あれもこれもやらなきゃいけないのにまだ全然終わっていない。
もっともっと成長したいのに、未熟な自分から抜け出せない。
焦るなと言われるけど、状況が変わらない現状を一刻も早く抜けたい。
この焦り、どうしたらいいのだろう。
「早くしなさい」「今のままじゃダメだ」というメッセージが多い世の中で、焦りを感じてしまうのは無理がないことだと思います。しかし、焦れば焦るほど、意識の焦点は未来へと移動していき、今を蔑ろにすることになります。
すると、今ここにある幸せを感じることができなくなってしまうのです。
そして、未来とは今この瞬間の連続です。
今に幸せを感じられないということは、未来も幸せを感じられないということを意味しているのです。
この記事に辿り着いた「今」というタイミングで、ゆっくり考えてみてください。
ここでは焦る理由とどうしたら今を大事にできるのかについて説明しています。
一度立ち止まって、何を大事にしたいか考えるきっかけになったら幸いです。
1.焦っててもいい
冒頭で焦ると今ある幸せを感じることができなくなると説明しましたが、
まず最初に自分が焦ることに許可してみてください。
「焦ってはいけない」という思いがさらに焦りを生みます。
だから、「焦ってもいい」と自分が焦ることを許してあげてください。
焦りはいけないことではなく、あなたが当たり前に感じる感情の一つです。
それを否定することなく、「今、自分は焦ってるな」と傍観してみてください。
すると、焦りが暴れだすことはなく、落ち着いた焦りに変わっていきます。
2.焦りが生まれる理由
次に、焦りが生まれる理由について触れていきます。
2-1.こうするべき
一つ目の理由は、あなたの中に「こうするべき」という自分ルールがあるからです。
我々は、人それぞれのルールを持ち、今の自分がそのルールに則っているか確認しています。
そして、そのルールを破っている自分にダメ出しをするのです。
このダメ出しが「こんな自分はダメだ」「こうしてはいけない」「このままではダメだ」という焦りを生みます。
あなたの中にどんな「こうするべき」があるでしょうか?
少し考えてみてください。
- もっと仕事ができるべき
- 何でもテキパキこなすべき
- 結婚は早くするべき
たぶん、無数に出てくると思います。
あなたが焦っている時、自分の中にどういった「こうするべき」があるのかに意識を向けてみてください。
2-2.こう思われたくない、こう思われたい
焦りが生まれる二つ目の理由は、人には「こう思われたくない」という気持ちや「こう思われたい」という願望があるからです。
「こう思われたくない」「こう思われたい」という気持ちの裏には、自分を測る基準・モノサシがあります。
その基準を満たしている自分は誇ることができ、満たしていない自分はいてはいけないと思っています。
だから、その基準を満たしているように人から見られると嬉しく、基準を満たしていないように見られると傷つくのです。
あなたは周りからどう思われたくなくて、どう思われたいですか?
- メンタルが弱いと思われたくない
- 何でもできる人に思われたい
- 子供っぽく思われたくない
この気持ちの裏にも実は、上記の「こうするべき」があるのですが、説明の都合上、焦る理由としてあげておきました。
3.焦りを解消する
では、いよいよ焦りを解消していきます。
3-1.こうするべき
あなたが思っている「こうするべき」は、実は「そうしなくてもいい」ことです。
そもそも「こうするべき」というルールは親のしつけであり、小さなころに想像した「こうすれば愛されそう」という法則です。
しかし、そのルールに縛られることによって、自分にダメ出しをして苦しい思いをしているのであれば本末転倒なのです。
守っていれば幸せになるはずのルールが苦しいルールになっているのです。
また、親が言うことは絶対正しいのでしょうか?
小さい頃に想像した法則は果たしてどこまで確実性があるのでしょうか?
正しいと思っているルールに正しさはないのです。
そこにあるのは、実は、惰性と安心なのです。
ここで、こうするべきを守らないとどんな怖いことが起こりそうか考えてみてください。
- 周りからダメなやつだと思われる
- ノロマだと見下される
- みんなにがっかりされる
そう、「ルールを守っていれば、その怖いことが起きないだろう」という安心がほしいのです。
「苦しいけど、今よりも悪くなることはない」と無意識に考えているのです。
これをホメオスタシス(恒常性)と呼び、昨日と同じ今日に安心したいということです。
しかし、このルールが多いほど、制限が多く苦しい毎日を送ることになります。
ですので、「こうするべき」という縛りを解除してみてください。
解除する方法は簡単です。
実際に、「『こうするべき』を破ってみる」のです。
すると、怖いことが起こらないことに気づきます。
想像していた怖さの実体がわかるようになります。
安心を手放すことはとても怖いことですが、昨日と違う今日を選んでみてください。
3-2.こう思われたくない、こう思われたい
上記で「こう思われたくない」や「こう思われたい」という気持ちには、
自分の価値を測る基準やモノサシがあると説明しました。
「こう思われたい」通りに思われたら自分には価値があり、そうでなければ自分に価値がないと感じているのです。
しかし、その基準はあなただけの基準であり、人には人の基準があります。
例えば、背の高い自分に価値があり、背の低い自分に価値がないと感じている人がいたとします。
「背が高いですね」と言われたら喜び、「背が低いですね」と言われたら落ち込みます。
そして、自分より背の高い人を見て、劣等感を感じているのです。
ただ、これはこの人だけの価値基準であり、周りの人はそんなことを気にしていないのではないでしょうか?
少なくとも背の高低でその人の価値を図ることはないと思います。
しかし、当の本人は背の高さと自分の価値を結びつけて考えています。
そして、目いっぱい背伸びをして自分の価値を感じようとし、背が低いことがバレそうになったときに焦りを感じているのです。
これと同じことをあなたもしているということです。
自分だけのモノサシで自分を測っているのです。
そして、基準値に満たない自分が露呈しそうな瞬間に焦りを感じるのです。
そう、誰もそんなところを気にしていないのにです。
つまり、自分だけの世界で自分の価値を決めているだけなのです。
そして、それが苦しいのであれば、そんなモノサシは捨ててしまってよいのです。
では、モノサシを捨てたとして、自分の価値をどう決めたらよいのでしょうか?
それは、「好きに決めていい」ということです。
モノサシも無く根拠もいりません。
自分には価値があると決めてしまって良いのです。
元々、今までのモノサシは自分だけのモノサシであり、他人から見たら何の根拠もないのと同じですから。
- 仕事の出来
- 能力やコミュニケーション・友達の有無
- 既婚未婚、子どもの有無
- 頑張り
- 精神的な強さ
そんなモノサシはもういりません。
仕事ができなくても素晴らしい、頑張らなくても素晴らしい、焦ってしまっても素晴らしい。
素晴らしいしかない自分のモノサシを採用してみてください。
4.今を大事にするポイント
焦るとは、今や自分を蔑ろにするということです。
今より未来を大事にし、自分より他人からの目を大事にしているということです。
ぜひ、今と自分を大事にしてみてください。
ここでは簡単に今を大事にするポイントを説明します。
- 力6割で得られるものだけ得ればいい
色々なものを得ようと10の力や12の力を出す必要はありません。
持っている力の6割で得られるものだけ受け取ればいいと思ってみてください。
- 今のままでいいことにする
もしかしたら、自分を変えたいと思っているかもしれません。
しかし、変えたいとは今を否定しているということです。
ぜひ、「今の自分のままでよい」という「今までと違う」考え方を採用してみてください。
- 今だけにフォーカスする
過去を振り返っても過去は変わることはなく、未来に不安を感じて準備しても不安がなくなることはありません。
そうであるならば、今だけ幸せになるにはどうするかに焦点を当ててみてください。
未来は今の連続です。
「未来のために今を犠牲にする」のであれば、未来のその時も「未来のために今を犠牲にする」ことになり、
あなたの人生を大事にする瞬間が一瞬たりともないことになります。
今しかないし、今を大事にするということは未来を大事にするということなのです。
5.まとめ
今回は、焦りをテーマに「こうするべき」や自分を測るモノサシを手放す方法を説明しました。
私もずっと「もっと成長しなければ」と思っていました。
「もっと仕事ができるようにならなければ」や「もっと強くなれなければ」という思いがずっと頭にあったのです。
そうやって頑張ったり身につけたりする時期もあってよかったと思っていますが、
そこまで焦らず今を楽しめばいいのだよと当時の自分に言ってあげたいです。
そう、必要なものは全部揃っていたのです。
身につけなくていいものを必死にかき集めていたのだなと思います。
もしあなたが焦りを感じて苦しいのであれば、ぜひペースを落としてみてください。
焦らなければいけない理由は一切ないのです。
必要なものは全部、今ここにありますから。
また、今ここにある幸せを感じる方法は、
幸せって何!?本当の幸せを感じる4つのステップに書いてあるのでぜひ読んでみてください。