居場所がないと感じる理由と本当の居場所を作る方法

  • 2015年4月11日
  • 2020年5月17日
  • 自信
  • 5498回
  • 0件

職場にいると居心地の悪さを感じる。
友達といても気を使ってばかりで楽しめない自分がいる。
誰かといても一人でいるような感覚になる。

「どこにいても居場所がない」

自分の居場所がないと感じることは、とても居心地が悪く苦しいことだと思います。
そして、あなたは自分の居場所を作ろうと様々な試みをしたのではないでしょうか?

この記事では、居場所がないと感じる本当の理由と、どうしたら自分の居場所を感じることができるかについて説明します。
ただ、注意点として、居場所を作る技術や方法を紹介するわけではありません。
なぜなら、どんなに人付き合いがうまくなっても、どんなに能力があがっても「居場所がない」という感覚はなくならないからです。

現状を技術や方法によって変えるのではなく、
「今のこの状態」に居心地の良さと自分の居場所を感じるということなのです。
ぜひ、今ここに自分の居場所を感じて、あたたかい優しさに包まれてみてください。

1.居場所がないと感じるときの考え方

最初に、なぜ「居場所がない」と感じるのかについて説明します。
まず、少し思い出して以下の質問の答えを考えてみてください。

①あなたはどんな時に居場所がないと感じますか?

  • 職場にいるとき
  • ママ友といるとき
  • 親戚づきあいをしているとき

②逆に何があれば、そこに居場所を感じることができると思いますか?

  • 仕事ができる能力
  • 子どもをちゃんと育てられる自分、家事がしっかりできる自分
  • 学歴、旦那、子供
  • 魅力、コミュニケーション能力、話題

この質問でわかることは、②がないから①に居場所がないと感じているということです。
つまり、「居場所は条件つき」だと無意識に考えているのです。

そもそもここに捉え違いがあります。
なぜなら、②がなくても、自分の居場所を感じて毎日を楽しく過ごしている人がいるからです。
だから、「居場所は条件つき」だと考え、この条件を満たそうと頑張るとおかしな方向に進んでいくことになります。

仮に、この条件を満たしたとしても、
条件をクリアしているか常に自分をチェックし、息の抜けない状態が続いていくことになるのです。

2.居場所がない本当の理由

では、「居場所がない」と感じる本当の理由は何でしょうか?

それは、「条件を満たしていない自分はここにいてはいけない」とあなたが思っているからです。
つまり、「条件を満たしていない自分」「ダメな自分」を自分の中から追い出そうとしており、
そんな「ダメな自分」の居場所があなた自身の中にないのです。

「自分の中にダメな部分はあってはいけない」という心の状態を、
「集団の中にダメな自分はいてはいけない」という居場所のない現実に投影しているということです。

逆にあなたの中にダメな自分の居場所を作ってあげれば、「居場所がない」という悩みは消えてしまいます。
上記1で②がなくても自分の居場所を感じている人がいると説明しましたが、
その居場所を感じている人との違いは、そんな「ダメな自分」の居場所が自分の中にあるかの違いなのです。

3.なぜ、その部分を嫌っているのか

自分の中に居場所を作る方法を紹介する前に、そもそも、なぜ自分の中に嫌いな部分があるのかについて触れていきます。

生まれたばかりの頃は自分の中に嫌いな部分はありませんでした。
しかし、成長する過程で親に否定されたり、聞いてほしいことを聞いてもらえなかったりして、小さなあなたは傷つきました。
その際に、親の言葉を鵜呑みにしたり、この部分がダメだったから聞いてもらえなかったのだという仮説を立てたりしたのです。

つまり、愛されるためには自分の中にこの部分があってはいけないのだと思い込んでしまったということです。
これが自分の中の嫌いな部分になり、愛されるために自分の中から追い出したい部分となっていくのです。
こうして自分の中に嫌いな部分が作られ、あなたはこの部分を否定して隠していくことになります。

しかし、あなたが嫌いな部分を否定している一方で、あなたの中にいる傷ついた小さなあなたはこう思っています。
「その部分を含めて受け入れてほしい」「その部分も愛してほしい」と。
だから、居場所がない現実に直面し嫌いなところをあなたがフォーカスするたびに、
健気な小さなあなたは、「その部分も受け入れて」「その部分も愛して」と今度はあなたに叫んでいます。

本当はダメなところがあることをあなたにわかってほしいのです。
そこも含めてあなたに受け入れてほしいのです。

4.自分の中に居場所を作る

だから、そんなダメなところも含めて受け入れてあげてください。
そんなダメな部分があることをわかってあげてください。
そして、そんなダメな自分がいていいと、あなたの中に居場所を作ってあげてください。

すると、嫌っていた小さな自分があなたの中に居場所を見つけることができます。
やっと安心してここにいていいんだと思うことができます。
その安心が投影となって、あなたが居場所がないと思っている場所に居心地の良さを感じさせてくれます。

嫌っていた自分を受け入れることは簡単です。
もうそんなダメな自分として生きていくと決めるだけです。
そんな自分でいいと許してあげれば良いのです。

今まで嫌ってきたところを思い出しながら言ってあげてください。

  • 嫌ってごめんね
  • 無視してごめんね
  • 帰っておいで

その嫌いなところも含めてあなたなのです。
ぜひ、あなたの中にいる小さな自分を守ってあげてください。
大きくなったあなたが小さな自分を大事に育てあげてください。

5.自分が思っているより愛されている

もしかしたらあなたはダメなところがある自分は愛されない、他人に受け入れらないと思っているかもしれません。
しかし、あなたが思っている以上に愛されているし、受け入れられています。

なぜか。
それはあなたがダメなことはもうバレているからです。
ダメなところがバレている上に、あなたが隠そうとしていることさえもバレています。

それでも、あなたの周りには人がいてくれるのです。
一人相撲、頭隠して尻隠さずのあなたのことを周りは温かく見守ってくれています。
だから、そんな周りの優しさに甘えてみてください。

ダメなところを嫌っているのは自分だけです。
そして、居場所がないと感じるのは、あなたが「ダメ」の居場所を自分の中に作っていないからです。
だから、あなたがダメな自分を受け入れてあげるだけで、すべて解決してしまうのです。

6.まとめ

今回は、居場所がないと感じる理由とどうしたら自分の居場所を作れるのかについて説明しました。

ダメな自分の居場所を自分の中に作ることは、とても抵抗があると思います。
私もいいカッコしいだし、なるべくならできる人に思われたいので、
ダメな自分を受け入れることは本当に嫌なことでした。

しかし、ダメな自分を受け入れれば受け入れるほど、自分の中の安心の領域が広がっていきます。
とても自由でとても安らげる、そんな領域です。

ぜひ、あなたの心の中に、ダメな自分が安心していられる場所を作ってあげてください。
それが自分の居場所を作るということです。

また、「克服」ではなく「受け入れる」ことについて、
「性格を変えたい」思い通りにならない現実から抜け出す方法に、詳しく書いてあるので参考にしてみてください。