人はなぜ働くのだろうか。
人生の多くの時間を仕事に使っているのに、
仕事を楽しそうにしている人を見ることは希だし、
自分自身、仕事を楽しめていない。
働く意味って一体何なのであろうか。
この記事では働く意味を考えながら、人生を楽しむ上での仕事との関わり方について説明します。
人生の多くの時間を仕事に費やしているという意味で、
仕事は人生にとって非常に大きな要素であることは間違いありません。
しかし、その仕事に翻弄されて、自分の人生が蔑ろになってしまっては本末転倒ではないでしょうか?
ぜひ「仕事ありきの人生」ではなく「自分の人生ありきの仕事」という考え方を選んでみてください。
「仕事」ひいては「人生」に対する閉塞感が開放的な印象へと変わっていきます。
1.働く意味とは
まず、「なぜ働くのか」について考えていきます。
結論を先に書くと「働くことに意味なんてない」のではないでしょうか?
もしそこに意味を見出すとすれば、「生活するための収入を得る」というのが現実的な意味だと私は思っています。
そして、その上で各人が「仕事」に対する意味付けをしていったら良いのではないでしょうか?
- 目標達成・成長の実感
- 仲間意識の芽生え
- 社会貢献に対する喜び
- 人生の張り合い
- 追求することへの楽しさ
それらを否定するつもりはなく、仕事の中でそれらが得られることはとても素晴らしいことです。
また、働く中で自然に行われた「意味付け」が仕事への充実感をより加速してくれます
しかし、この「意味付け」のために働こうと思うと途端に仕事が苦しいものになります。
- 目標を達成するため、自己成長のために働く
- 輪から外れず仲間意識を築くために真面目にやる
- 社会貢献をするためにサービスを向上する
- 人生に張り合いをもたらすために結果を出し続ける
- 専門性を持ち認められるために、プロを目指す
この違いがわかるでしょうか?
前者は単純な喜びを感じているのに対して、
後者はそうでない「自分はダメ」だと感じていたり、そうでないことに「恐れ」を抱いているのです。
これが仕事に翻弄される考え方です。
であるならば、一旦、仕事に対する意味付けを外してしまってください。
仕事に対して考え方を一度フラットにしてみるのです。
すると、「仕事ありきの人生」ではなく「人生ありきの仕事」という捉え方ができるようになります。
そして、フラットな考え方になったあとで、自分で自分なりの仕事の定義を見つければいいのです。
2.仕事に翻弄されないもうひとつの考え方
上記の通り、仕事に対する意味付けを外すことで仕事は人生の中の一部と捉えることができます。
そして、仕事をしていない時に自分の楽しいことや好きなことをやり、人生を楽しんでみてください。
ここでは、仕事に翻弄されないもうひとつの捉え方について紹介します。
それは、仕事を「遊びの場」と捉えてみるというものです。
「遊びの場」というと語弊があるかもしれませんが、
「自分の楽しみの場」「自己表現の場」「ひらめきを試す場」と考えるということです。
個人的な話になりますが、私は昨年心理カウンセラーとして開業しました。
今までずっと社会人として働いていましたが、「自分の事業」を持ってみたくなったのです。
ゼロの状態から作り上げていく面白みや、
自分の頭の中にある構想を試してみたらどうなるのかという好奇心、
そして、周りの人にたくさんの助言をもらいながら軌道修正していきました。
そうやって少しずつ仕事として成り立っていく過程である今に物凄く楽しさを感じています。
また、こうやって自分の構想を試していく中で、「次はあれをやってみたい」「これをしてみたらどうなるのか」等、
どんどん興味が湧き上がってくるのです。
それを言葉にすると、「自分の楽しみ」であり「興味・好奇心を追いかけるもの」なのです。
言い換えると「遊びの場」と言えるかもしれません。
「真剣に遊ぶ」「興味の先を覗いてみる」
それが仕事であるなばら、こんなに面白いことはないのではないでしょうか?
もし、仕事が「遊びの場」であるとしたら、あなたは何をしますか?
どんなことに興味を持っていますか?
「これをしてみたらどうなるのだろう?」という構想は何ですか?
それが仕事であっていいし、
それが仕事であるならば仕事に振り回されるどころではなく、人生を目いっぱい楽しむことができると思います。
3.仕事の「重さ」を軽くする方法
ここまでで、仕事に翻弄されない「仕事の捉え方」を説明してきました。
しかし、「そうは言っても」という躊躇いや、どこか他人事のように感じるのではないでしょうか?
それは、仕事に対する「こうするべき」や自分は「こうあるべき」という今までの価値観を持っているからです。
その価値観が生み出す仕事の「重さ」を以降で取り除いていきます。
3-1.不足を満たすために仕事をしない
冒頭でも触れましたが、誰かに貢献するためや自分に自信を持つために仕事をすると、
途端に仕事に振り回されるようになります。
そもそも「誰かに貢献したい」や「自信を持ちたい」という気持ちの裏には、
「役に立たない自分」「そのままではダメな自分」というセルフイメージ(自己認識)があります。
このマイナスのセルフイメージを埋めるために行動しても、イメージ通りのマイナスな結果を目の当たりにし、
さらに、頑張った「のに」結果が出なかったことで、マイナスのセルフイメージを強化していきます。
すると、「役に立たなきゃ」「自信を持たなきゃ」が加速し、どんどん仕事が重たいものになっていくのです。
つまり、「働く」というただの行為に、自分の「不足」や「無力感」「劣等感」「罪悪感」がこびりついているのです。
不足を埋めようとしても埋まりません。
不足は埋めるのではなく、不足と感じている量でそもそも足りていたんだと気づいてください。
そもそも不足なんてしていないのです。
そう気づくだけで、マイナスのイメージを加速する行動が止まります。
いるだけで誰かを幸せにすると思っている人、そのままの自分にマルを出している人は、
誰かに貢献する行動や自信を持つための行動はしません。
逆に、貢献をやめ、できる自分をやめたら、そのままで良かったことに気がつけるのです。
3-2.失敗してもいい
「仕事なんだから」という言葉には多くの「こうするべき」が潜んでいます。
仕事だから真面目にやるべき、仕事だから失敗は許されない。
その考え方が仕事の「重さ」を生み出します。
仕事であっても失敗してもいいのです。
そして、周りの人に笑われてもいいし、迷惑をかけてもいいのです。
そもそも、自分一人で完璧な仕事なんてできません。
誰かにフォローされ、誰かをフォローしながら仕事をやっていけばいいのです。
また、失敗すると評価が下がったり、認めてもらえなくなると考えているかもしれません。
しかし、失敗しただけであなたの価値は下がることはないのです。
自分の価値とは行動や素行によって判断されるものではなく、その土台となる部分のことです。
そのベースに価値があるわけで、表面に現れている行動などであなたの価値は上下動しないのです。
ぜひ、思いっきり失敗してみてください。
そんな失敗したあなたを見捨てる人がいないことに気がつきます。
そして、失敗するかどうかは大した問題でなかったことが分かっていくのです。
3-3.仕事の概念に囚われない
あなたは仕事はどうあるべきものだと考えていますか?
また、仕事で「こうするべき」というルールはあるでしょうか?
- 仕事は我慢するもの
- お客さんに満足してもらうように努力するもの
- 言われたことはキチンとやるもの
自分が決めたルールもあるでしょうし、上司に言われたこともあるでしょう。
しかし、その概念や「こうするべき」というルールに囚われる必要はありません。
仕事のカタチは自分で決めていいのです。
働くスタイルも、何を仕事にするかも、どういう役割で仕事をするかも。
自分の気持ちに従って突き進んでいいのです。
それでいいわけがないという人もいます。
そして、それがいいと思う人もいます。
いいわけがないと思う人は仕事仲間にもならず、お客さんにもならない。
それがいいと思う人は仕事仲間になったり、お客さんになったりします。
無理に理解される必要もなく、去っていく人は去ってもらっていいのかもしれません。
人が去ったあとに残るものは、あなたを気に入る仕事仲間であり、お客さんなのですから。
社会人でも個人事業でも法人の社長でも関係なく、枠にハマる必要はありません。
「自分」を表現していくだけで自然と自分に必要なものだけが残っていきます。
「仕事」のカタチに自分を合わせるのではなく、「自分」というカタチに仕事や環境が整っていくのです。
4.まとめ
今回は、働く意味に触れながら、仕事に振り回されない考え方を紹介しました。
また、なぜ働くのかを考えるときは、きっと仕事に「重さ」を感じているのではないでしょうか?
ぜひ、その「重さ」を外してみてください。
そして、「重さ」がなくなれば、あとは心軽やかに楽しむことができます。
自分のやりたいことや興味を趣味として楽しんでもいいし、仕事にして面白がってもいいのです。
仕事だけではなく、人生はもっともっと自由です。
正解を探すのではなく、自分の気持ちを探してみてくださいね。
仕事に辛さを感じている場合は、
仕事が辛い人に共通する思い込みと働き方を変える考え方も読んでみてください。