こんなにやってるのに分かってくれない。
私が悲しんでることを分かってもらえない。
そう思うことありますよね。
しかし、この心理状態というのは「自分で自分を満たせず他人に分かってもらうことで自分を満たす」という依存の状態にあります。
本来、自分のことは自分で満たせばいいし自分で満たすものですが、それを他人に預けてしまっているんですよね。
その状態では相手に分かってもらうための頑張りを辞められず、相手に不満が溜まったりイライラします。
また、自分を自分で満たすことができず、他人に振り回される状態となり苦しさや生きづらさを感じる場面も多くなるんです。
この記事では「分かってくれない」という不満を解消し、自分で自分を満たす方法を解説していきます。
ぜひ実践してもらいながら他人に振り回される他人軸の生き方ではなく、自分は自分で満たすという自立した生き方に変え、楽しく幸せな毎日を送っていただけたらと思います。
1.自分は自分で満たすもの
「分かってくれない」というモヤモヤを解消する方法を紹介する前に、まず「自分は自分で満たせるし自分は自分が満たすもの」という話をしていこうと思います。
これに関しては言葉そのままの意味なんですが、「自分は自分で満たせるし自分は自分が満たすもの」ということです。
多くの方は自分の気持ちを他人に分かってもらうために、出来事を伝えたり色々な頑張りをしたりすることで相手に分かってもらうとします。
相手に分かってもらうために、自分が相手の話を聞くときに共感するという方も少なくないと思います。
しかし、それは色々な頑張りをしたり相手の出方次第では自分の気持ちが乱れてしまい、自分の気持ちを相手に委ねてしまうことになります。
嫌な言葉を使うと「依存」と表現することもできます。
相手に自分の気持ちを委ねると何が問題かというと、相手の反応によって自分の気持ちがすぐに崩れてしまうため、イライラしたりモヤモヤしたり不満に思ったり不安になったりと、我々が普段感じたくない感情になる機会が非常に多くなるということです。
しかし、自分の気分を相手に依存することなく、自分の気分を自分で維持できるようになると他人から受ける影響が減り、相手に左右されることなく、心地よい気分を自分で維持することができるのです。
小さい子どもはまだここができないので、不満があれば親に当たり思い通り行かなければ癇癪を起こします。
そんな親依存・他人依存のところから成長していくと、自分の気持ちを自分でコントロールすることできるのです。
「分かってほしい」という気持ちも一緒で、分かってもらうことで他人に満たしてもらおうとしているということは、まだ自立できておらず、そこが他人任せになっていると言えます。
ですので、まず、自分は自分で満たすことができるし、「自分を自分で満たすことが自立」だということを覚えておいてください。
2.何を分かってほしいのか
では、ここから自分で自分を満たす方法について話をしていくのですが、「分かってくれない」と私たちが感じる時そもそも私たちは何を分かってほしいと思っているのでしょうか?
少し考えてみてください。
意外と答えが出なかったりしますよね。
何が分かってほしいかわからないのに「分かってくれない」と相手に不満や怒りを感じることも多いです。
(理不尽ですよね笑)
私たちは何を分かってほしいのか、その正解は下記になります。
①自分の気持ち
②自分が頑張っていること
それぞれ説明していきますね。
2-1.自分の気持ちを分かってほしい
分かってほしいことの一つ目は「自分の感情」です。
悲しかったこと、寂しかったこと、不安だったこと、怖かったこと。
逆に嬉しかったことなど。
自分の感情を察して分かってほしいと感じます。
2-2.自分が頑張っていること
分かってほしいことの二つ目は「自分が頑張っていること」です。
自分が頑張っていることや我慢していること、気を遣っていることなど。
自分がやっていること、頑張っていることをわかってほしいパターンですね。
3.分かってくれない不満を解消する
ここから自分で自分を満たす方法を具体的に話していきます。
上記の①自分の気持ち、②自分が頑張っていることの順に話していきますね。
3-1.自分の気持ちを分かってほしい
冒頭で自分で自分を満たすという話をしたのですが、分かってくれないという不満についても自分で満たしていくことになります。
つまり、他人に対して分かってくれないと感じる不満を「自分が分かってあげる」ということなのです。
例えば、何か悲しいことが起きて悲しいという気持ちが湧いてきた場合、その話を誰かに話して共感してもらえなかったら「あの子は全然分かってくれない。なに、あの子、おかしい!」と怒りが湧くのですが、そもそも悲しい気持ちを自分が理解していないことが多いです。
逆に、悲しい思いをしていたんだと自分の気持ちを見つけ、その悲しさに寄り添うとスッと気持ちが落ち着きます。
まず、本音を自分が分かってあげてください。
そして、その本音とは下記のことを言います。
①悲しい、寂しい、不安、怖いという感情
②〇〇と言われたような気がしたという解釈
例外として「嬉しい」といった感情は①に該当しないし、誰かが亡くなったなどは②に該当しませんが多くの場合、上記本音によって自分の分かってほしい気持ちが見つかります。
例えば、先ほど紹介した悲しいことが起きたときに共感してもらえなくてイラっとした気持ちが湧いてきたときは、『「そんなことどうでもいい」と言われたようで(②の解釈)悲しかった(①の感情)』が本音になります。
出来事が起きたときに人それぞれ感じている本音は違うので、自分の心を内観する癖をつけながら自分の本音を見つけ自分が分かってあげましょう。
また、自分がリクエストや不満を言わずに「察して」というコミュニケーションを取っていると、いつまでも自分の気持ちを「自分が」分かってあげることはできません。
ちゃんと話を聞いてほしかったら「ちゃんと話を聞いて」と言う。
バカにされたようで嫌だったら「バカにされてるように感じるから今の言い方辞めて」と言う。
上記で見つけた「本音」を相手に伝える。
そうやって、自分に湧いてくる気持ちを無視せずにしっかり出すことで「自分が」自分を分かってあげることができます。
ここを「相手は分かるはず」「言葉にするのは恥ずかしい」と感じ、「言わない」という選択を取るから自分がいつまでも自分を分かってあげられないのです。
しっかり相手に伝え、「自分が」自分のことを分かってあげましょう。
ポイントとしては、相手にそのリクエストが伝わらなくていいし、自分の意図を汲んで思ったように相手が動かなくてもいいということです。
例えば「ちゃんと話を聞いて」と言っても、ちゃんと話を聞くか聞かないかは相手の自由でそこを強制する必要はありません。
「ちゃんと話を聞いて」と口にした瞬間にしっかり自分の気持ちを自分が分かってあげられてるのでそれでいいということです。
3-2.自分が頑張っていること
次に、自分が頑張っていることを分かってくれない不満について話しますね。
そもそもの話、自分が頑張っていることや我慢してること、気を遣っていることを分かってくれないことに不満が溜まるというのは頑張りすぎです。
自分で完結できず人から気づいてもらわないと平静を保てないほど、頑張りすぎているということです。
頑張れば頑張るほど自分の心はすり減るし、頑張れば頑張るほどその見返りを期待します。
今回の場合、その見返りが相手に分かってもらうことだったり、相手に労いの言葉をかけてもらうことが見返りの部分です。
自分が頑張り相手からの「見返り」の基準が上がり、相手がその基準を満たせなくて怒りや不満が溜まっているわけですが、その高い水準の見返りを相手に期待するのではなく、自分が頑張る手を緩めて「見返り」の基準を下げていくことが大事になります。
4.自分が自分を分かってあげれば幸せになれる
以上が自分が自分を満たす方法であり「分かってくれない」という不満を解消していく根本の方法になります。
自分のことを自分が分かってあげて、相手に分かってもらわなければ自分の心を保っていられない状態を解消することで自分を満たすことができ、いつも気分良くいられることができるようになります。
自分の気分を他人に任せにするんじゃなくて、自家発電できるようになる感じですね。
とはいうものの、もしかしたら、そうなった時に寂しさを感じるんじゃないかと不安を感じる方もいるかもしれません。
そんな方は「相手に分かってもらう=相手からの愛情を感じる、優しさを感じる」と捉えていて、相手に分かってもらわなくていいとなった瞬間に愛情をもらえないし優しさに触れながら生きることを手放すような感覚を抱いていることが多いです。
お互いに自分で自分を満たすことをせず相手にしてもらう者同士で「分かってあげるし分かってもらう」というコミュニケーションをしているわけですが、「愛情を他人からもらうことや優しさを相手からもらうことで幸せになる」というのも相手任せであり依存です。
愛情も優しさも自分が自分にあげていないから相手から欲しくなります。
逆に、自分が自分に対して目いっぱいの愛情と優しさをあげていたら他人に影響されずに、いつも幸せで気分良くいられるのでぜひ自分が自分を愛する、自分が自分を優しくしてもらえたらと思います。
自分の愛し方については下記にまとめてあるので参考にしてくださいね。
(自分を愛するとは!心が満たされていく自分の愛し方)
5.「分かってくれない」まとめ
以上のように、相手が分かってくれないという時は自分が自分のことを分かってあげられてないんですよね。
自分が自分を分かってあげて自分を満たすと他人に分かってほしいという気持ちは無くなります。
この状態が精神的に自立している状態です。
自分が一番の理解者になり、自分の一番身近にいる自分がいつも分かってくれている状態。
とても心地よく自分がとても頼もしく感じます。
ですので、ぜひ自分を満たすことや心地よい気分でいることを相手に委ねてしまうのではなく、自分で完結させいつも満たされた気持ちの中で毎日を送っていただけたらと思います。