頭ではわかっているんだけどどうも納得しきってはいない。
半信半疑のため行動に移すことができない。
もう一歩で掴めそうで掴めない状態がしばらく続いている。
「新しい考え方が腑に落ちないなぁ」
今回は「腑に落ちない」というテーマで話をしていきます。
このサイトは楽に幸せに生きるためのサイトで、楽に生きる考え方・前提・価値観を書いているので、基本的に「楽に生きる考え方が腑に落ちない」という方に向けて記事を書いていきます。
しかし、楽になる考え方だけではなく今まで自分の価値観になかったモノを腑に落とすことは共通ですので、何かを腑に落としたい方は本文を読んでもらえたらと思います。
この「腑に落ちない」ということは実際、よく言われます。
「サイトを読んですごく納得するのですが、腑に落ちないんです」と。
その言葉を見た瞬間に「うん、そりゃそうだろうな」と感じます。
ただ読んだだけでは腑になんて落ちません。
なぜって人間はそういう風にはできていないからです。
この記事では腑に落ちないのはなぜか、そしてどうしたら腑に落ちていくかという話をしていきます。
ぜひ、腑に落とし方を習得して楽に自由に生きる考え方を腑に落とし、幸せを目一杯感じてくださいね。
1.人の脳の特性
まず、人間の脳みその特性から話していこうと思います。
脳みその特性といっても小難しい話ではなく、平たい言葉で説明していくので安心してください。
人間の脳ミソの特性の一つに、「一貫性を保ちたい」という特性があります。
矛盾していることを過度に嫌い、矛盾をとても気持ち悪く感じるわけです。
例えば、イソップ寓話のすっぱいぶどうがよい例です。
狐は木になっているぶどうを取って食べようとしますが、ぶどうが取れませんでした。
その時に「食べたい」気持ちと「取れない」現実の間に矛盾が生じます。
この矛盾がとても気持ち悪いわけです。
そして、その矛盾を解消するために、「あのぶどうはすっぱいぶどうだから要らない」と自分の気持ちを捻じ曲げ、矛盾を解消するわけです。
こういった矛盾の解消、つまり一貫性を保つという脳の処理はあらゆることに行われています。
そして、自分の考えていることと言動もその例外ではありません。
2.思考は行動に引っ張られる
心のことのテーマの一つに、ありのままの自分を認めようという話があります。
ダメな自分を隠して周りから評価される自分を演出したとしても、それは自己否定。
四六時中、自己否定をしていたら楽にも幸せにもならないよねという話です。
だから、「ありのままの自分でいい」という考え、当たり前にしていきたいのですが、これが腑に落ちない。
それはなぜかたというと、行動が「ありのままの自分でいい」という行動になっていないからです。
「ありのままの自分でいい」という考えと「ありのままの自分を隠す自己否定」という行動が矛盾しています。
この矛盾を脳みそは解消したいわけです。
解消する方法は二つです。
- ありのままの自分で生きることによって自分の考えと行動を一致させる
- 「ありのままの自分ではやっぱりダメなんだ」と考えを改め、自分の考えと行動を一致させる
自分がアクションに移さない限り行動は変わらないので、矛盾の解消はいつも後者によって行われます。
つまり、「やっぱりありのままの自分はダメ」という考えに落ち着くわけです。
こうして、いつも考えと行動は一致し矛盾のない毎日になるわけです。
だから、いつまでも「ありのままの自分でいい」という考えにしたいのに腑に落ちないという状態となります。
3.腑に落とすには
腑に落ちないメカニズムが分かったら、腑に落とすことも簡単です。
要は、新しい行動をしてしまったらいいということです。
その考えが腑に落ちしているのか納得しているのかに関わらず、とりあえず行動してしまう。
行動してしまうと、今までの考えと新しい行動の間に矛盾が生じます。
そして、矛盾を解消するために自然と考えが行動に則したものに変わるのです。
とてもシンプルな話です。
自分の考えや価値観、過去の記憶は実はとても曖昧なものです。
一貫性を保つために簡単に変わり、さも「昔からそう考えていました」みたいな感じになります。
不思議ですが、我々の脳はそう作られているのでその仕組みに逆らわず、脳みそのルールに付き合っていきましょう。
4.行動しても腑に落ちない理由
だから、私が心のことを説明していて、やってみることや行動することを強調するのはこういった理由からです。
頭で理解していることはただの知識でそれだけでは何の役にも立ちません。
ただの知識を行動して腑に落とすから、自然と自分の当たり前が変わり世界が変わっていくのです。
しかし、時々、「やってみたいのですが腑に落ちません」という言葉を聞くことがあります。
では、なぜ、その人は行動したのに腑に落ちなかったのでしょうか。
それは、「今までの常識の範囲内でやっているから」です。
自分が慣れ親しんでいる範囲から飛び出ることはとても怖いことです。
- 今までの100倍の給料をもらう
- 今までやったことがない言動をする
- 憧れている人たちと食事をする
それが、きっと良いことだと頭で分かっていても、自分の慣れ親しんでいないことを体験するのはとても怖く落ち着きません。
ありのままでいいことを腑に落としたいからありのままを表現していく。
それは、今まで隠してきたダメな自分や素晴らしい自分を隠さずに出していくということです。
しかし、今までやってきていないことなので、怖さがつきまといます。
こんな自分を出したら嫌われるかもしれないし、嫉妬されて攻撃されるかもしれない。
だから、『これぐらいなら受け入れてくれそうな範囲』で自分を表現するのです。
「これぐらいなら受け入れてくれるだろう」というのは、今までの価値観から判断した行動ことになります。
つまり、今までの価値観とトライしてみた行動に矛盾がないということです。
矛盾がないから、脳の矛盾補正機能は働かず今までの価値観は変わらないため、腑に落としたい考え方が腑に落ちないのです。
5.腑に落とすコツ
最後に、腑に落とすコツについて説明します。
先ほど、今までの価値観で「これぐらいなら大丈夫だろう」という範囲で行動しても新しい考え方は腑に落ちないと言いました。
だから、今までの価値観の外の行動をしていけば、今まで自分の概念になかった考え方がスッと自分のものになります。
ただ、今までの価値観から外れることはとても怖いことです。
怖いから今の価値観を持っているわけであり、怖くなかったらそこまで価値観は広がっているはずだからです。
イメージとしては「自分の価値観の枠の中は安心、枠の外は怖い」という感じです。
何かを腑に落とすためには、この怖さに飛び込んでいく必要があります。
とても勇気が必要ですが、その怖さに飛び込むコツがあります。
それが、「一度全てを捨てる」ということです。
怖さに飛び込んだ時に何が起こりそうなのか、自分は何を失いたくないのか、その起こりそうな出来事を受入れて失うことを覚悟します。
すると、怖さの先のアクションを起こすことができます。
嫌われるかもしれないし、否定され傷つくかもしれない。
信用をなくして仕事の依頼をされなくなるかもしれないし、会社をクビになるかもしれない。
それを先に引き受けてしまうということです。
損をしてでも見たい景色やインストールしたい考え方があるなら、損をすることを覚悟したらいいです。
そして、その損が実際に起こることはほとんどありません。
自分の頭の中だけで作り上げられたただの想像ですからね。
だから、積極的に怖さに飛び込んで自分の世界観や価値観を広げてもらえたらと思います。
自分の価値観は成人に至るまでに決まり、残りの人生はその価値観に従って生きることになります。
価値観通りの行動をして価値観通りの環境を整えます。
言葉を変えると、成人になるまでの価値観で自分の人生は大体決まるということです。
しかし、この価値観を変えることができるなら、とても自由度が高くとても面白いですよね。
ぜひ、新しい価値観や考え方を腑に落としながら、自分の人生を自由に創作してもらえたらと思います。
6.まとめ
今回は、「腑に落ちない」ということをテーマに、腑に落ちない理由を脳の特性から説明し腑に落とす方法を紹介しました。
実際に「腑に落ちない」という言葉はよく言われるんです。
その度に思います。
「やってないだけだ」と。
怖さの先の行動をしたら今までの考えは変わります。
考えが変わらないということは、行動できていないというだけのことです。
頭で理解したら、半信半疑の状態で行動に移してみてください。
腑に落ちたから行動できるわけではありません。
行動したから初めて腑に落ちるということです。
ここの捉え違いをしていると、ずっと頭でわかって腑に落ちない状態のままなので、ぜひ疑いながら怖さを抱えたまま先へ進んでみてください。
今までの世界が一変する瞬間を味わってもらえます。
自己啓発難民や心のこと難民になっている場合は、ジプシーについても理解してみてください。
ジプシーを作り出す勘違いとジプシーの出口にジプシーについてまとめてあります。