心のことを学ぶと自分は自己肯定感が低いから苦しいのか。
自分を大事にできないから自分を自ら苦しめる行動をするのか。
と分かり、その原因を深ぼると「親からの愛情不足」という結論に至るのではないでしょうか。
そして、「親からの愛情不足が原因で自分は苦しんでいる」ことが分かり、点が線になりすっきりするのですが、同時に「じゃあ、どうしたら自分はこれから楽に幸せに生きることができるのか」という疑問が湧くと思います。
しかし、それが明確に書かれている記事も書籍もない。
原因が分かっただけで終わってしまい、途方に暮れた経験があるかもしれません。
この記事では、「親からの愛情不足」が原因として発生している悩みについて(ほぼすべての悩みがそうですが)、「親からの愛情不足」をどう解消して楽に幸せに生きたらいいのかについて解説していきます。
「親の子育て」は決してすべてではありません。
【今から自分を育てることができる】ことを知らなかっただけで、「自分の育て直し」の方法を知り実践することで親の愛情不足や親からの子育てはそれほど影響がなかったことを体感してもらえます。
ぜひ、本文を参考に今から自分の育て直しをして、楽に幸せに生きていってもらえたらと思います。
1.親の愛情不足は影響があるけど影響がない
冒頭で「自分の育て直し」ができたら、親からの愛情不足はあまり影響がないと言いました。
ここをもう少し詳しく説明していきますね。
我々は何も意識していないと、親からされた接し方で自分に接するようになります。
例えば、「これがしたい」と親に言ったときに親から「それはダメ」と毎回言われてきたら、大人になった時に自分の中から「これがしたい」という気持ちが湧いてきても「それはダメ」と自分に言って説得するようになります。
自分を大事にしない、自分を無視する、自分を犠牲にする、それらは昔の親からの接し方を真似しているのです。
【親からの接し方=大人になってからの自分自身への接し方】ということですね。
これが無意識で行われています。
そして、自分へ否定する接し方や自分の気持ちを封印する接し方では「自分は自分でいい」という感覚を育んでいくことができず、他人の評価や判断軸を自分を図るモノサシにして相手中心の生き方になります。
やりたくないことでも他人から評価されるため、愛されるためという軸で生きることになります。
すると、多くの「こうするべき」という自分を苦しめるルールを守ることになるし、他人中心になることで「自分は自分でいい」という感覚がどんどん薄れていき、人から良く思われないことが極端に怖くなっていきます。
この苦しい循環が始まったのは「昔の親からの接し方」になります。
だから、自分が幸せに生きられるかどうかは「昔の親の接し方」に多大な影響を受けています。
ただ、それは「『自分の育て直し』という概念を知らず親の子育ての延長線上で生きたら」という前提での話です。
【親からの接し方=大人になってからの自分自身への接し方】なのですが、これから「自分の育て直しをする」ことをしていくことによって、自分の育て直し方が無意識に自分自身への接し方に変わっていきます。
親からの接し方はあくまで初期設定であり、「自分の育て直しをする」をすることでいくらでもカスタマイズしていけます。
ただ、自分の育て直し方を知らない、そもそも「自分の育て直す」という概念さえないと(ほぼすべての方がそうです)、その初期設定のまま一生を過ごすことになります。
私の講座に参加された方も「何で今まであんなに自分に厳しかったのか」「自分をないがしろにしていたことを自分に謝りたい」と意識が完全に変わり、生き方が変わります。
ここまで読んでもらって、この「自分の育て直し」という概念を知れたのは正直とてもラッキーだと個人的に思っています。
ぜひ、以降を参考に自分の育て直しをして自分への接し方を変えることで、「自分は自分で良かったんだ」という感覚を広げながら心の底からくつろいだ穏やかな気持ちで生きていってもらえたらと思います。
2.親の愛情不足を自分が育む概要
では、どうしたら、自分を育て直すことができるのかについて話をしていきます。
一言で言うと、「昔自分がしてほしかったように自分に接してあげる」ということです。
例えば、小さいころ自分の希望を言ったら親に「わがまま言うんじゃない」と怒られたとします。
その時にとても落ち込み、「わがまま言ってはいけないんだ」という思いや「自分はお母さんにとって大事な存在じゃないんだ」という感覚を抱いたとします。
すると、大きくなった時に自分自身の希望があっても「わがまま言うんじゃない」と自分に我慢させる言葉をかけるし、「自分は大事な存在じゃない」という自己認識によって自分を大事に扱わず雑に扱うことになります。
では、自分の育て直しをするときにどうしたらいいかというと、『「子どもの自分はどうして欲しかったのか」を考え実際にその行動を取ってあげる』ということをしていけばいいということです。
上記の例で言うと、親にわがままだと非難された時、子どもの自分はそのわがままを受け入れて欲しいと思ったはずです。
だから、今、そのわがままを叶えてあげるということです。
ここで大事な話をするのでしっかり理解して欲しいのですが、
自分が子どものころの親はもちろん両親ですが、今の親は誰かというと自分自身です。
小さい頃は、子どものポジションに子どもの自分が、大人のポジションに両親がいて、他人のポジションに他人がいます。
しかし、今は子どものポジションに子どもの自分が、大人のポジションに自分がいて、他人のポジションに両親と他人がいます。
そして、小さいころに大人のポジションにいる親に「わがままを言うな」と言われたら、大きくなった今、大人のポジションに立った自分も子どもの自分に対して「わがままを言うな」と当時の言葉を【継承】してしまっています。
この【継承】を断ち切って、親のポジションにいる自分が子どもの自分に言う言動を変えていくということが自分の育て直しです。
つまり、子どものころ、親に「わがままを言うな」と言われても、子どもの自分はそれを望んだわけだし、それを叶えて欲しかったわけです。
だから、それを今、大人のポジションにいる自分が叶えてあげる、ということです。
このアクションによって、自分の育て直しをしていくことができます。
あの時、育まれなかった自己肯定感は育まれるし、自分を大事にする感覚も自分は自分でいいんだという感覚も大きくなっていくのです。
3.親の愛情不足を自分が育む詳細
だいたいイメージができたでしょうか?
そのイメージを持ってもらいながら、さらに具体的にどんなアクションをしていったらいいかについて話をしていきますね。
まず、親から愛情をもらえず「自分は自分でいい」という感覚を育んでもらえなかった時は大きく分けで2つの時に分類されます。
①自分の性格・個性を受け入れてもらえなかったとき
②自分の気持ちを叶えてもらえなかったとき
それぞれについて説明しますね。
3-1.自分の性格や個性を受け入れる
小さいころ、親に「わがままはダメだ」「もっと愛想良くしなさい」「頑張りなさい」と言われてきたり、自分の素の性格を否定されると、「この性格はダメだ」「こうしないと親から愛されない」と子どもは思い、その性格を捨ててきます。
親に気に入られるかどうかは子どもにとって死活問題なので、無意識に行われることですね。
そして、自分の本来の性格を捨てて親に気に入られる性格を作ってくるのですが、この行為自体が「自分が自分でいい」という感覚、つまり自己肯定感を損なう行為になります。
さらに、先ほど説明した通り、【親からの接し方=大人になってからの自分自身への接し方】になるため、昔親から否定された性格を親に代わって自分自身が否定することによって、自己肯定感を損ない続けているということになるのです。
では、どうしたら、「自分は自分でいい」という感覚や自己肯定感を育んでいけるか、というと、「今まで捨ててきた性格を取り戻す」ということです。
「わがままはダメ」「不愛想はダメ」「頑張らないのはダメ」と捨ててきた性格をそのまま取り戻す、それが自分は自分で良いという感覚に直結していきます。
ここで、じゃあ、自分はどんな性格を捨ててきたかということなのですが、捨てた性格は「見ているだけでイラっとする人」から見つけることができます。
あなたが見ているだけでイラっとする人はどんな人かを考えてみてください。
- 上から目線な人
- 人に甘える人
- やるべきことをやらない人
そのイラっとする性格が自分の捨ててきた自分になります。
この辺の仕組みは本文では割愛しますね、もし詳細が気になる方は、安心感や幸福感は自己一致から作られる!すぐにできる自己一致の方法を参考にしてみてください。
この捨ててきた性格を取り戻すことが自分の性格を受け入れることであり、自分を認めていくということです。
先ほどの自分の中に、子どものポジションの自分と大人のポジションの自分の関係性を思い出してみてください。
性格を捨てるということは、大人の自分が子どもの自分に「その性格はダメだ、今すぐ変えなさい」と否定しているようなものです。
こういった関わりで、子どもの自分は伸び伸びと穏やかに過ごせないですよね。
逆に、そのままの性格を取り戻すということは、「そのままでいいよ」というメッセージを親の自分が子どもの自分に伝えることになります。
それによって、子どもの自分は嬉しい気持ちになり、伸び伸びと自信を持つようになります。
それこそが、本当の意味での自己肯定であり、自信や自分でいいんだという感覚はここから育まれます。
3-2.自分の気持ちを自分が叶える
次に、親から「わがままを言うな」「泣くな」と自分の願望を否定されたり、自分の気持ちや感情を分かってもらえなかったとき、親から愛情をもらえていないと感じます。
そして、愛情をもらえるように今度は親の言う通りにすることで親から気に入られて、愛情をもらえるように自分を変えます。
すると、今度は自分自身が自分の気持ちを否定し封印するすることになり、自分へ愛情を注がなくなるのです。
このパターンでも、自分は自分でいいという感覚が失われ続けてしまいます。
では、どうしたら自分に愛情を注ぎ、自分は自分でいいという感覚を育んでいけるかというと、親や他人から愛情をもらうことも一旦諦めて、自分の気持ちを自分が叶えるアクションをしていくということです。
親から愛情がもらえなくて寂しい思いをしたからこそ、他人から愛情をもらえるように今まで頑張ってきたので、他人から愛情をもうことを諦めるのはとても怖いことだと思います。
しかし、他人から愛情をもらっても、愛されている感覚や満たされた感覚にはなっていきません。
それはなぜかというと、実は愛情はすでに注がれているんですよね。
愛情は注がれているんだけど、その愛情に気づかないから愛されていないと感じるわけです。
では、さらになぜ愛情を感じないかというと、自分の気持ちを自分が叶えないことで自分を愛していないからです。
心理学の用語で投影という言葉があります。
投影とは、「自分の心の状態を他の対象に映して見る」という心理現象です。
例えば、「今日は空が悲しいな」と感じる時、空が悲しい空色をしているのではなく、自分の何かもの悲しいという心理を雲に映して、それを見ているということです。
この投影が、人から愛されていないと感じる時にも作用しています。
自分を愛していないという自分の状態を他人に映して、他人から愛されていないと感じるわけです。
つまり、自分が自分を愛さない(自分の気持ちを自分が叶えない)でいるうちは、他人からの愛情を感じないということです。
他人から優しくされて嬉しいと一時的に感じることはあるかもしれませんが、世界から愛されているという感覚は抱けないのです。
ですので、怖くて気が進まないのは痛いほど分かりますが、一回、他人から愛されることは諦めて「自分の希望を自分が叶える」という自分の愛し方をしてみてください。
- 自分が嫌だと思うなら嫌だと言ってみる
- 自分が欲しいならわがままだと思われても手にしてみる
- やりたくないなと思ったら断ってみる
そうやって、相手からどう思われるのか、相手の迷惑にならないかという視点を越えて、自分を優先にすることで初めて自分を愛することができます。
そして、自分を愛することで人から愛されているように感じるようになります。
4.親の愛情不足まとめ
以上が自分が自分を育てていく方法です。
確かに、親の愛情不足によって、悲しい思いもしたし寂しい思いもしたと思います。
愛情不足が原因で、自分はこうなってしまったと悔しい思いをしているかもしれません。
しかし、親からの子育ては自分への接し方を決める初期設定にすぎません。
「自分を愛せない」「自分は自分でいいという感覚が分からない」というのは一生背負っていかなければいけないことではないのです。
本文を読んでもらい、自分は自分で育んでいけること。
自分を育むには、「捨てた性格を取り戻すこと」「自分の気持ちを採用すること」だと知りました。
ここからは、その初期設定を自由にカスタマイズしていけます。
他人からの目ではなく、意識して自分を育てる方向性に切り替えて行ってください。
これを読んだだけではまだ半信半疑かもしれませんが、実践してもらうことで自分への愛着や「自分は自分でいい」という感覚が育っていることを体感してもらえると思います。
それでは、最後までお読みいだたきありがとうございました。
また、自己受容について、自分を大切にする具体的な3つの行動!自己受容の幸福感が広がるにまとめているので参考にしてみてください。