仕事が辛い人に共通する思い込みと働き方を変える考え方

残業ばかりでまともに家に帰れない。
仕事ができない自分が情けない。
職場で心許せる仲間がいないから、自分一人でやらなければならない。

「仕事が辛い」

でも、「仕方がない」と思っていませんか?
もし「仕方がない」と思っているのであれば、それはあなたの思い込みです。

人は、自分だけの常識・今までの価値観という思い込みを元に、働き方や自分の能力を決めています。
逆に、自分の思い込みを変えれば、働き方も周りの自分に対する扱いも自分の能力も自然に変わっていくのです。

この記事では、「頑張ってもうまくいかない」考え方を変える方法を紹介します。

気持ちよく自分らしい働き方ができるようになり、
自分の能力を制限している蓋を取り去ることができるようになります。

最初は怖さや抵抗があるかもしれませんが、
今までの考え方で辛いのであれば、新しい考え方をインストールしてしまいましょう。

1.仕事が辛い根本的な理由

仕事が辛い理由はいろいろあると思います。

  • 仕事が終わらないから
  • 仕事ができないから
  • 責任を持って自分でやらなければならないから

でも、仕事が辛い理由を掘り下げていくと、ある「自分の捉え方」にたどり着きます。
それは、「自分には価値がない」と自分のことを捉えているということです。

頑張りすぎてしまうのも、
仕事を断ることができないのも、
できるところを見せようと仕事を抱えてしまうのも、
「自分には価値がない」と思っているからなのです。

先に結論を言ってしまうと、
「自分には価値がある」と認識し、価値がある前提で行動をしていけば、
仕事が辛い状況は一変するのです。

しかし、自分に価値があるとはなかなか思えないですよね。
ましてや、「頑張らない自分にも価値がある」とは思えないのではないでしょうか。

以降では、今までの常識・価値観の落とし穴と新しい考え方を説明していきます。

「頑張る」一辺倒の考え方ではなぜうまくいかないのかが分かり、
頑張らないとはどういうことなのか、自分に価値があるのかとはどういうことなのかがはっきりしていきます。

2.今までの常識の落とし穴と勘違い

2-1.頑張れば認められると思っている

頑張れば認められる、成果を出すと認められると思っていることが勘違いです。
価値のない自分に、頑張るや成果を付け加えることで価値のある自分になろうと思っているのです。

これは、両親の育て方に影響を受けています。

頑張ったら褒める、よくできたら褒める、静かにしていたら褒める。
一見、良いように思うかも知れませんが、どれも条件付きの承認なのです。
その条件をクリアすると認められ、その条件をクリアできなかったら認められないと感じているのです。

そして、今までこのルールを当たり前だと思って頑張ってきており、
頑張る自分を褒め、できない自分を裁いているため、このルールを強化してきたのです。
だから、仕事が辛くなっても、頑張ることがやめられず、頑張らないことが非常に怖いのです。

頑張らなくても認められると思う方法は二つあります。

一つ目は、「頑張らなくてもすでに認められている」と前提を変えること。
すぐにそう思えない場合は、「頑張らなくても認められているの『かも』」と疑ってみてください。

疑い始めた瞬間から、「頑張らなくても認められる」という事実の受け入れ体制が自分の中にできて、
少しずつ「頑張らなくても認められる」証拠が集まり始めます。

二つ目は、実際に「頑張らない」ということを試してみてください。
自分で体験することによって、すぐに腑に落ちていきます。

2-2.自己価値低下のスパイラルに陥っている

やりたくないことをやり、やりたいことをやらないのは我慢です。

「我慢」は、つまり「自分いじめ」であり、自分をいじめると「自己価値が低下します」
そして、自分には価値がないと思うことによって、
「こんな自分は我慢しなくてはならない」「こんな自分は、自分を優先してはならない」とまた我慢をし始めるのです。

我慢→自分いじめ→自己価値低下→我慢・・・という風にずっとスパイラルが続いていくのです。

また、上記1で説明した通り、「自分には価値がない」と思うところに仕事が辛い根本的な原因があるため、
我慢することで、この根本的な原因をより一層強化してしまうのです。

ですので、我慢は直ちにやめてください。
やりたくないことを止め、やりたいことをやるのです。

「そんなことでホントにいいのか!?」と思うかも知れませんが、
やりたくないことをやり、やりたいことをやらない理由は何ですか?
あなたの人生をあなたの思い通りに生きてはいけない理由は何ですか?

色々理由があがったかも知れませんが、それらは全部捨ててください。
否定される怖さ、嫌われる怖さに立ち向かってみませんか?

2-3.自信が身に付いたら自分の思い通りやろう

自信が身についたら、「この仕事を辞めよう」や「仕事を断ろう」と思ってもうまくいきません。

もう少しできる自分、素晴らしい自分になったら、自信が身に付くと思うかもしれませんが、できるようになっても自信は身に付きません。
それは、もう少しできるようになってもさらに上があるからです。
もっともっとと求めるということは、自分の中の「ない」部分にフォーカスし、そこを埋めようとしているということです。
自分の中の「ない」部分を見つめても自信が付くことはないのです。

そう、逆なのです。

自分の思い通りにやっても大丈夫なんだ。
自分を表現しても大丈夫なんだ。
できない自分でもそれでいいんだ。

と、ありのままの自分に丸をつけること、そのまんまでも自分の中にあったんだと思うこと、それが自信なのです。
そして、この自信を身に付けるには、まず自分の思った通りにやってみることです。

実際に本当の自分で生きてみることで、今の自分のままでよかったんだと思うことができます。

本当の自分で生きてみるということは、本当の自分を自分が認めたということです。
例え、誰かに批判されても、自分が自分を認めていさえすればそれでいいのです。

2-4.頑張らないと成長できない

頑張らないと成長できないというのも勘違いになります。
頑張って成長するのも一つの方法でよいのですが、頑張らなくても成長できるのです。

人には自分の居心地がよい安心できる領域が存在します。
能力においても、収入においても、人間関係においても、この安心の領域があるのです。

そして、この安心の領域以下のことが起きても、以上のことが起きても、無意識に安心の領域に戻そうとします。

例えば、年収が300~400万が安心の領域だとして、
収入が200万の状態だと転職したり、自分で稼いだりして300万にしようと無意識で思います。
また、逆に、500万の収入があっても、それも安心の領域外なので、転職・病気・欠勤等あらゆる手段を使って400万に使用とするのです。

これは、収入だけでなく、すべてのことについて当てはまります。
そう、つまり、良くも悪くも、ある一定の状態に自分保つのです。

自分の成長を考えた際に、この領域が自分の能力や収入、人間関係を制限するのです。
ですので、この安心の領域を広げることで、頑張らなくても勝手に成長していくことができるのです。

この安心の領域を広げる方法も簡単です。
「自分をすごいことにする」というだけです。

今までの経験も実績も能力も必要ありません、そう決めるだけでいいのです。
この辺りの説明はまた別の記事でします。

2-5.未来のために今頑張る

未来・将来のために、今のうちに準備しておくというのも自分を苦しめる落とし穴になります。

未来を考えずに今を優先するなんて、それでいいわけないじゃないかと思う方は、
今までずっと、未来のために準備をしてきたのではないでしょうか。

では、あとどれだけ準備すれば十分なのでしょうか?

「今を犠牲にして未来を大事にする」というパターンを繰り返しているということは、
自分の人生を大事にしているようで、その実一番粗末に扱っているということなのです。

今を犠牲にして未来を大事にしたとする。
そして、未来のそのときが来たとしても、さらに先の未来を大事にして今を犠牲にする。
それはつまり、今の連続である人生をずっと犠牲にしているということなのです。

今、もし、仕事が辛いのであれば、今のその辛さを少し優先してあげてもいいのかも知れません。

3.具体的にどう行動していけばいいか

今、仕事が辛いのであれば、今までの逆の行動をしてみてください。
否定されそう、怒られそう、嫌われそうという怖いことに挑戦してみてください。
合言葉は、「頑張らない」です。

具体的な行動の紹介だけしておきます。

  • 仕事を断る
    自分が気持ちよくできる範囲以外の仕事は断ります。
    仕事は交渉から始まります。
    言われたことをやるのではなく、どこからどこまで自分がやるのかを自分で決めるのです。
  • 人に任せる
    自分がやらなくても他にやってくれる人がいます。
    あなたより仕事ができる人が山のようにいます。
    周りの活躍できる舞台を整える、そのために人に任せるのです。
  • ダメな自分を隠さない
    できる自分を見せるため、価値のある自分を証明するために何かしなくてもいいのです。
    あなたには元々価値がある。
    それを証明しなくても、ダメなところがあっても価値があるのです。
    だから、できる自分を演じてダメな自分を隠さなくていいのです。
  • いい人をやめる
    「いい人」になろうとしている、それ実はバレてます。
    あなたが冷たいことは既にバレています。
    自分が嫌いなところを追い出すと、それが不足感や虚無感となります。
    ぜひ、冷たい人として生きてください。
  • やりたいことをやる
    やりたいと思ったことは頑張らなくても夢中でできてしまいます。
    もし、今やっていることが辛いのであれば、それはやりたいことではないのかもしれません。
    やりたいことをやる方法は簡単です。
    「やりたくないことをやらない」
    やりたくないことをやらなければ、やりたいことがわかってくるし、やりたいことがやる余裕が生まれます。

4.まとめ

以上のように、仕事が辛いのは「自分に価値がない」という根本の理由と、そこから派生した考え方があります。
今までの考え方でうまくいかないのであれば、新しい考え方を試してみればいいのです。

「頑張る」ことが唯一の選択肢ではありません。
「頑張らない」という方法もあるのです。

そして、「頑張らない」を選ぶことで、自由に楽に楽しく生きることができるのです。

また、限界以上に頑張ってしまう場合は、仕事が限界なのに無理をしてしまう理由で自分を追い込む心理的な理由とその解消法を、
会社に行きたくない三大理由(仕事ができない・仕事内容・人間関係)に対するそれぞれの心理的な解決法を会社に行きたくない3つの理由を解消する方法にまとめてあります。

より自分の内側にフォーカスした根本原因からのアプローチとなっているので、ぜひ読んでみてください。
仕事の辛さが軽減し充実した仕事生活を送る一助となる記事だと思います。

そして、うつ病かなと思ったり、このままでは壊れてしまう気がしたりしたら、うつ病の仕組みと治し方を読んでください。