もっと能力があったら認められるのに。
こんな性格じゃなかったら、みんなに愛されるのに。
自分に自信を持てるようになったら、生きやすいのに。
「自分を変えたい」
自分を変えることができたら、今より認められ充実したよりよい日常が待っていると思っているのではないでしょうか?
もしかしたら自分を変えるために、日々色々な試行錯誤をしているかもしれません。
その試行錯誤の過程が楽しく、充実したものであれば良いのですが、
もし、こんな自分じゃダメだという気持ちが膨らみ、苦しい毎日を送っているのであれば、本文を読みすすめてみてください。
「自分を変える」その方向性が誤っている可能性があります。
今の方向性で苦しいのであれば、これから先もきっと苦しいということです。
そして、その進む方向を変えれば、一番欲しかった「満たされた気持ち」を手に入れることができるのです。
私自身も「自分を変えたい」という気持ちから、あらゆることを試してみました。
自分に足りないものを埋めようとしたり、自信を持とうとチャレンジしたり。
実際に、やればやっただけ能力は上がりました。
しかし、それでも「自分はダメだ」「自分を変えたい」という気持ちは変わりませんでした。
今思うと、進む方向が違っていたのです。
進んだ先にあると思っていたゴールに、実は当時の時点で到達していたのです。
「自分を変えたい」気持ちと自分のダメなところを責める気持ちが同居している場合は、
ぜひ、その気持ちを切り離し、満たされた気持ちのまま人生を遊ぶかのように生きてみてくださいね。
1.なぜ自分を変えたいのか
最初に、なぜ自分は変わりたいのか。
自分の何が変わると何が手に入ると思っているのか考えてみてください。
- 仕事ができるようになれば、周りに認められ自分に自信が持てる
- 暗い性格が変われば、楽しい人付き合いができる
- もっと可愛い性格になれば、彼氏に大事にされる
「自分を変えたい」と思う場合、その先に目的があると思います。
認められることや愛されること、満たされること、幸せになることなど。
しかし、その目的は今の頑張りの先にはありません。
少し考えて欲しいのですが、5年前のあなたと今のあなたを比べると、
あなたは確実に変化しているのではないでしょうか?
仕事もあの頃よりできるようになり、人付き合いもうまくなり、可愛い性格が何かもわかるようになったと思います。
では、今、あの頃より満足感を得ていますか?
もし、以前の自分から変化があったにも関わらず、満足感が伴っていないのであれば、
今頑張っている努力という手段は、満足感という目的を達成するためのものではないということです。
「幸せになる」ということが目的であれば、その手段は今までやってきたものと全く異なるものになるのです。
逆に言うと、能力・性格・外見などの持ち物に関係なく、「幸せ」という目的を達成することができるということです。
2.「自分を変える」という昔から変わらないパターン
自分を変える方向性や「幸せ」という目的を得る方法を説明する前に、
「自分を変えたい」ということについて、もう少し考えていきましょう。
「自分を変えたい」という気持ちの裏には、実は「今のままではダメだ」という思いが張り付いています。
「今のままではダメだ」という思いは言葉を変えると自己否定をしているということです。
つまり、「自分を変えたい」と言いながら、この自己否定という大元の部分は一切変わっていなかったということです。
広い視点で見ると、「自分はダメだから変わりたい」というパターンをあいも変わらず繰り返しているのです。
また、この自分のダメなところをなくそうとする行動によって、自分のダメなところはなくなりません。
それは、「自分のダメなところをなくす」ということは、ダメなところにフォーカスをするということだからです。
ダメなところをなくすには、ダメなところを探さないといけないというこであり、
知らず知らずのうちに、自分のあら探しの意識が強まっているのです。
3.幸せのための一番の変化
よって、幸せのための一番の変化は、
自分の能力をあげることでも、性格を変えることでも、立ち居振る舞いを変えることでもなく、
「自分を変える」という自己否定を、「このままでいい」という自己肯定に変えるということなのです。
自分が嫌って変えたかった部分をそのままでいいと受け入れる。
それが、自己肯定であり、今までと全く異なる一番の変化だということです。
元々、自分の何かを変える必要はなかったのです。
自分にダメだしをしなくても良かったのです。
「あぁ、このままで良かったんだ」
「すでに、認められ愛されていたのだ」
ということに気づいたら、どんな世界が広がるでしょうか?
世界に無条件に受け入れられた気持ち、自分自身に自分を認めてもらえた気持ち。
その気持ちこそが、今までずっと探し求めてきた「満たされる気持ち」や「幸せな気持ち」なのです。
4.自分の受け入れ方
それでは、自己否定を自己肯定に変える方法を説明します。
今まで嫌って捨てようとしてきた部分を逆に受け入れていきます。
4-1.過去の傷ついた経験を癒す
人は過去の傷ついた経験が癒えていないと、その傷に固執します。
あの時言われた一言によって、「自分はダメなんだ」と思い込んだら、
自分がダメであることを無意識に証明しようとしたり、ダメな部分を必死で消そうとしたりします。
ですので、まず、過去に負った心の傷を癒しましょう。
心の傷を癒す方法は以下です。
①傷ついた出来ごとを思い出す
②傷ついた時の気持ちをわかってあげる
③傷ついた時に言って欲しかった言葉を自分にかけてあげる
それぞれ説明していきます。
①傷ついた出来ごとを思い出す
まず、今自分が変えたい部分がどんな傷ついた出来ごとによって発生したか突き止めてください。
私たちが生まれたばかりのころは、自分の能力や性格について変えたいとは思っていませんでした。
何を不足に思うことなく生きていました。
しかし、ある時を境に「この部分は変えなければいけない」「変えたい」と思うようになりました。
そのきっかけとなる出来ごとを思い出してみるということです。
もしかしたら、両親からダメだと怒られたかもしれません。
テストの結果を見せたらガッカリされたのかもしれません。
兄弟と比べられてダメなんだと傷ついたのかもしれません。
あなたが、傷ついた出来ごとは何ですか?
少し時間をとって考えてみてください。
②傷ついた時の気持ちをわかってあげる
そして、あなたが上記の出来ごとを経験した時にどんな気持ちになりましたか?
- 自分はできない人なんだと知ってショックだった
- 両親に認めてもらえていないと感じて悲しかった
- 自分は人と違うんだとわかって恥ずかしかった
その気持ちを自分自身に気づいて欲しくて、
「変わりたいけど変われない」状態を心は繰り返させているのかもしれません。
ぜひ、自分が悲しかったこと、傷ついた気持ち、恥ずかしかったやるせなさに耳を傾けてみてください。
そして、小さな頃の自分に語りかけるように、自分の気持ちに寄り添ってみてください。
- できないヤツだって言われた気がしてショックだったね
- お父さんお母さんに否定されている気がして悲しかったよね
- 自分は変なんじゃないかって思って恥ずかしかったよね
③傷ついた時に言って欲しかった言葉を自分にかけてあげる
最後に、傷ついたその時に言って欲しかった言葉を自分にかけてあげてください。
「自分を変えたい」「自分を変える」ということは、
今も傷ついた小さな頃の自分を否定しているということです。
それは、自分を傷つけた両親や先生、同級生と同じように、自分を責めているということなのです。
ショックを受けている自分、悲しんでいる自分、恥ずかしくて心痛めている自分を一人にしないでください。
自分だけはどんな時も、自分の味方でいてあげてください。
味方でいるには自分を責めるのではなく、「それでいいよ」「見捨てないよ」という言葉を自分にかけてあげるということです。
あなたが、小さい頃、傷ついた出来ごとに直面した時に言って欲しかった言葉はどんな言葉ですか?
その言葉を今のあなたが当時の自分に対して言ってあげてください。
- できなくてもいいよ
- そのままでいいよ、あなたがあなたでいてくれたらいいよ
- 人と変わってても、それが好きなことを私は否定しないよ
そうやって、自分が自分の味方になってあげてください。
それは言葉を変えると、「自分を許す」ということになるかもしれません。
ダメな自分はいちゃいけないと思って、今まで捨てようと頑張ってきました。
しかし、そんな自分も紛れもなく自分です。
ダメなところ、できないところが自分の中にあってもいい。
そんな自分もオッケーだと、自分を許してみてください。
4-2.足りていることに気づく
今まで、能力をあげて認めてほしいと考えたり、性格を変えて愛してほしいと思ったりしたかもしれません。
それは、今、「認められていない」「愛されていない」という認識から来ています。
しかし、実はその状態ですでに認められているし、愛されているのです。
今、「変わる」「変わらなければ」という気持ちに忙しすぎて、
求めていることがすでにあるということに気づいていないだけなのです。
あなたは、自分が思っているよりずっと認められているし、愛されています。
そもそも、認められることや愛されることは難しいものではないのです。
何ができたら認められ、どうだったら愛されるということではありません。
自分をこれでいいと認めたら、自分が今までずっと認めてきたということに気づきます。
この自分を愛そうと決めたら、自分が今までずっと愛されてきたということに気づきます。
ただ、それだけのことなのです。
ですから、もう今の自分で十分足りていることに気づいてください。
気づくには、「変わる」「変わらなければ」という気持ちを捨ててみてください。
変わろうとする気持ちに心を奪われなければ、自然と今あることに目が向くようになります。
5.孤独の塔に登らない
最後に、孤独の塔に登らないでという話をさせてもらおうと思います。
「自分を変えたい」「すごくなりたい」「認められたい」
と、上に上に行こうという思いに、孤独というか寂しさがつきまとっているかもしれません。
以下の言葉を実際につぶやいてみてください。
「お前らなんかにわかって欲しくなんかない」
何か感情が動きましたか?
これは、以前、私自身が思っていたことです。
傷ついて拗ねて、そして、わかって欲しくなんかないと思うようになったのです。
でも、本当は傷ついていることや頑張ってきたことをわかって欲しい気持ちがその裏にはありました。
でも、その気持ちを素直に出すことができず、
「わかってほしくなんてない」と孤独の塔を一人で登ろうとしてきました。
「認めさせよう」と考えていたのだと思います。
もう、すでに認められているのにです。
もし、自分も拗ねて孤独の塔を登っていると感じるのであれば、
その塔から降りてきてもいいかもしれません。
塔に登っているから周りの優しさや暖かさに気づくことができません。
みんなあなたとしゃべりたいと思って、地上で待っていてくれているのです。
ぜひ、一人にならずに、助けられながら守られながら生きてみてください。
拗ねを終わらせる具体的な方法は、自暴自棄はこうやって終わらせるにまとめてあるので参考にしてみてください。
6.まとめ
今回は、「自分を変える」をテーマに、幸せに向かって自分を変える根本の話をしました。
ぜひ、「変えなければ」という自己否定から、「このままでよかったんだ」という自己肯定に変えてみてください。
これが切り替わるだけで、見える世界は一瞬にして変わります。
「自分を変えたい」と思っていた方に、ものすごく大きな転機となる記事だと思うので繰り返し何度も読んでみてください。
逆に、いまいち腑に落ちない場合は、「自分を変える」という方向に全力で向かってみるのもいいかのしれません。
そこで見えた世界を元に舵を切るのかどうか考えるのも、いいですよね。
個人的に、そんな生き方が大好きです。
何の制限もなく、ただただ納得がいくように生きたらいいのだと思います。
「自分を変える」に関連して「うまくいかない現状」を心の仕組みから紐解いた
うまくいかない状態を作り出す心の仕組みと解消方法もお勧めします。