敏感気質で人間関係に疲れる!HSPの私が人付き合いを楽にした方法

人と会って喋っている時は楽しんだけど家に帰ってきたらぐったりってことよくありますよね。
この記事では「敏感気質で疲れる」をテーマにどうしたらパワーをそこまで減らさずに人付き合いができるのかについて話をしていこうと思います。

最近、HSP(超敏感気質)という言葉をよく目にしますが、「自分がHSPだから生きづらいのは分かった、そこからどうしたらいいのか」という質問をよくもらいます。
この記事ではその問いに答えていきます。
自分はHSPではないという方にも対応しているので熟読してくださいね。
ぜひ敏感気質で疲れる自分を理解しながら、人との関わりを楽で楽しいものにしていってもらえたらと思います。

1.敏感気質で疲れるパターン分け

まず、人と接したら疲れなくなるのかの説明を分かりやすくするためにパターン分けをしようと思います。
敏感気質のパターン分けですね。
一つ目のパターンが人といると疲れる接し方をしているパターンで、二つ目が自分の持って生まれた性質(HSPなど)として疲れるパターンです。
それぞれ説明しますね。

1-1.敏感気質で疲れるパターン①人との接し方

自分一人でいて疲れないけど人といると疲れるということは、自分一人でいる時と違うことを他人に対してやっているということです。
気を遣ったり相手が何を考えてるか察しようとしたり、しゃべらなきゃと感じたり、気まずい空気にしたくないと思ったり。
他人といる時にやっていることを全部やめることは不可能ですが、必要以上にやっていることはとても多いです。

そして、気を遣おうとするのを意識的に辞めようと思っても、無意識レベルでやっていることを辞めることはほぼ不可能と言っていいです。
ですが、直接的に気を遣うことを辞めるというアプローチではなく、全然違うアプローチを行うことによって自然と人に気を遣うことを辞められたり相手の機嫌を考えたりなど、人といると疲れる接し方を辞めていくことができます。
詳しい話は後述しますね。

1-2.敏感気質で疲れるパターン②持って生まれた性質

冒頭でも説明しましたがHSPに代表される持って生まれた気質ですね。
「感受性がとても強い性質」のことです。

この性質を持つ方は、感受性が強くて目の前の相手に影響されやすくなります。
相手が落ち込んでいたら同じように悲しくなるし、相手が喜んでいたら自分のことのように嬉しくなります。
相手に影響され気分の上がり下がりが激しいため、人といると疲れます。

これは持って生まれた性質なので、変えることはできません。
だから、自分の敏感な性質を変えようとするのではなく、どううまく付き合っていくかということがカギになります。
これも詳しい話を後述しますね。

今、接し方と元々自分が持っている性質の話をしましたが、完全にどちらかのタイプに分類されるという話ではありません。
「人との接し方が疲れる接し方なのであって、自分は感じやすい性格だということは一切ない」または「敏感なタイプだから人といると疲れるのであって、人との接し方で疲れている部分は一切ない」ということではありません。

自分一人でいるのと同じように人と居られる人はいないので、多かれ少なかれ人は人に影響される生き物であり、今までの経験で学習してきた「人との接し方」が自分を疲れさせている側面もあります。
だから、どちらか一方だけ実践するというよりもどちらも実践しながら、人といることに対する疲れやストレスを減らしていってもらえたらと思います。

もっと言うと、今まで人といると疲れるのはそういう性格だからだと感じてきたけど自分の人と付き合い方が疲れさせる大きな要因だったということや、人との接し方を躍起になって試行錯誤していきたけど自分はそういう性格だからと受け入れた方がいいということもあるということです。
この辺りは実践してもらった後に分かることなので、先入観なく読み進めてくださいね。

2.私も繊細なタイプ

さて、これを書いている私は心理カウンセラーとして活動しているのですが、心理カウンセラーをやるぐらい悩んでいたしとても繊細でした。
子どもの頃は学校に行くと周りに気を使いすぎてよく熱を出し、おじさんからのお年玉は遠慮して断っていました。
そして、つい最近まで人としゃべる時にこれを言ったら相手はどう思うだろうという瞬時に頭の中で判断して、これだったら言ってもいいという検閲を通してから言葉を発していました。
それを無くした今でもやっぱり一人の時間というのは自分にとって必要不可欠なものですね。

しかし、そんな繊細な性格でも人と付き合う時に考えを巡らし相手のことを考えちゃう習慣を持っていても、人と楽に付き合えるようになります。
今は、頭の中で考えて言葉を言うことはないし、相手に影響されることも少なくなりました。

なぜ人といる時にそれほど相手に気を遣ってしまうのか、そのコアを見つけそこにアプローチすることで自由に人と接することができるようになったし、誰とどれぐらいの時間一緒にいるかコントロールできるようになったからです。

そんな体験も踏まえながら心理学の視点で人といても疲れなくなる方法を説明していきますね。

3.人といると疲れる接し方を辞める

3-1.人といると疲れるのは人付き合いで考えることが多いから

まず、人といると疲れる接し方について話をしていきます。

人といると疲れるのは、相手に気を遣う部分が大きいからです。
これを言ったら嫌な思いをしないかな、変に思われないかな、相手を傷つけないかな。
そう、色々考えを巡らし自分の言動を決めています。

ただ、思ったことを口にすることに比べて、思ったことを言っていいのか判断するために相手の性格や相手が気にしているポイントを考え、それを言ったら相手がどう感じるか推測し、その推測の元それを言うことにOKを出すかNGを出すか判断し、OKが出たらやっと言葉にする。

こう見ると、脳みそをとても高速回転させ情報を処理しているわけです。
しかも、一回や二回といった話ではなく、自分がしゃべる度に、また相手の言葉を耳にする度にこの脳内高速処理が行われるわけです。
疲れるのは当然です。

3-2.考えてしゃべらないことは物理的に無理

だから、考えてしゃべるのを辞める、考えて人と接することを辞めたらいいのですが、「考えるのを辞める」というのは人の構造上無理になります。
よくある例として、「ピンクの象のことは考えないでくださいね」と言われたらピンクの象を自然とイメージしてしまいます。
私たちの脳みそは基本的に否定語を理解できないんですよね。

それと同じように、考えてしゃべるのを辞めてくださいと言われても考えてしゃべることはやめられません。

3-3.人と接するときの労力を圧倒的に減らす方法

では、どうしたら、考えてしゃべることを辞められるかと言うと、自分が考えないで直感でしゃべった時に起こる嫌なことを先に受け入れるということです。

例えば、私の場合で言うと、何も考えずに直感でしゃべった時に自分が相手を傷つける言葉を言ってしまうのではないかということが心配で、「これは相手を傷つけないかな」「これは相手を嫌な気にさせないかな」ということを考えて、その言葉を口に出すか出さないかを判断していました。

そして、ある時、実験的に相手を傷つけてもいいから何も考えずに話してみようと思い、何も考えずに頭に浮かんだことをしゃべるようにしました。
とても勇気がいりましたが笑
そうしたら、考えてしゃべっている時と口から出てくる言葉は変わらないことに気づいたのです。

今までずっと労力を使って喋ってきましたが、そんなことする必要なかったのだと気づきました。
今では、基本的に何も考えずに喋ることができ、人と話すときの労力は圧倒的に減りました。
もちろん、考えることがゼロかと言ったらそんなことはないし、そこを目指しても疲れるだけなので自分が心地よいところを目指してもらえたらと思います。

ですので、一回、自分が何も考えずに直感でしゃべった時にどんな嫌なことが起きそうかを考えてみてください。
人によって、変なことを言って変な奴と思われそうとか、自分の天然なところが出てバカにされそうなど出てくると思います。

その嫌なことが起きそうだから、それを回避するために労力を使っているわけです。
だから、それを回避する必要がないと分かったら、その労力を使わずに楽に喋ることができるようになります。

そこで、「嫌なことが起きても大丈夫だった」ということを知るために、意識的に変な奴と思われるチャレンジ、天然でしゃべるチャレンジをしてみてください。
何も考えず思い付きでしゃべることによって敢えて変な奴、天然などに思われていくということです。

そうやって、何も考えずに喋っても、変な奴に思われなかった経験をしたり変な奴に思われてもまぁ別に大したことなかったことに気づいたら、自然と喋る時に使う労力が減ってきます。

3-4.敏感な性質だからこそ大胆なアクションができない

と、説明してきましたが、自分は敏感な性格だからこそ「相手を傷つけていいとは思えない」「変に思われることは耐えられない」と感じるかもしれません。
ですよね。
今まで敏感だからこそ人に気を遣ってきたわけでそれをいきなりやめて反対のチャレンジをやれと言われてもすんなりできないかもしれません。

そんな時は、自分の出来る範囲の半歩先の勇気を出してみてください。
いきなり大胆な変な奴チャレンジはできない、天然チャレンジや自分勝手チャレンジはできない。
そうであるなら、一旦自分の中で、どんな言動なら勇気を出してできそうか一つずつ作戦を立てたらいいです。

この言葉は今まで言ってこなかったけど、ギリギリ言えるかもしれない。
これだったら相手を傷つける可能性はあるかもだけど、その後の罪悪感も許容できる範囲かもしれない。
そんなアクションを考えて、勇気を出してやってみてください。

そうやって少しずつ、「大丈夫だった」の領域を広げていく作業をしていくということです。
最初は狭い「大丈夫の範囲」の中にいると思います。
そして、その大丈夫の範囲から半歩出るアクションをしてみる、そこで大丈夫を体感すると、大丈夫の範囲は半歩だけ広がります。

そうやって「そこまで気を遣わなくても大丈夫だった」「変に思われても大丈夫だった」という感覚を少しずつ広げていってください。
大丈夫の範囲を広げた分だけ生きやすくなってきます。

4.敏感気質で疲れる性質の自分とうまく付き合う

次に、人といると疲れる性質の場合について話をしていきます。
人といると疲れる性質について話をしていくのですが、その性質は変えることはできません。

先天的なものは変えられないし変えようとしなくていいのです。
そんなあなたが悪いわけではなく、その敏感なあなたで何の問題もありません。

4-1.人に敏感なのは先天的な理由だけとは限らない

ただ、先ほど少し話しましたが、人といると疲れる接し方によって疲れやすい部分や感じやすい部分もあります。
例えば、人に嫌な気持ちをさせることで昔いじめられた経験があったり、人に嫌な気持ちをさせる自分を否定していたりする場合、人が嫌な気持ちかどうかということに当然敏感になります。
ただこの場合は、先天的な性格ではなく、後天的に「人を嫌な気持ちにさせてはいけない」というルールを自分に課したということです。

後天的なものであれば、それを解消していくことができます。
昔いじめられた経験があるのであれば、そのトラウマを解消したらいいし、人に嫌な気持ちをさせた自分を責めている場合は自分責めをやめたら、人に嫌な気持ちをさせることに過度に敏感にならなくなります。

トラウマの解消は心の傷の癒し方!隠れた本音をわかってあげるにまとめてあり、自分責めについては【完全版】自分を責める苦しさが終わる!自分責めを簡単に辞める方法に書いてあるので参考にしてみてください。

4-2.敏感な自分とうまく付き合うには

なので、繰り返しになりますが、後天的に身に付けた疲れやすさの要因を解消していく方向と人といると疲れる自分との付き合い方の両方をやっていくことが大事になります。

では、人に敏感な性質や疲れやすい性質を自分が元々持っている場合、どうしていったら良いのかについて説明していきます。

これはとてもシンプルな話で、人といる時間を減らすということになります。
例えば、100のエネルギーを持っていて、人といると1時間あたりエネルギーが5減っていく人がいたとします。
この人の場合、人と10時間いても50しか減らず、寝たら翌日エネルギーが100に戻るのであれば、人といてもうまくやりくりしていけます。

しかし、このエネルギー量の最大値が元々20だったり人といる時に1時間あたり50のエネルギーが減っていく場合、先の例の人と同じように人と接していたらすぐに自分のエネルギーは底を尽きてくったくたのけっちょんけっちょんになるわけです。

そこに対して、自分は何で人といると疲れるんだ、もっと頑張ろうと考えても意味がありません。

自分は”自分”でいいし人と同じようにしなくていいのです。
それが”自分”なのですから。
人と当たり前に違いがあり、自分の性質を理解した上で自分が心地よく生きたらいいだけな話です。

だから、自分が人といると疲れる人だということを理解した上で、自分のエネルギー内で収めるにはどう切り盛りしていったら良いのかについて考えてみてください。

  • 仕事中なるべく人と接しないこと
  • 人と接しなくていい仕事を選ぶ
  • 仕事の後に飲みに誘われても断る
  • 友達にも自分がそういう性質だと理解してもらった上で会う回数や時間を減らす
  • 人ごみにはいかない
  • 人ごみでは意識的に情報を遮断する
  • 自分に嫌なことを言ってくる人とは付き合わない

中には勇気がいる行動もあるかもしれません。
しかし、そういう自分なんだからしょうがない、と少し開き直って実践してみてください。

5.まとめ

今回は「敏感気質で疲れる」をテーマにまとめました。
人といると疲れるのは、「疲れる接し方をしているから」または「自分が敏感な気質を先天的に持っているから」です。

そのどちらかによって疲れるというわけではなく、多かれ少なかれ両方の要因があり人といると疲れるという現象が起きています。
人といる時に一切疲れないことは無理ですが(刺激があれば影響され疲れますからね)、人といる時の疲れを減らすことや人といる時間を調整することで、人間関係をもっと楽なものにしていくことができます。

ぜひ、自分の接し方を変えてみることと自分の気質を認め環境を整えていくことの両方を試していってください。
人間関係が楽になり人付き合いで疲弊しないことによって人生全般の豊かさを感じてもらえます。

また、人間関係や敏感気質関係なく、人生に生きづらさを感じている場合は生きづらさの正体と生きづらい毎日が自由になる方法を参考にしてみてください。