自分の欲求を相手で満たす必要はない!共依存から抜け出す方法

相手に依存してしまい自立できていない自分に嫌気がさす。
相手から依存されて苦しく感じる。
お互いに適切な距離を保てなくて辛く感じる。

もしかして「共依存」かもしれない。

ということで、今回のテーマは共依存についてです。
共依存とはそもそも何なのか、仕組みはどうなっているのか、
そして、共依存という関係から抜け出すには具体的に何をすればいいのかについて説明していきます。

といっても、「共依存」という言葉に振り回されないでください。
「共依存」など何かに名前を付けることで、
それはいけないことだと認識して、それを解決しなければという心理が働きます。

しかし、それは世の中の常識や流れに従っているだけです。
世の中の常識や流れや他人の意見があなたを幸せにしてくれるわけではないのです。

だから、今の状態が満たされて幸せでいるならば、
それを他人が共依存と表現しようが何を変えることもなく、
満たされて幸せな毎日を送ってください。

逆に、今目の前の人との関係がうまくいってなくて、
今回の話とリンクするところがあると感じるのであれば、
ぜひ、実践してみて、お互いに健やかな関係を作っていってもらえたらと思います。

1.共依存とは何か

早速、共依存とは何かについて説明していきます。

現象としては多岐に渡るのですが、例えば、彼に大事にされたい彼女と、
彼女のお願いに応えることで喜ばせてあげたい彼氏のような関係です。

別にこれだけ見たら苦しそうではないのですが、
彼女が大事にされたいと彼を振り回すことに罪悪感を感じていたり
彼がお願いを聞いてくれないことで愛されていないように感じたり、
彼女のすべての要求に応えられない自分に対して彼氏自身がダメ出しをしていたりすると、
途端に苦しい関係になっていきます。

そして、もっと深く見ていくと、
彼女側は罪悪感を感じながらも、自分が愛されているかを確認したい欲求があり、
彼氏側は役に立つことや喜んでもらうことで自己承認や自分を認めたいという欲求があります。

この欲求がマッチすることで共依存関係が成立します。
愛されたい欲求と自己承認したいという欲求をお互いに満たし、
そして、その欲求が満たされない時にお互いに苦しく感じるということです。

今、恋愛の彼氏彼女という関係を例にしましたが、
どういった共依存の関係についても、この「欲求を満たしたい」という心理が存在します。

つまり、共依存とは、自分の欲求を相手によって満たしたい者同士のマッチングと表現できます。

2.人の潜在的な欲求について

さらに共依存を理解してもらうために、先に人の欲求について説明させてください。

人は、こうしたい、こうして欲しいという自分が意識している欲求の他に、
自分はこういう人だとわかってほしい、この悲しい気持ちをわかってほしいなど、
無意識に感じている欲求があります。

例えば、何かをしてすごい人になりたいと感じている場合、
「すごいと言われたい」「認められたい」というのは意識できている欲求です。
この欲求以外に自分では気づいていない欲求が存在します。

それは、「自分がすごくない」ということを確認したいという欲求です。

すごい人になりたいということは、
「自分はすごい人ではない」というそもそもの前提があるわけです。
この前提を確認したいという欲が存在するのです。
(確認欲とでも言うのでしょうか?)

つまり、すごい人と思われたいと同時にダメな自分を確認したいという欲求があり、
役に立ちたいという欲求と役にたてない自分を確認したい欲求があり、
愛されたいと感じる欲求と共に愛されない自分を確認したい欲求があります。

ちょうど怪我をした時に、その部位がまだ痛むのか触ってみるような感覚です。

3.欲求の完全なるマッチング

今の説明を踏まえて、先ほどの恋愛の例を見ると、
「愛されたいー自己承認したい」のミッションがクリアしている時もお互いの欲求は満たされているし、
ミッションクリアできない場合も、「愛されない私」と「ダメな自分」を確認したいという潜在の欲求も満たされているということです。

どっちに転んでもお互いの欲求は満たされる、
だから、その関係は中々辞めづらく、苦しいと感じても続いていくのです。

これは、恋愛の関係だけでなく、

  • 引きこもりの子どもと子どもを家から出したい親
  • できない部下と部下を育てたい上司
  • アルコール依存の人と支援したい人
  • こうするべきを押し付けるDV夫とその通りにできないことに負い目を感じる妻
  • 助けてほしいクライアントと助けられないカウンセラー

どんな関係でも、共依存の関係においてお互いの欲求は完全にマッチしています。
上の例をいくつか見ていくと、

<引きこもりの例>

[顕在的な欲求]家から出て学校や会社に行きたい ー 子どもを自立させたい・そんな親になりたい

[潜在的な欲求]自立できないダメな自分を確認したい ー 子育てできないダメな親を確認したい

<部下の例>

[顕在的な欲求]仕事ができるようになりたい ー 仕事を教えたい・できる部下を育てられる人になりたい

[潜在的な欲求]能力の低い自分を確認したい ー やっぱり自分がいないとダメだと確認したい

<カウンセラーの例>

[顕在的な欲求]悩みを解消したい ー 悩みをなんとかしてあげたい・役に立ちたい

[潜在的な欲求]今まで辛かったことをもっと深くずっとわかってほしい ー 役にたてない罪悪感を抱きたい

上記はあくまで例で、欲求は人によって異なります。
ただ、何かしらの欲求がお互いにあり、その欲求がマッチしているから共依存と言われる関係を続けているのです。

また、健在的な欲求と潜在的な欲求では、潜在的な欲求の方が強い欲求となります。
だから、幸せな関係を築きたいやこの人と離れたいと思いながら、
ダメなところを確認したい等潜在的な欲求を実現して、その欲求を満たし続けていることが非常に多いです。

逆に、潜在的な欲求を解消すると、その共依存関係への執着が抜けてその関係を続けていく必要がないと素直に思うのです。
そう考えると、共依存の関係とは潜在的な欲求をお互いに満たしたい関係と言うことができます。

4.共依存から抜ける方法

では、その共依存の状態からどうやって抜けたらいいのかについて説明していきます。

4-1.共依存を解消する上での誤った方向性

上記の説明の通り、共依存とはお互いの欲求をお互いに満たそうとする関係です。
そして、その欲する気持ちから他人を使って欲求を満たそうとするのですが、
共依存の関係を抜け上で方向性を誤っている点が二つあります。

  • 自分の欲求を何とかするために他人を使うこと
  • 自分の潜在的な欲求を解消するためではなく満たす方向に進んでいること

実は悩みというものはどんなものでも一人で解消することができます。
それは、一人で孤独になるという話ではなく、他人との関係の悩みであっても、
アプローチするのは必ず自分の心だということです。

今回の共依存の話も相手が自分の理想通りに動いてくれることが悩みの解決ではありません。
一瞬嬉しく感じるかもしれませんが、
すぐに「愛されていない」「自分はダメ」を確認したい等の潜在的な欲求を叶える状況を求めるようになるのです。

どんな悩みも相手が変わることでは解消しません。
自分の心にアプローチするのだということを覚えておいてください。

また、潜在的な欲求を満たすために無意識にそういう相手や環境を求めるのですが、
この潜在的な欲求は満たすものではなく、解消していくものです。
求めるから与えるのではなく、求めるというところを根本から解消して、
「求めなくても大丈夫」という状態にしてしまったらいいということです。

4-2.潜在的な欲求を解消するアプローチ

そして、共依存から抜けるための「潜在的な欲求を解消する方法」は、
「潜在的な欲求を知り、自分という認識の捉え直しをする」になります。

まず、自分の潜在的な欲求を知ってください。
今の環境で自分が欲しているものを考えてみてください。

  • 出来る人間になりたい
  • 人の役に立ちたい、必要とされたい
  • 申し訳ないという罪悪感から逃れたい
  • 自分が正しいと主張したい
  • 認められたい、愛されたい
  • 価値のある人になりたい

そして、欲しているということは自分は逆の人間なのだと自分で捉えているということです。

  • できない人間
  • 人の役に立たな、必要とされていない
  • 自分には罪がある
  • 自分は間違っている
  • 認められていない、愛されていない
  • 自分は価値のない人間だ

そこから逃れたいと思いながら、それを確認したいと潜在的に思っています。
しかし、逃れようとすればするほどその出来事を直視せざるを得ない出来事がやってきます。
だから、逃れるのではなく受け入れてください。

できなくても、必要とされなくても、罪があっても、間違っていても、
認められなくても、愛されなくても、価値がない人間であってもそれでいい、と、
あなただけはあなたのことを受け入れてみてください。

こういう人間でいなければいけないというルールはこの世に存在しません。
それなのに、親や学校、社会の教えによって、
自分でルールを作り、ルールに則っていない自分はダメだとダメ出しをして自分以外の誰かになろうとしているのです。

自分に対して否定をして、自分自身を抹消しようとしています。
そうではなく、自分ぐらいは、自分一人ぐらいは自分のことをそれでいいと受け入れてあげてください。

そもそも最初から「自分」で良かったのに、自分が嫌っているだけの話です。
一度立ち止まって、自分のことをそれでいいと言ってあげてください。
自分を受け入れる方法について、自己受容を習慣化する方法に詳しく書いてあるので参考にしてみてください。

そして、自分を受け入れたら、その「自分」というのは勘違いだったことに気づいてみてください。

  • 自分はできない人間でいい、しかし、できることもあった
  • 人の役に立てなくていい、しかし、人の役に立っている側面もある
  • 罪があるそんな自分でも大事な自分だ、しかし、罪なんて本当はなかった
  • 自分は間違っていてもいい、しかし、この世に正解なんてものもない
  • 人に認められない自分でもいい、しかし、今までも色んな人に認められていたんだな
  • 人に愛されなくても自分は自分を愛する、しかし、色んな人が愛してくれているな
  • 自分の価値なんて見つけなくていい、しかし、何もない自分にも価値がある

全ては勘違いから始まっています。
一つ一つ詳しくは触れませんが、自分に対する勘違いをしてそこから逃れるための行動によって苦しい選択をしているのです。
だから、自分に対する認識を捉え直したらいいのです。

そして、それは、そう思い込もうと無理に念じることではありません。
そんな自分でいいという自己受容が先に必要になります。

それぞれのアプローチの仕方について、過去に書いた記事を参考にしてもらえたらと思います。

そうやって、自分の心にアプローチすることで、
相手との関係が必要ないと感じたり、相手が変わったように感じたりします。
自分の心を整えたら、相手との関係はあなたがシンプルに感じる気持ちに従ってみてください。

今の関係を続けるにしても関係を終わらせるにしても、
満たされた気持ちを持ちながら、幸せを感じることができます。

5.まとめ

今回は、共依存の仕組みとそこから抜け出す方法を紹介しました。
共依存も紐解いてしまえば、自分という認識の偏りとそこから始まる苦しい自分ルールに着地します。

その着地点は人それぞれで多岐に渡るため、
この記事で全部を紹介することはできませんが、代表的なものの記事を紹介していますので、
そちらを参考にしてみてください。

ただ、冒頭でも触れましたが、共依存のような関係だからダメだ、悪いという話では一切ありません。
今、目の前の相手が必要なのかもしれないし、
自分の傷ついた気持ちを癒してくれる存在が必要なこともあります。
そして、お互いの関係が満たされているなら、そもそもどうこうする必要がありませんからね。

その関係が辛くて、今記事の事例が自分には当てはまらない場合や腑に落ちない場合は、
宣伝になりますが、一度カウンセリングを受けてもらったいいなと思います。

自分で気づいていない心の仕組みがあり、
それに振り回されて辛い状況を選び続ける、そんな必要はないのではないでしょうか。

職業柄色んなところでコメントやお問い合わせを受けて、
「今、こういう状況なのですがどうしたらいいですか?」と質問されます。
私の回答は一つです、「一回カウンセリングを受けたらどうか」
正直そう思ってます笑

人生とは時間です。
自分の人生、その時間を何に使うかは自分で決めてもらったらいいのですが、
悩んで苦しい時間は少ない方がいいと思います。

と、日頃思っていることをこの記事のまとめに書くのもどうかと思いましたが、
言いたいことが言えてスッキリです笑

それでは、自分の心を整えて健やかな毎日を過ごしてもらえたらと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。