臆病な自分を変えるのは臆病を認める勇気

  • 2015年7月19日
  • 2020年5月17日
  • 自信
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人の目が気になっていつも人に合わせてしまう。
嫌なことがあっても嫌と言えず、ビクビクしている。
やりたいことがあっても踏み出す勇気が出ない。

なんでこんなに臆病なんだろう。

臆病な自分を情けないと責めることはとても辛いことだと思います。
自分と四六時中一緒にいるのは自分なので、自分だけは自分のことを可愛がって欲しいなと感じます。

この記事では、「臆病」をどう捉え、臆病な自分との付き合い方を説明します。

実は、私自身がすごく臆病です。
後半で記載しますが、昔はその臆病を責めて苦しい思いをしていました。
しかし、「臆病」の捉え方や自分との付き合い方を変えるだけで、悩みが悩みではなくなっていきます。

「臆病」それもいいではないですか。
そんな自分も含めて、自分を大切にしてあげてくださいね。
逆に、「臆病」は自分を嫌いになる理由にはならないということです。

ぜひ、本文を読んで、臆病な自分を受け入れてみてください。

1.人は誰でも臆病

最初に、そもそもの話をしようと思いますが、この世に臆病でない人は存在しません。
あんなに勇気満々なあの人も実は臆病です。

正確に言うと、「臆病な側面・臆病な場面とそうでない側面・場面がある」ということです。

人には、恒常性(ホメオスタシス)という性質を持っています。
変化がないことやある一定の状態を保つことに安心感を得るという性質です。

逆に、この安心の領域から外れる変化に不安を感じ、なるべく避けたいと思うのです。
この不安や「昨日までと同じ今日を過ごしたい」という当たり前の気持ちを、
ネガティブに表現すると「臆病」になるというだけのことなのです。

では、なぜ誰でも持っている恒常性を「臆病」だと嫌い、自分は臆病な人間だと認識するようになったのでしょうか?

2.自分を臆病だと思い込んだ理由

「自分のことをどういう人間だと思っているか」
これを自己認識やセルフイメージと言います。
「自分は臆病だ」というのもセルフイメージになります。

このセルフイメージは小さいころのたまたまの出来ごとによって作られます。

  • 母親に言われた「勇気がない子ね」という言葉
  • 怖い父親に歯向かえなかった意気地のない自分の存在
  • 友達にビビリとからかわれた出来ごと

こういった出来ごとによって「自分は臆病なんだ」と自覚し、
成長して今に至るまで「臆病な自分」を見つけてはその思いを強化していきます。

しかし、前述のとおり、人は勇気を出すことに抵抗がある生き物であり、不安なこと怖い事は当たり前のようにあるのです。
だから、あなたが特別臆病というわけではなく、臆病な部分を小さなころにたまたま自覚する出来ごとが起きたために、
「自分は臆病者だ」と思い込んでいるだけなのです。

言葉を変えると、臆病な部分をただただクローズアップしているだけだと言うことです。
つまり、クローズアップすることを辞めれば、悩みが悩みでなくなっていきます。

3.クローズアップを辞める

では、どうやってクローズアップをやめていけば良いのでしょうか?
ここではクローズアップを辞める方法について紹介します。

クローズアップを辞めるには、クローズアップしている事象を受け入れてしまえば良いのです。

臆病な自分を嫌って、臆病を克服しようとしても自信をつけようとしても臆病な自分は変わりません。
それは、「自分は臆病だ」というところを起点として行動しているからです。

つまり、克服や成長をして何かを変えるという思いの裏には、
「ダメな自分」「臆病な自分」がびっしりこびりついているということです。
セルフ「イメージ」というようにあくまで、「自分は臆病だ」という認識はイメージ(=想像)であり、
実際にできることや、成果という外側の出来ごとは関係ないのです。

だから、今まで試してきた「克服」や「成長」とは逆の方向に進んでみてください。
「克服しない」「成長しない」
何も変えずに、受け入れるということです。

  • 臆病な自分でもいい
  • チキンな自分を許す
  • ビビリな自分がいてもいい

と、「臆病」を受け入れていってみてください。
すると、今までクローズアップしてきた臆病な部分を等身大の大きさで見れるようになります。
まぁ、このぐらいあってもいいし、それが人間らしいかと執着を手放せるようになります。

4.臆病を認め、やりたいことをやる勇気

臆病かどうかは大した問題ではありません。
「自分は臆病かどうか」に使っていたエネルギーを「自分が気になること」に使ってみてください。

そして、「気になること」に飛び込んで見た結果、どんなひどい結果が出てもいいではありませんか。

  • 起業してみて何にもうまくいかず廃業しても
  • セミナーしてみて、ド緊張して声が震え頭が真っ白になっても
  • アーティストを目指して、下手だダメだと言われて落ち込んでも

そんなダメダメで弱い自分をぜひ認めてみてください。
そう、せっかく生きているんだから、失敗や人の目に捕われて小さくなっているのはもったいないと思います。

私もかれこれ10年前、学生の時に思ったことがありました。
「もしやりたいことがあったとして、でも勇気が出ないという内面的な理由だけで、
その一歩が踏み出せないなら、生きている意味なんて果たしてあるのだろうか」と。

今は、別にゆるゆる楽しみを見つけながら生きていたらいいとも思いますが、当時、そう思ってから勇気を出していけるようになりました。

ここでは、10年前のその時から今に至るまでに気づいた「勇気の出し方」を紹介します。

4-1.勇気を出すことは尊いこと

まず、「勇気」の捉え方についてですが、
私は「勇気を出すこと」をものすごく尊いことだと思っています。

どんなに頑張っている人でも、どんなに能力がある人でも、どんなに結果を出している人でも、
昨日と同じように頑張ること、能力があること、結果を出し続けることは実は楽なことです。

頑張っている人が頑張りを辞めるとき、
能力ある人が能力という鎧を捨てて自分の素を出すとき、
結果を出し続けてきた人が人の期待に応えるのを辞めるとき、

そこには、ものすごく大きな恐怖と勇気が必要になります。
そして、その勇気の先に今まで知らなかった世界を見ることができます。

その知らない世界、今までと違うところに一歩踏み出してみることができるのは「勇気」だけなのです。
だから、今日どんなすごいことをした人より、
今日、どんな小さくても勇気を出したことの方がすごいことだし、尊いことだと思っています。

逆に、もし、勇気を出せたのであれば、その時は手放しで自分を褒めてあげてください。
結果なんて本当にどうでもよく、自分で自分を無条件に認めてあげるのです。

「勇気」っていうのは、それだけのものなのです。

もし、「勇気」を出したときにその結果を見て笑う人がいたのなら、その人とはぜひ距離をとってください。
人の勇気を見て、それを笑うことほどくだらないことはありません。

そんな人と付き合う必要は一切なく、住む世界が違うのです。
人を笑う傍観者より、人に笑われるプレーヤーに誇りを持ってくださいね。

4-2.勇気の先の怖いことを先に受け入れる

勇気の出し方二つ目として、「勇気の先にある怖いことを先に受け入れる」です。

なぜ勇気を出すことが大変かと言うと、知らないことをするには不安がつきまとうからです。
不安とは、まだ起こっていないネガティブな想像です。

残念ならが、この不安を消すことは不可能です。
それをやってみないことには、想像は必ずつきまとうからです。

ですから、不安は感じて、起こると想像している悪いことを先に受け入れてみてください。
今、勇気を出してやろうとしていることにつきまとう悪い想像は何ですか?

  • やってみて失敗したら笑われる
  • もしうまくいかなったら、収入がなく食べるものがない
  • 自分勝手だと思われて嫌われそう

その「笑われること」「生活に困ること」「嫌われること」を先に、「それでもいいか」と受け入れるということです。
もう、「そうなってもいい!!」と膝をガクガク言わせながら飛び込んで見るのです。

もう、自分がそれを気になるんだから仕方がない。
自分がそう思うんだから仕方がない。
それをしてみたいんだから仕方がない。

もう、諦めてみてください。
自分が「自分」であることを諦めて、自分の本当の気持ち・思い・行動を認め、
その先にある怖いことを受け入れてみてください。

5.まとめ

今回は、「臆病な自分」との付き合い方と、臆病なままやりたいことをやる勇気の出し方について説明しました。

臆病でもいいのです。
弱さがある自分でも、色んな不安を抱えている自分でもそれでもいいのです。
ぜひ、臆病な自分を許してあげてくださいね。

その上で、臆病を理由に気になることをやらずに”今”に留まっているというのは勿体ないと思います。

臆病なまま一歩踏み出してみてください。
そして、一歩踏み出した先で、膝をガクガクいわせて行きましょう。
頭を真っ白にしてしどろもどろでやっていきましょう。

そうやって、この世界を堪能できたら最高に楽しいんだろうなと思います。

え!?そうは言ってもまだ怖い??
それならそれでいいのだと思います。
それもひとつの選択ではないでしょうか?

ここまできたら、もう能力ややり方とか知識ではありません。
できなくてもいい、迷惑かけてもいい、恥ずかしい姿を晒してもいい。

本当に「やるかやらないか」だけで、「臆病」も安全地帯にいるための言い訳なのかも知れません。

最後、ちょっと厳し目でしたね。
そんなときもたまにはよいということで。

「意志が弱い」苦しみから抜け出す方法も参考にしてみてください。