仕事で一人前に思われたい!一人前として認められるには

一人前として認められたいと思うことで苦しく感じることありますよね。
無理して頑張ったり自分を大きく見せようとしたり。

私もずっと一人前に思われたくて、20年近く頑張っていました。
ただ、いつになっても一人前に思われた満足感や自信を得ることはできませんでした。

「一人前になるには」「認めてもらうには」そんなことばっかり考えていて、今考えたら「一人前」の呪いですね笑
そんな一人前の呪いから抜け出し、自分に自信を持ちこの世界で満たされながら生きる方法をこの記事で紹介していきますね。

1.一人前を求める半人前

まず、少し厳しく聞こえるかもしれませんが、一人前を求めるということ自体がそもそも半人前です。
あなたの周りにいるカッコよく働いている人を思い浮かべてみてください。
その人はきっと周りに認められることや一人前に見られることを最優先していないのではないでしょうか!?

何かを欲しがるのは「それが自分にない」と感じているからです。
一人前になりたいのは自分が半人前であることを知っているからであり、認められたいと思うということは自分が認められていないと感じているからです。

少し想像してほしいのですが、「自分は半人前だ」と感じながら一人前に見られたいという人が自分に認めて欲しそうにしていたら、何となく一人前に感じないですよね。
「認められたいのはわかったから」と感じます。

また、視点を変えると一人前に思われることを目指すということは、本来やるべき仕事からずれていきます。
本来、仕事は何かの成果を出すことが目的です。
それが目的なはずなのに、その目的より自分の一人前に思われることを優先するというのはやはり半人前ですよね。

2.一人前になろうとする苦しさ

そして、この「自分は半人前だ」という意識を持ちながら一人前を目指すことはとても苦しいことです。
それは、一人前になることがとても険しい道だという話ではなく、「自分は半人前だ」という意識を持ちながら何かができるようになっても、「一人前になった」という感覚は得られないからです。

どれだけ仕事ができるようになっても粗を探そうと思えばいくらでも粗は出てくる。
人と比べたら自分より優秀な人はいる。
初めての仕事で要領が分からず上司の助けを借りてしまった。

そういうところに着目しようと思えばいくらでも着目できるのです。
そして、自分が完璧に至らなかったところに自然と着目してしまうのが「自分は半人前だ」というセルフイメージの仕業になってきます。

「セルフイメージから抜け出したくて何かを始めても結局はセルフイメージの確認で終わる」
かつて私がやってきたことはずっとこれだったんですよね。

何をやっても半人前を確認する苦しさ。
認められようとするからこそ他人の評価を求め人生が他人軸になり人に振り回される。
他人の評価で自分を測るからこそ自分に自信が持てない。

一人前になろうとすることや認められようとすることはそんな苦しさが付きまとうし、さらに一人前を求めてもいつまでも一人前になれない(一人前になれた感覚がない)ということになります。

3.一人前とは

では、どうしていったら良いのかと疑問に感じますよね。
その具体的な方法を紹介する前に、目指したらいい「一人前像」について摺り合わせしたいと思います。

一般的に一人前とは、「社会的能力が一応の基準に達した状態」ということです。
ただ、先ほどの説明の通り、上を見たらキリがなく完璧な仕事はできないので半人前という意識を取り去ることはできません。
だから、一般的に言う一人前という定義を目指しても苦しいだけです。

なので、一人前の定義をこう捉えてみてください。
「自分で完結していること」

「完結している」というイメージをつかんでもらうために3つ例を出すので、自分で完結してないものと完結しているものを比べながら何となく「完結している」というイメージをつかんでもらえたらと思います。

  • 言われた仕事を引き受け、後でパンクして誰かにできない分をやってもらう
  • 自分の仕事量を把握して、先にできないことは断っておく

 

  • 言われた仕事を引き受け完了させるものの、心身ともにズタボロ
  • 自分の心身の負担も把握して、できることとできないことを明確にしている

 

  • 人に認められたいと思い役に立つようなことをして、認めてという顔をする
  • 人に認められなくても必要なことを淡々とこなす

3つすべてに関して、前者は完結してない例で、後者は完結している例です。
要は、完結してないというのは手がかかるということですね。
逆に、完結してるというのは、その人が無理をせず自分で舵取りしてくれるから安心して任せてられるということです。

4.完結している状態とは

つまり、一人前とは自分で完結できている状態であり、手がかからず安心して任せられるということです。
そして、この完結している状態とは、何でも一人でできるということでも言われた仕事をただ言われたようにやるということではありません。

自分のキャパの範囲内で自分の仕事の目的や会社全体から見た自分の役割を把握して仕事を切り盛りしていくということです。

まず、自分のキャパの範囲を知ってそのキャパに仕事を納めることが大事です。
自分のキャパを越えて仕事をすることで一見「できる人風」に見せることはできます。
しかし、それで認めてくれないことを恨みに思ったり、こんなにやっている「のに」という不満が自分から出ているようでは、それは自分のキャパで仕事をしているということにはなりません。
やはり半人前ですよね。

その自分のキャパの範囲内で、自分がやることの優先順位を決め、できることをやり、できないことは断っていくことが「一人前」ということになります。

あと、仕事上での一人前という考えの他に、「精神的に一人前」というのもせっかくだから目指してほしいなと思っています。
それは、「これだけやったから認めて」という承認欲求を相手に埋めてもらうのではなく、承認欲求を自分で完結させている状態がとても一人前というか人としてものすごく整っているなと感じます。

逆に、承認欲求から「これだけやったら認めて」「何で認めてくれないんだ」という思いが垣間見える人は何となく一人前と評価しずらいですよね。
前半にも少し触れましたが、「一人前を求める半人前感」みたいな感じです。
「認めて欲しいから他人に認めてというんだけど、その求める姿によって結果的に認められない」という何とも因果な話ですが、実際そういう部分はあると思います。

といって、承認欲求があるのに「これからは他人に認められることを求めるのを辞めよう」というポーズを取るのも違うんですよね。
そういうポーズを取ったところで内心やっぱり認められたいから、認められていないように感じると自分の承認欲求が爆発します。
何を言いたいかというと承認欲求も自分で完了させてしまったらいいということですね。

自分で完結している状態とはこの両方が整っている状態かなと個人的に思っています。

  1. 仕事の働き方として自分で完結できている状態
  2. 人に求めなくても自分の承認欲求は満たされている状態

5.「精神的に一人前」を作る

そして、①仕事の働き方として一人前という状態は前の章で説明したので、ここでは②承認欲求が自分で完結できているという意味での一人前をどう作っていったら良いのかについて話をしていきます。

承認欲求とはつまり人に認めてもらいたいということですが、人に認められることで承認欲求が解消することはありません。
人に認めてもらうことで一時的に承認欲求が満たされることがあるでしょう、そして、その瞬間強い興奮と幸福感を抱くことができます。
しかし、少し時間が過ぎるとこの快楽は消えてしまい、また次の承認を求めてさまようことになります。

人に認められたい気持ちは人に認められることで解消はしないんですよね。
それは、人に認められたいと感じる時、実は自分が自分に認められたいと感じているからです。

要は自分で自分を認めることができれば人からの承認なんていらないのですが、自分が自分のことを認めていないから人から認められるという代償行為に走るわけです。

では、自分をどうやって認めていったらいいかという話ですよね。
自分を認める、自分を肯定するには「”本当の自分”を表現していく」ことが必要になります。

「隠すのは自己否定、さらすのは自己肯定」と私はよく言っていますが、外側に表現するということは「それを外側に出していい」と自分が自分のことを認め、肯定したということです。
だから、”本当の自分”を外側に表現したら自然と自分を認め、肯定していくことができます。

そして、”本当の自分”とは何のなのかと言うと、①自分が隠している本当の性格、②自分が感じている気持ちということになります。
人は他人に良く思われるために、ウケの良い性格の自分の演出したり本当に感じていることを言わなかったりします。
それがつまり、自己否定であり自分を認めていないということに繋がります。

この他人のウケや否定されるかもしれない怖さを越えて、自分をさらけ出してみることによってはじめて自分を認めることができます。
そして、自分を認めることができたら別に他人の承認なんて必要なくなり、精神的に誰に依存することなく自分の存在を自分で確認していくことができます。

承認欲求について、承認欲求の仕組み!満たされない承認欲求はこうやって消えるにまとめたのでこちらも参考にしてみてください。

このように自分で自分を認めていくことによって、「すでに認められている」「すでに一人前だ」という感覚になるため、他人に認めて欲しいという欲がなくなるし一人前に思われたい気持ちも小さくなってきます。
すると、一人前に思われたくて奔走するという苦しい生き方をやめることができるのです。

6.一人前のまとめ

今回は一人前について仕事の仕方と言う切り口と精神的なところから説明しました。

言われた仕事を何としてもやり切ることが一人前ではないし仕事ができることが一人前でもありません。
一人前に思われたい気持ちや認められたい気持ちも自分で完結できる状態が本当の一人前かなと思います。
少しハードルは高いですかね笑

ただ、だからと言って、一人前に思われたい気持ちを隠してすました顔をしたり承認欲求が強いのに認めてもらわなくても十分満たされてますみたいな顔をしてもいずれ自分が感じている不満が爆発するので、本文で紹介した承認欲求を完了させる方法を実践してみてください。
自然と誰に認められなくても満たされている状態になります。

最後までお読みいただきありがとうございました。
自立できない!人生が充実する精神的自立を育む方法に自立について本記事とは別の角度で話をしているのでぜひ参考にしてみてください。