認められない苦しさと認められたい他人軸を終わらせる方法

  • 2015年10月19日
  • 2020年5月17日
  • 自信
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こんなに頑張っているのに周りから評価されない。
周りを見返すために頑張っているのに全然結果がでない。
求められる基準値が高すぎて、期待に応えられずガッカリされる。

「周りから認められたい」

誰かに認められようと自分の限界を超えて頑張ることはとても辛いことだと思います。
また、頑張っているのに認められないことに、終わりのないマラソンのような疲れを感じているかもしれません。

この記事では、なぜ認められない苦しさを感じるのかについて解説し、
「認められたい」という終わりのないマラソンを終わらせる方法を説明します。

実に簡単なことで気づいてしまえばなんてことはない話です。
しかし、気づく視点が無ければずっと走り続けようとするのではないでしょうか?

ぜひ、新たな視点を持って、今の環境を眺めてみてください。
今までもこれからも走る必要なんてなかったことに気づき、苦しさから解放されると思います。

1.認められたいとはどういうことか

まず、「認められたい」という気持ちについて深掘りをし、
認められない苦しさを感じる理由について説明していきます。

「認められたい」に限らず、「○○たい」「○○がほしい」という気持ちに共通する話ですが、
何かを望むときというのは、その望むものが自分には「ない」と感じています。

今回の話で言うと、「認められたい」と思うときは「自分は認められていない」と思い込んでいるということです。

この「認められていない」という部分が実は勘違いなのです。
実際は、もう周りから認められています。

こう説明されても全然腑に落ちないかもしれません。

そこでもう一度、読み返してみてください。
『「認められたい」と思うときは「自分は認められていない」と思い込んでいる』

そう、「認められていない」と強く強く思い込んでいるのです。
この思い込みによって、スタートラインから勘違いを起こしているのです。

つまり、もうすでに認められているのに、認められようとして走り始めるのです。
しかし、すでに認められているのだから、どれだけ走ったとしても認められるという感覚を得ることができません。
そして、「さらに」「まだまだ」と早く遠くへ走ろうとするのです。

これが、認められない苦しさのメカニズムです。
もうすでにゴールにいてどこにも走る必要がなかったのに、あると信じたゴールに向かって走り続けているのです。

だから、いつまでも終わりがなく、
だから、いつまでも認められていないと感じるのです。

2.「認めてもらえていない」という思いの起源

では、なぜ私たちは最初に認めてもらっていないと思ったのでしょうか?
その起源の多くは、小さなころの親との関係にあります。

小さい頃、両親に行儀が悪いと怒られたり、悪さをしたら叱られたり、
何かができないことで否定された経験によって、「自分はダメなんだ」という思いを抱きます。
これを不足感と言います。

この「自分はダメだ」「自分は欠けている」という不足感が、「認めてもらえていないんだ」という思いにつながります

また、親の言動によって、こうすれば認められるというルールを子ども心に見出すのです。
すると、「(親に)認めてもらいたい」というマラソンを開始するのです。

だから、今、仕事や家庭、人間関係で感じる「認められたい」という思いはダミーの気持ちで、
本当の気持ちは、ただただ「親に」認めてほしいと感じているだけなのです。

3.不足感を満たす方法

逆に言うと、「認められたい」「認めてもらいたい」の根底にある不足感を満たしてしまえば、
認められない苦しさや認めてもらいたい欲求を埋める頑張りから解放されます。

以降では、不足感を満たす方法について説明します。

3-1.行動や性格は否定されたかもしれないが、あなた自身の否定ではない

小さな頃、両親に「こうしなさい」「あれはダメだ」と言われて否定に感じたかもしれません。
そして、両親から否定された時に、自分自身を否定されたと感じたのではないでしょうか?

しかし、行動や性格や結果を否定されたかもしれませんが、あなたの存在を否定されたのではありません。

行動や性格や結果の否定と自分という存在の否定。
この違いをしっかりと分けてみてください。

片付けをせずにちらかし放題なことを叱られたかもしれません。
甘えん坊で線が細いことを心配されたかもしれません。
テストの点が悪くて怒られたかもしれません。

そのことと存在の否定とは一切関係ないということです。
あなたという存在はすでに認められていて、当たり前のように受け入れられていました。
ベースの一番深いところでは認められていたのです。

行動や性格や結果という表面上のことが、ただ親の価値観と異なっていただけです。

もっとこうなったらよくなる(親の価値観に沿う)のに。
もっとこうしたら幸せになる(と妄想している)のに。
もっと出来がよかったら安泰な人生を送ることができるのに(ただ親が安心したいだけ)。

その思いと自分の存在が認められているか否かは全く関係ないのです。

だから、ベースの一番深いところは最初から認められていたと思い直してみてください。
認められるかどうかは表面に現れた条件ではなく、自分の存在という無条件の部分にあり、
その無条件の部分はすでに認められていたのです。

3-2.自分が否定している自分を認める

人は自分の価値観を元に、相手がどう思っているのかを推し量ります。

つまり、「できない自分はダメだ」と自分のことを思っていると、
相手もきっとできない自分のことをダメだと思っていると勝手に想像するのです。

ですが、相手はあなたほど周りに厳しくありません。
相手はあなたほど性格が悪くないし、あなたほど心が狭くありません。
もっともっと寛容に見てくれています。

相手のことをもっと優しい存在なんだと信じてみてください。
実際、誰もあなたがダメだと責めてはいないのです。
誰もあなたのことを認めていないわけではないのです。

ただ、自分が自分を否定して苦しんでいるだけです。
だから、否定している部分を「それでもいい」と認めてみてください。

また、「できない自分でもいいのだ」と自分を許すことによって、相手も「できなくてもいい」と思っていると勝手に想像します。

すると、今までもずっと問題なんてなかったことに気づきます。
自分を否定している自分がただそこにいただけで、周りは優しく見守ってくれていたことがわかってきます。

だから、自分への否定の手を緩めて、自分を許してあげてください。
承認を求める先は、他人ではなく自分自身です。

自分を認めるのに他人の承認はいりません。
ぜひ、今の自分を全力で認めてみてください。

3-3.自分を育て直す

もしかしたら、小さな頃からずっと否定的な言葉を親から言われてきたかもしれません。
それによって、自分を肯定することを難しく感じるかもしれません。

しかし、過去にどういう扱いをされ、どういう経験をしたかによって、これからが決まるわけではありません。

それは、今この瞬間から自分を大事に育て直すことができるからです。
小さなころの親は両親だったと思いますが、今のあなたの親はあなた自身です。

自分に優しい言葉をかけるのも厳しい言葉をかけるのもあなたが選ぶことができるのです。
小さなころ否定的な言葉をかけられたからといって、今も自分に否定的な言葉をかけなくていいのです。

いつまでも親のルールを採用して、そうでない自分にバツをつけなくていいということです。

今、ここから、「できなくてもいいんだよ」「弱くてもいいんだよ」「悲しかったね苦しかったね」と、
あの時に言って欲しかった言葉を自分にかけてあげてください。
すると、あなたの中で自分を肯定する自分がすくすく育っていきます。

難しいことは一切ありません。
ただただ優しい言葉を自分に語りかけてあげて、自分を認める自分を育てるだけでいいのです。

4.誰かに認められる必要はない

ここまで読んでもらって薄々気づいてもらえたかもしれませんが、私たちは誰かに認められる必要はないのです。

自分が自分を認めていさえすれば、それでいいのです。
逆に、自分が自分を認めていさえすれば、周りも自分のことを認めてくれている実感が自然と湧いてきます。

周りから認められるから自分を認められるのではありません。
逆だと言うことです。

だから、誰かに認められる必要はないのです。

誰かに認められることを追い求めるのではなく、自分の好きなことや自分の感情を優先して自分を認めていってみてください。
すると、「自分は自分でよかったんだ」ということを実感として感じることができます。

5.自分の価値は自己申告制

といっても、誰かに認めてもらえないことに大きな抵抗を感じるかもしれません。

その場合は、誰かに認められることと自分の価値がくっついていないか確認してみてください。
誰かに認められる自分だと自分には価値があり、誰かに認められない自分だと自分には価値がないと感じていると、
なかなか周りから認められることを手放せません。

しかし、誰かに認められることと自分の価値とは関係ないのです。
自分の価値を図るために、他人の承認というモノサシを採用しないでください。

では、自分の価値はどうやって決めたらいいのでしょうか?
今まで他人の評価で自分の価値を図っていた場合は、考えることが難しいかもしれません。

ですので、しっかり捉え直しをしてくださいね。
「自分の価値は自己申告制」です。

自分の価値を自分で決めていいということです。
0ポイントにしてもいいし、100ポイントにしてもいいし、1億でもなんでもいいです。
もちろん、マイナスでもいいです笑

何の根拠もなく、自分の価値を自分で決めていい。
「すごい価値がある」ということにしていいということです。

ぜひ他人の評価という小さいモノサシを捨てて、「ものすごい価値がある」という申告を自分にしてみてください。
不思議なことにそういう現実を目の当たりにしていきます。

6.まとめ

今回は、認められない苦しさをなぜ感じるのか、
認められたいという終わりのない頑張りをどうやって手放したらいいのかについて説明しました。

今までのルールが染み付いていると、腑に落ちないこともあるかもしれませんが、
自分を認めながら自由に幸せに生きていくために大事なエッセンスが詰まっているので、
ぜひ、何度も読み直して、自分のものにしてみてください。

人から認められるかどうかなんて小さいことはどうでもいいのです。
自分が自分を認めて、好き勝手大空を飛んだらそれでいいのではないでしょうか?

自己肯定について、自己肯定を妨げるブレーキの外し方も参考にしてみてください。