何をやってもいつも中途半端。
大したことはできないし、これといって特技もない。
筋を一本通す根性も無く、どこかに飛び込む勇気もない。
あぁ、自分が情けない。
自分が情けないと思い、責めることはとても辛いことだと思います。
この記事では、なぜ自分に対して情けないと感じるのかを探っていきます。
自分が情けないというのは事実ではなく解釈です。
そう解釈するようになったカラクリを理解し、ひも解いていくことで自分に対する認識が変わっていくのです。
ぜひ、自分を誇り、満たされた気持ちで生活してもらえたらと思います。
1.情けない自分を変えても解決しない
最初に、自分の情けない部分を挙げてみてください。
- 何をやっても中途半端で終わってしまう
- 目指していた道を諦めてしまった
- 勇気がない
- 自分に自信がない
今挙げてもらった部分を変えたとしても、情けない自分から誇れる自分にはなりません。
なぜなら、自分の「ない」部分に焦点があたっているからです。
自分のことを情けないと思っているかもしれませんが、あなたにもできることや素晴らしいところがすでにあります。
「ある」にも関わらず、「ある」部分ではなく「ない」部分をずっと見張っているということは、
あなたがこれから何かを身に付けたとしても、どうなったとしても、
相変わらず「ない」部分を見て、自分は足り「ない」人間だと思ってしまうのです。
結論から言うと、減点法を辞め、「ある」部分にフォーカスしていけばいいのですが、
すぐに腑に落ちないと思います(腑に落ちた方はそれで問題ありません)。
それは、自分を肯定することにブレーキがあるからです。
以降では、自分を肯定することに対するブレーキを見つけ、「情けない」思いの根本を探って行きます。
そして、どうしたら自分を肯定できるようになるのかを説明していきます。
2.情けない思いの根本を探る
まず、「情けない」思いの根本を探って行きます。
2-1.「情けない」を使って自分を責めようとしている
自己肯定できなかったり、情けないと思う一つ目の理由は、「情けない」を使って自分を責めようとしているからです。
上記で挙げてもらった情けない部分、それ自体もダミーであり、ただただ自分を責めたいと思っているのです。
では、なぜ、自分を責めたいと思うのでしょうか?
- 不足感
自分は足りていない人という認識を持っていて、その不足を補おうとしてるのに補えないため - 罪悪感
自分を罪人だと思っていて、その罪を償うために自分を罰しようとするため
そして、何に罪を感じているかというと、母親を幸せにできなかった罪です。
以下の言葉を実際につぶやいてみて、
言いにくかったり、言葉が詰まったり、感情が動いたりすることがあれば、不足感や罪悪感を感じているのかもしれません。
- 私、実はできない人間なんです
- できないことがバレるのが怖いです
- もっとわがまま言わせてよ
- もっと私のこと分かってよ
- もう我慢なんてしたくない
- 否定しないでよ
- 認めてよ
- お母さん大好き
- お母さん嫌い
- お母さん、幸せにできなくてごめんなさい
- もう私のことを許してよ
- もういい加減幸せになってよ
- 私、頑張ってきたんだよ
2-2.「情けない」を自己防衛の手段にしている
自分を情けないと否定することで、自分を守っていることがあります。
例えば、自分を誇っていたとして誰かに否定された場合、誇っていた分落ち込む落差が大きくなるし、
相手に否定される前に自分を否定しておけば、否定されなくて済むかもしれないし、
自分を否定して諦めることで、チャレンジせず、失敗して傷つかなくて済むのです。
否定されて落ち込むことに大きな抵抗があったり、
失敗して傷つくことだけは避けたかったり、誰かに笑われるのが怖い場合、
もしかしたら、自分を否定することで自分を守っているのかもしれません。
2-3.「こうあるべき」を強く持っている
自分に対して、「こうあるべき」「こうするべき」というルールを強く持っている場合、
そのルール通りにできない自分を責め、自分を情けなく思います。
こうでないと認められないし愛されないと思い込み、どれくらい理想に近いのかという基準で自分を測っているのです。
このルールは、幼少期の両親からのしつけであったり、
親の言動や素振りを見て正誤善悪を認識したりすることで、形成されました。
「こうあるべき」を持っていない人はこの世にいませんが、
「こうあるべき」が強く、また数が多いと自分を否定しがちになり、生きづらくなります。
3.情けない思いを浄化し、自分を肯定する
次に、情けない思いを浄化し、どうしたら自分を肯定できるようになるのかを説明します。
3-1.「情けない」を使って自分を責めようとしている場合
3-1-1.不足感
不足感は幼少期の「わかってもらえなかった」「大事にしてもらえなかった」という思いから来ています。
そして、完全な自分になることで愛してもらおうと思っているのです。
ですので、そのときの満たされていない思いを癒し、愛されていないという認識を変えていくことで、
そもそも愛されていることに気づき、欠けている自分を責める必要もなかったし、欠けていていいのだということがわかります。
「自己評価が低い」ダメな自分を認める方法に具体的な方法が書いてあるので読んでみてください。
3-1-2.罪悪感
母親を幸せにできなかった自分を責めることで、罪を償おうとしています。
こちらも、幸せにできなかった辛さ、悔しさ、苦しさをしっかり感じ、自分を癒していくことで罪悪感から解放されます。
また、「母親を幸せにする」という意味付けを変えていきます。
幸せにする必要があったのか、そもそも幸せだったのではないか、どうしたら幸せになるのか等、今までと違う視点で考えることによって、あなたが認識している世界が一変します。
詳細については、人生を楽しむことができない心理的な理由にまとめてあるので読んでください。
不足感、罪悪感どちらに関しても、もう自分を責めなくていいのです。
不足している自分ですでに愛されているし、母親を幸せにできない罪なんて元々存在しないのです。
ぜひ、腑に落とす意味でもそれぞれの記事を読んでみてください。
3-2.「情けない」を自己防衛の手段にしている場合
私たちがなぜ生きていて苦しいのかというと、自分自身や自分の行動・あり方に「禁止」をしているからです。
この「禁止」を「許可」に変えていくことで、生きやすく自由な世界になります。
「情けない」を使って自分を守っている場合も同様で、情けない自分に許可を出してみてください。
「自分を守っているんだなぁ」「傷つくのが怖がっているんだなぁ」と温かく見守ってみるのです。
誰だって自分を守りたいし、傷つくのは怖いことです。
だから、それでいいのです。
「情けない」と自分を責めることを辞めてみてください。
別に、自分を決めた道を力強く突き進むだけが生きる道ではありません。
自分を守ってもいいし、逃げてもいいのです。
そこに咎めがなくなれば、「情けない」という辛い気持ちが和らいでいきます。
そして、失敗することや、傷つくこと、笑われること、情けない姿をさらすことに許可を出すと、それだけ自由も広がります。
「自分だけは責めない」と決めて、
情けなく、失敗しながら、時に傷つき時に笑い、笑われながら生きてみてもいいかもしれません。
また、自分を責めることを辞められなくても、そんな自分のことも責めないでくださいね。
自分を責めてしまう自分、情けないを許可できない自分、そんな自分でもいいのです。
3-3.「こうあるべき」を強く持っている場合
こちらも、情けない自分に許可を出すことで、「情けない」という苦しさが緩和していきます。
そもそも、親から学んだ「こうあるべき」はあなたと同じように親も守ってきたルールなのです。
そして、そのルールを守ることが正しい、ルールからはみ出すと怖いことが起こると無意識に感じているために、あなたに教えられたものです。
つまり、ルールを守るから認める、ルールから外れたら愛されないということではないのです。
あなたが幸せになるために、また、苦しい思いをして欲しくないから「こうあるべき」を伝えたのです。
そのルールがあなたを苦しめるのであれば、本末転倒です。
ルールを守っても守らなくてもあなたは愛されているし、
「こうあるべき」通りにしなくても、怖いことは起こらなかったりします。
ぜひ、自分を縛り、自己否定の元となっているルールを解除してみてください。
以降で、ルールの解除方法を紹介します。
3-3-1.暗示を解く
「~すると~になる」という構文は暗示としての効果があります。
あなたには、どんな暗示文があるでしょうか?
- 完璧にやり遂げないと認めてもらえない
- 堂々としていないと舐められる
- 期待に応えないとがっかりされる
それらの暗示を解くことで、「こうするべき」というルールから解放されます。
暗示の解き方は、仕事の失敗で自分を責めない、自分を肯定していく方法を読んでください。
3-3-2.覚悟する
そして、上記暗示文の後半「~になる」を受け入れてみてください。
- 認められなくてもいい
- 舐められてもいい
- がっかりされてもいい
そうなるのが怖くて、ずっとルールに縛られているのです。
その後半のデメリットを受け入れることで、そのルールを守る重要度が下がっていきます。
また、そのデメリットとは逆の人物像であるということにしてみてください。
- すでに認められているということにする
- すでに尊敬されているということにする
- すでに喜ばれているということにする
それは、そのルールを守ったからではなく、
何もしていない自分でも、「すでにそういうことにしてみる」のです。
3-3-3.パターンを崩す
そして、実際にそのルールを破ってみてください。
今まで最後までやり遂げようとしているのであれば、途中でやめてみたり、早めに音を上げてみる。
期待に応えようとプレッシャーを感じているのであれば、期待に応えず損をさせてみる。
いつも自分より人を優先するのであれば、自分を優先してみる。
すると、今まで恐れていたことが起こらないのだと実感としてわかります。
「そんなことしていいわけないじゃないか」と思うかもしれませんが、
その思いが強ければ強いほど、「こうするべき」を強く持っているということです。
その大きな傾きを少し戻してみてもいいのです。
そのために、一回反対側に振れてみてください。
4.まとめ
今回は、自分が情けないという思いの根本を探り、どうやったら自分を肯定できるか説明しました。
話が多岐に渡りましたが、
そのままのあなたで愛されているし、償わなければならない罪や守らなければならないルールなんてありません。
それを腑に落とすために、本文の説明やリンク先の記事を読んでみてください。
情けない自分でもいいし、誰もが情けない部分は持っているのです。
そんな自分を受け入れ、「こうあるべき」軸から「こうしたい」軸に変えてもらえればと思います。
ありのままの自分を肯定するという視点で、ありのままの自分で生きる勇気の育て方もオススメします。