自分を認めることができない。
自分にマルを出すことができたら楽に生きられるのに、自分を否定してしまう。
周りは認めてくれているように感じるけど、自己評価は極めて低い。
自己評価が低いとなかなか自分に自信が持てず、生きづらいと思います。
この記事では、自己評価が低い理由と、自分の価値が低いという考えをなぜ持ってしまったのかを解説し、
どうしたら自己評価が低いという思考パターンを手放せるのかについて説明していきます。
生まれたときは、自己評価の高低を認識していませんでした。
つまり、自己評価は後天的に決まったものです。
後天的に決まったものであれば、変えることも可能なのです。
自分に対する認識を変え、自信を持つことによって、
日々、満足と充実を感じながら生活できるようになります。
1.自己評価が低い理由
自己評価が低い理由を一言で説明すると、「ある」ところではなく「ない」ところにフォーカスしているからです。
有名な例ですが、コップに半分の水が入っていたとして、
「ある」にフォーカスすると「半分も入っている」という認識になります。
しかし、「ない」にフォーカスしていると「半分しか入っていない」と感じます。
つまり、自己評価が低いとは、能力や魅力、経験、性格といった事実に問題があるわけではなく、
事実に対する解釈が「ない」「悪い」に偏っているということなのです。
だから、自己評価を上げようと何かを身に付けたとしても、
「ない」に偏っている限り、自己評価はやはり低いままなのです。
逆に言うと、何か身に付けなかったとしても、
「ない」という自分に対する不足感を解消すれば、自己評価は勝手に変わっていくのです。
2.なぜ、自分に対して不足感は生まれたのか
不足感をどうやって解消するのかを説明する前に、
なぜ、自分に対して不足感が生まれたのかについて触れていきます。
不足感は、幼少期に両親との関係で生まれることが多いです。
小さい頃に、聞いて欲しい話を聞いてもらえなかったり、
自分が欲しいものを言った時に無下に却下されたり、
そうした経験から、自分は愛されていないと感じ、愛してもらえないという不足感が芽生えていきます。
つまり、「わかってもらえなかった」「大事にしてもらえなかった」という思いから、
自分は愛されていないという不足感が生まれるのです。
3.低い自己評価を変える方法
では、いよいよ、自己評価の変え方を説明していきます。
3-1.満たされない思いを癒す
上記で説明した通り、「わかってもらえなかった」「大事にしてもらえなかった」という満たされない思いから不足感が生まれます。
そして、この満たされない思いを満たすために、小さい頃から現在に至るまで必死で不足を補おうとしているのです。
しかし、何かを身につける方法や自分を変えるという方法では、満たされない思いを満たすことはできません。
自分の内側に空いた穴を外から持ってきた能力や承認で埋めることはできないのです。
満たされない思いを満たすには、過去の傷ついた経験を思い出し、
自分自身で小さな頃の自分を慰めてあげる必要があります。
もしかしたら、両親にわかってもらえなかったり、大事にしてもらえなかったりしたかもしれませんが、
自分だけは自分のことをわかってあげて、大事にしてあげるのです。
すると、今まで空いていた穴が少しずつ埋まっていきます。
では、小さな頃に、わかってもらえなかった出来ごとや、大事にしてもらえなかった出来ごとを思い出してみましょう。
- 水族館に行きたいって言ったけど、却下された
- テストでいい点が取れなかったときに叱られた
- 習字で金賞を取ったのに、褒めてもらえなかった
その時の悲しい気持ちや傷ついた気持ちを思い出してみてください。
そして、その時の気持ちを感じてみてください。
また、その時に言いたかった言葉を口に出してみてください。
- 水族館連れてってよ
- 否定しないでよ
- 褒めてよ
- 「できなくてもいい」って言ってよ
- 認めてよ
もしかしたら、あなたはその時に言いたかったことを伝えるために今頑張っているのかもしれません。
そして、言いたかった言葉は他の誰でもなく、あなた自身に伝えたいのかもしれません。
否定されて傷ついた気持ちや認めて欲しい気持ちを無視しないで、と。
そんな内側からの小さな声を認めてあげてください。
3-2.愛されていないのは勘違いだったかも
愛されていないという思いが不足感を作り出しますが、本当に愛されていなかったのでしょうか?
愛されていない部分ばかり探そうとしたり、
愛されていないというインパクトの大きい出来ごとだけ記憶に残っていたりしないでしょうか?
また、あなたの両親の愛情表現はどのようなものだか知っていますか?
あなたが当たり前に思っている愛情の表現方法はあなた独自のものです。
愛情表現は驚くほど他人と異なります。
もしかしたら、「愛されていないのは勘違い」なのかもしれません。
これからは、愛されていないのは勘違いだったの「かも」と疑ってみてください。
「愛されていない」と決め付けてしまうと愛されていない出来ごとしか目に入りません。
愛せれている部分もある「かも」と疑うことで愛されている出来ごとが見えるようになってきます。
そして、愛されている事実が見えるようになったら、自分に対する不足感を自然と手放せるようになるのです。
もしかしたら、ここで頑なに「愛されているはずがない」と思った方もいるかもしれません。
両親に対して憎しみや怒りを感じているのではないでしょうか?
憎しみや怒りを感じている場合は別途まとめます。
今は、両親に対する憎しみや怒りをしっかり感じて、そんな自分がいることを認めてあげてください。
3-3.欠けている自分でいい
冒頭で、自己評価が低い理由は「ない」にフォーカスしているからと説明しました。
「ない」への偏りを「ある」に変えるために、この「ない」を補わないでください。
「補う」という行為は、「ない」を強く意識した行為です。
そして、補おうと頑張れば頑張るほど、報われなかった時に「のに」という気持ちを強く感じます。
- こんなにやっている「のに」認めてくれ「ない」
- こんなに変えた「のに」分かってくれ「ない」
- こんなに持っている「のに」満たされ「ない」
つまり、「ない」を頑張って補えば補うほど、見返り(他人からの承認)を求め、
見返り(他人からの承認)がないことへの不満が大きくなるのです。
では、どうすれば良いか。
それは、いびつな自分でもいいことにするのです。
不足している自分でも、何ができない自分でもそれでいいことにするのです。
不足していると愛されないのではありません。
不足していようがいまいが愛されているのです。
不足していると愛されないというのが勘違いであり、
そもそも、愛されていないというところが勘違いであり、
不足しているというのも勘違いなのです。
何もしなくても愛されているし、何かがないあなたが完全であり、不足なんてしていないのです。
それに気づく方法が、足りないところを補わないこと。
そして、欠けている自分でも認められているということにすることなのです。
3-4.やりたいことをやる、言いたいことを言う
一番実感しやすい方法が、「やってみる」ということです。
常識や「こうするべき」を考えずに、
一体、本当の自分は何をしたいのか、何を言いたいのか感じてみます。
- 自分を優先して最後の唐揚げを食べる
- 否定されたことを悲しく感じたと言う
- 大事にしてもらえなくて嫌だったと言う
そして、その感じた通りにやってみてください。
常識外れや自己中に思われるかもしれません。
弱い自分が恥ずかしく感じるかもしれません。
しかし、自分の気持ちを優先することによって、自分で自分を認めることができるのです。
やっと、自分が自分の味方になってくれたという嬉しさを感じることができます。
すると、ありのままでいいと言ってくれる人が周りにいたことに気づけるのです。
そうやって、自分は不足なんてしていなかったし、今までもずっと愛されていたのだと実感していきます。
4.まとめ
自己評価が低い理由と、「不足している自分」という認識を変える方法を説明しました。
満たされない思いを認め、いびつな自分にまるを付けて行くことで、自己評価は変わっていくのです。
ぜひ、ダメダメな自分のまま、自分のことを最高だと思ってみてください。
元々、周りはあなたのことを認めているので、何の違和感も持たないと思います。
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