やらなきゃいけないと思っているけど何もやる気が出てこない。
もしかして、自分は無気力症候群なのかも。
そう思ってこの記事を開いてくれた方もいるのではないでしょうか!?
この記事では無気力症候群をテーマに、「何もやる気がない状態」や「何をしても楽しくない状態」をどうしていったら抜けることができるのかについて話をしていきます。
無気力であることや体が重いことはうつ病のサインでもあるので、放置してやる気がないまま頑張り続けるのではなく、ぜひ根本から無気力になる仕組み、うつにつながる生き方から抜けていってもらえたらと思います。
1.気力を出すことが無気力症候群の解決法ではない
まず知っておいて欲しいのか、自分が無気力であるときシンプルにやる気が出るようにすれば昔の自分に戻れると感じて、やる気が出る方法を試したくなるかもしれませんが、やる気や気力を出すことが無気力症候群を解消する方法ではありません。
なぜ今無気力なのか詳しくは後述しますが、ざっくり説明するとエネルギー切れが無気力を生み出しているということです。
自分の中にエネルギーがあれば当たり前のように、「あれをしよう」という気持ちが湧いてきますが、何をするのも無気力でやる気が湧かない、体がだるいというのは自分の中のエネルギーが全くないということです。
このエネルギーがない状態でやる気を出そうとするとどうなるかというか、エネルギーがさらに枯渇しより何もやる気が出なくなるということです。
では、どうするかというとシンプルにやる気が出るまで休もうということです。
これが大きな指針になります。
この自分の中にたまっているエネルギーというイメージをしてもらうと、無気力症候群について理解してもらえるしどうしたらいいかもわかりやすくなってきます。
2.無気力症候群の仕組み
エネルギー切れが無気力を生むのでエネルギーを溜めることが大事という話をしましたが、ここではさらに詳しく無気力症候群の仕組みを見ていきます。
2-1.うつ症状
まず、無気力な日が長い間続いてる場合、うつ病の可能性も考えてもらえたらと思います。
うつ病は神経伝達物質が減ることにより脳や体が動かなくなる症状ですが、そもそもなぜ神経伝達物質が減るかというとそのペースで心身に負荷をかけ続けると生命の危機だから強制的にストップさせるという安全装置が作動したからです。
我々は日々生きる中で多くのストレスにさらされています。
それは、意識できているものだけでなく、無意識のものもあります。
ある程度のストレスなら私たちの体は耐えられるようになっていますが、多くのストレスが長期間かかり続けると生命の危機に繋がっていきます。
だから、我々の脳の仕組みとして、これ以上は危ないと感じた時に段階的に体や脳が動かないように制御をかけます。
その制御の初期段階が、「やる気を無くさせる」という方法です。
これはうつの初期症状に当たります。
2-2.全てに意味が見いだせない
次に、やりたくないことをやり続けている場合も無気力症候群になっていきます。
人はそこに意味を見出せるからそこに対してやる気が湧きます。
逆に、何の意味も見いだせなくなったらやる気は湧いてこないのです。
少しイメージして欲しいのですが、毎日朝から晩までずっと穴を掘り続けて寝る前に堀った穴を埋めるという作業を続けろと言われてずっとその作業をしていたとします。
たぶん、3日目辺りから死にたくなるのではないでしょうか!?
そんな生活が今後ずっと続くなら、生きてる意味を見失いますよね。
穴の例は極端ですが、我々は実はこういったことをよくやっています。
「こうするべき」という守りたくもないルールをずっと守りながら生きているということです。
自分の「やりたい」「やりたくない」の気持ちや興味の有無を無視して、やるべきだからやらなければと自分に強制しているのです。
すると、次第に穴を掘ることと同じような「意味が見いだせない」という感覚になっていきます。
意味が見いだせないからやる気も出ないということです。
3.無気力症候群を抜ける方法
では、無気力症候群の二つの仕組みについて、それぞれ解消法を紹介していきます。
3-1.うつ症状
まず、うつ症状について、先ほどの説明の通り心身に強いストレスがかかっているため、脳がやる気を減らすという防衛策を取ったということです。
だから、無理にやる気を出して今までの生活をキープしようというのは自然の流れに逆行することですし、もしこのまま頑張り続けようとすると「物理的に体が動かない」「頭にもやがかかったみたいにうまく考えられない」という次の段階に進むことになります。
それはとても苦しいことなので、今の段階で対処してしまうことをお勧めします。
では、その対処とは何かというと「何もしない」「やることを極端に減らす」「環境を変える」ということです。
要は、自分の心身が楽でストレスが極端に少なくなるように環境整備を行うことが大事になります。
これで、舵を切れる方はそのまま実行してしまってください。
もし舵を切ろうと思った時に、
- 楽な方に流れるみたいでちゃんとしてない自分を責める
- 周りの頑張っている人に申し訳なくなる
- 頑張れない自分に価値を感じない
などの強いブレーキがあって舵を切れない場合は、うつ病の仕組みと治し方を読んで実践してみてください。
うつの詳しい仕組みや舵を切るためのブレーキを外す方法を書いています。
「何かをしたい」「何かをやめたい」と感じるけど、そこに大きなブレーキが働くというのは何か漠然とした「正しさ」や「正解」というものに則らなきゃいけないと思っているんですよね。
ただ、この世に正解なんてものはないし、従わなきゃいけないルールもありません。
そのことを念頭に置いて、自分を楽にさせてあげてくださいね。
「楽に生きちゃいけない」なんて考えはとんちんかんな発想です。
もし、そう思った方はかなり考え方が偏っているので考え方から捉えなおしていくことを真剣に検討してください。
全て自由なんだから、楽に生きるの自分の自由に決まっています。
3-2.全てに意味が見いだせない
次に「やるべきこと」ばかりやりすぎて全てに意味を見出せない場合について説明していきます。
要は、やるべきことばかりやってやりたいことをやっていないため、目の前のことに意味を見いだせていないので、「やるべきこと辞めてやりたいことをやっていこう」というのが無気力症候群を解消していく方針になります。
ただ、いきなり「やりたいことをやろう」なんて言っても、今までやるべきことばかりをやってきていたらやりたいことなんて分かるわけないので、まずは「やるべきことを辞める」ことから始めてみてください。
簡単に言うと、今やっていること、やろうとしていることを辞めてしまうということです。
「何をやり続けたら良くて、何を辞めたらいいのか」その判断も難しいと思うので「生命活動に必要な部分を除いて一旦全部辞めてみる」くらいの勢いでいいです。
食べる、排泄する、寝る、くらいを残して、他の家事をする、仕事をする、自分を高めるなどは辞めてしまって構いません。
そうやって、自分の中にエネルギーを溜めていくと自然と活力が湧いてきます。
そして、「やるべきだと思っていたことは実はやらなければいけない事ではなった」ということが腑に落ちたら、今度はやりたいことが見つかるようになってきます。
そうなった時にはじめて、やりたいことをやっていってみたらいいという話です。
まずは、今やっていることを軒並み辞めてみてください。
全てを辞めていくことが難しい場合は、辞められる半歩先の勇気を出して辞めていくことにチャレンジしてもらえたらと思います。
4.無気力症候群を解消するには心を休ませる
記事の冒頭で、無気力になっているのはエネルギー不足だという話をしましたが、イメージつかめてもらえたでしょうか!?
自分に楽をさせていく、やるべきだと思っていることを辞めていくことによって、エネルギーは自然と溜まって活力が湧いてきます。
ただ、休んでもらう中で「休んでいてもやる気が湧いてこない」と相談されることもあります。
その場合は、心を休ませることができていません。
確かに、予定も減らし仕事も定時で帰るようにし家にいる時間も増えたかもしれませんが、「周りに迷惑かかってないかな!?」と不安になったり「早くやる気を取り戻したいのになかなかやる気が湧いてこない」と焦ったり「何もできない自分はダメだ」と自分を責めたりしている状態では、心を休められていません。
だからと言って、「不安になっちゃダメだ」「焦るなぁ」「自分責めをしてはいけない~~」と強く思うとそれはそれで心を休めれることはできていないので、一つ、「開き直る」というのを覚えておいてください。
- もうこのままずっとやる気が出なくていいやぁ
- こんな自分でいいやぁ
- 不安を感じても焦ってもいいやぁ
と、開き直ってしまうことです。
ポイントは不安になっても焦ってもいいと、現状を丸ごと認めて受け入れてしまうということです。
いきなり開き直ることはなかなか難しいかもしれませんが、これも習慣なので開き直る練習をしていってもらえたらと思います。
5.無気力症候群のまとめ
今回は無気力症候群についてまとめました。
うつの初期症状や「やるべきこと」に忙殺されて生きる意味を見失っている状態にあるのかもしれません。
いずれにしても、エネルギー切れという共通の原因があるので、いかに自分のエネルギーを溜めていくかいかに今の負荷を減らしていくかにフォーカスしてもらえたらと思います。
そして、その際にブレーキがある場合は、文中でも紹介しましたが、うつ病の仕組みと治し方を一読してみてください。
それでは最後までお読みいただきありがとうございました。