何かを最後までやり抜いたことがない。
決意したつもりでもすぐに自分の弱さが出てくる。
何をやってもいつも中途半端に終わってしまう。
意志が弱い自分を何とかしたい。
あなたはもしかしたら自分のことを意志が弱いと思い、克服しようとしているのかもしれません。
しかし、「強い意志を持って何かをやり抜こう」ということは、
そのやろうとしていることはそもそも「やりたいことではない」ということを意味しています。
では、なぜやりたくないことを自ら進んでやっているのでしょうか?
この記事ではその答えを探っていき、「意志が弱い」苦しみから抜け出す方法を説明します。
「ダメな自分だからやらなきゃいけない」のと「ダメでも素晴らしい自分がやってみたい」、
「失敗したらダメだからやりきる」のと「失敗してもいいからやってみる」、
やっていることは同じかもしれませんが、楽しさや充実感に雲泥の差があるのではないでしょうか?
ぜひ、自分を受け入れながら、やりたいことをやってみる充実感を味わってみてください。
1.意志が弱い自分の何がダメか
「意志が弱い」自分に張り付いている思い込みを見つけていきます。
まず、①意志が弱い自分のままだとどんな嫌なことが待っているか考えてみてください。
- 何事も成しえず誰にも認められない
- 中途半端な自分を好きになれない状態がずっと続く
- 負い目を感じて人前で胸を張れない
次に、②強い意志を持って何かをやり遂げた場合、何が得られると思いますか?
- 周りからの賞賛と尊敬
- 自分を好きになれる
- 自分に自信がつく
つまり、あなたが心からやりたいと思っていないことを、
強い意思の力でやり抜こうとしているのは、①の現状を嫌い、やり抜いた先に②のメリットを得られると考えているからです。
そして、この考え方のベースには、「自分は意志が弱い」という思いがあり「今の自分はダメだ」と信じ込んでいます。
2.「意志が弱い自分はダメ」は本当か?
しかし、本当に意志が弱いのでしょうか?
また、意志が強くなることで今の不都合がなくなり、望むものが手に入るのでしょうか?
その答えはわかりませんが、ひとつだけ覚えておいて欲しいことは、
「意志が弱い自分はダメ『ではない』」ということです。
そう、今の自分はダメではないのです。
ここを履き違えると出口のない迷路をさまようことになります。
つまり、元々ダメではない自分を改善しようとしているということであり、
問題がないのに解決しようとしているというトンチンカンな自体に陥るのです。
3.「ダメな自分」の発端と強化行動
では、なぜ問題でないところを問題だと思い、今の自分ではダメだと思うようになったのでしょうか?
それは、小さな頃、親との間で傷ついた出来ごとが影響していることが多いです。
親に言われたことやされたことによって傷ついたとき、子どもながらにその原因を探しにいきます。
欲しいものをねだったのがいけなかったのかもしれない、
騒いでうるさくしたのがいけなかったのかもしれない、
途中で諦めてしまったのがいけなかったのかもしれない。
そして、「ありのままの自分ではいけない」と思い込み、抑圧や禁止、否定を作り上げます。
これが「今の自分はダメ」という思いであり、「こうするべき」というルールになっていきます。
さらに、一旦「ありのままの自分はダメなんだ」という思い込みや「こうしなければいけない」というルールが出来上がると、
今度は、その思い込みとルールを無意識に証明しようとするのです。
つまり、「自分はダメだ」や「意志が弱い」を証明するために敢えて難しい課題にチャレンジして挫折したり、
たまたま認められなかった出来ごとに意志の弱さを結びつけて、「意志は強くなければならない」と再確認していくのです。
4.「意志が弱い自分はダメ」は思い込み
しかし、ここで考えて欲しいことは、子どものころに作られたその思い込みやルールは本当か?ということです。
本当に自分はダメだったのか、本当に意志が弱いのか、意志が弱いことによってその出来ごとが起きたのか疑ってみてください。
上記で説明した通り、「自分はダメだ」という思いは親の言葉や態度から思い込んだものであり、
「意思は強くなければならない」というルールは判断力の乏しい子どものあなたが想像で作り上げたものです。
そして、作り上げた後はその思いやルールを証明するために、現実を歪ませて見ていたのです。
つまり、全てが思い込みや勘違いによるものであり、
「意志が弱い自分がダメ」なんてことはないし、「意志が強くなければいけない」なんてルールもあなただけが守っているルールなのです。
5.今の自分を受け入れる
そう、意志は強くある必要なんてないのです。
意志が弱くてブレていて中途半端なあなたでもいいのです。
そんな自分をダメだと決めなければ、そこに問題はないし、胸を張って充実した日々を送ることができます。
ぜひ、そんな意志の弱い自分を許してあげてください。
本当は誰も意志が弱いことを責めていません。
責めているのは自分だけで、「意志が弱いことがダメだ」という考えがそもそも思い込みなのです。
だから、もう自分を許してあげてください。
そして、意志の弱い自分を素晴らしいことにしてください。
全てが完璧にできることが素晴らしいのではありません。
デコもあるしボコもある、そんな自分が素晴らしいのです。
ぜひ、欠点だと思い込んでいる部分がある自分でも素晴らしいことにしてみてください。
すると、そこに問題なんてなかったことに気がつきます。
そして、やりたいことをやればいいのです。
意志の強さはどうでもいいことです。
あなたがやりたいこと・好きなことであれば、意志の強さに関係なく夢中に取り組むことができます。
だから、自分が好きなことをしてみてください。
それが周りから認められなくても、お金に繋がらなくてもいいのです。
自分が楽しいと思うことをこの瞬間にしてみてくださいね。
6.まとめ
今回は意志が弱いをテーマに、ありのままの自分を許し、認める方法を紹介しました。
意志が弱いことは問題ではなく、それを苦しむ必要もないのです。
私も、中途半端で弱い自分をずっと克服しようとしていました。
しかし、どんなことにチャレンジしてもどれほど頑張っても克服できるものではありませんでした。
そして、心のことを学ぶ中で克服できないことは克服しなくていいことだということがわかったのです。
元々、そこに問題はなかったし、そんな自分でも良かったのです。
そう気づいた瞬間に、長く続いた「自分の粗探し」を終えることができました。
「克服」「成長」と言ったら聞こえはいいかもしれませんが、ずっと、ありのままの自分から「逃げていた」んだと思います。
ぜひ今度からありのままの自分でいることに挑戦してみてくださいね。
また、劣等感を解消する方法、欠点との付き合い方に、
劣等感や欠点をどう捉えていったらよいかが書いてあるので参考にしてみてください。