勝ち負けに執着してしまう3つの原因と解決法

  • 2025年1月25日
  • 自信
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勝ち負けにこだわりこっそり誰かと比較しては負けたような気がして落ち込んだり、他人に勝っていないと気が済まずマウントを取りにいって関係が悪くなること、ありますよね。
相手と競わなくていいし勝ち負けにこだわらなくていい、そう頭では分かっていても勝ち負けにこだわりすぎてしまい、気持ちの良い毎日を送ることができないのはその裏に心理的な仕組みがあるからです。

その仕組みを紐解き解消していくことで、負けて落ち込む気持ちや相手に勝っていないと不安といった気持ちから解放され気持ちの良い毎日を送ることができます。
競争原理の中では味わえない穏やかさを本文を読み、実践してもらうことで手に入れていきましょう。

1.なぜ勝ち負けの意識が強いのか

勝ち負けの意識が強い仕組みの部分から説明していきます。

まず、勝ち負けの意識があること自体はとても自然なことだと覚えておいてください。
「勝ったら嬉しいし負けたら悔しい」その気持ちは誰にでもある気持ちであり、そう言った自然な気持ちを変えていくことが毎日を平穏にすることではありません。
その自然と湧いてくる以上の「勝っていないと気が済まない」「負けにならないように他人を蹴落としてでも勝ちをもぎ取る」などの勝ちに対する強い執着を解消することで「勝ち負け」と精神的に距離を置くことができ毎日が穏やかになっていきます。

その勝ち負けに対する強い執着ですが、多くの場合「劣等感」から来ています。
元々、「自分は劣っている」「自分は勉強ができない」などの劣等感によって、負けたときの「ただ悔しさ」に「劣等感による苦しさ」が追加されて大きなネガティブな感情になっています。
このネガティブな感情が付加されることにより、負けを強く避けたいと感じるようになります。

また、勝つことに自分の価値を見出していたり、勝つと認められる、勝つと愛されると感じていたりする場合も勝ち負けに強く執着します。

2.勝ち負けの競争原理から降りる

では、どうしたら勝ち負けの競争原理から降り、勝ち負けの無い穏やかな日常を過ごしていけるかについて話をしていきます。
先ほど、勝ち負けへの強い執着は「劣等感」と「自己価値」「認められたい気持ち、愛されたい気持ち」から来るという話をしたので、それぞれに分けて話をしていきます。

2-1.劣等感を解消する

劣等感についてですが、まず何に対して劣等感があるのかを明確にします。
「能力が低いこと」なのか「お金がないこと」なのか「リア充や陽キャじゃないこと」なのか、自分が何に対して劣等感を感じてのか明確にします。

劣等感を解消しようと思うと、できないことをできるようにしがちですが、その方向性では一生劣等感は解消できません。
例えば、能力が低いことに対して劣等感を感じている場合、能力を上げようとする行為は劣等感の解消にはならないということです。

そもそも、なぜ能力の高低で劣等感が湧いてくるかというと、「能力が高いことが良くて能力が低いことがダメ」という【ジャッジ】が存在しているからです。
この【ジャッジ】を解消しない限り、いつも自分より能力が高い相手を見つけては落ち込み、自分より能力が低い相手を見つけてはマウントできた快感を覚えることになります。

問題の核心である【ジャッジ】に行きついたので、この【ジャッジ】を解消していきます。
【ジャッジ】を解消するには、①語り掛け、②アクションをしていく必要があります。

①語り掛けとは、例えば「能力が高いことが良くて能力が低いことがダメ」のような【ジャッジ】がある場合は「能力が低くてもいい」と自分に語り掛けるわけです。
そして、②アクションで「能力が低いとダメだからやってること」を実際に辞めます。

この「能力が低いとダメだからやってること」は人によって違うので自分が何をしてるかなと考えてみてください。

  • 分からなくても「分からない」と言わない
  • 家でこっそり仕事ができるように勉強している
  • テキパキ動くようにしている

など、「能力が低いとダメだからやってること」は何かしらあるはずです。
それを実際に辞めながら、「能力が低くてもいい」と自分に語り掛けると「能力が低くてもいいんだ」という価値観に自分の価値観を変えることができます。
すると、「能力が低くてもいい」ので「能力が高いことが良くて能力が低いことがダメ」という【ジャッジ】が崩れます。

能力が低いことへの劣等感はこの【ジャッジ】によって支えられていたので、【ジャッジ】が崩れてしまうことで劣等感も解消でき、「能力が高かろうが低かろうがただの特徴で、それ以上でも以下でもない」という感覚になります。

上記は「能力が低いことに対する劣等感」を例に説明しましたが、他の劣等感であってもやり方は同じなのでご自身の劣等感について【ジャッジ】を見つけ、ジャッジを解消する①語り掛けと②アクションをやっていってくださいね。

2-2.自己価値を解消する

次に、勝つことやできること、何かが長けていることに紐づいている自己価値を解消していきます。
人間は命の次に「自分に価値がある」という感覚を大事にしています。

つまり、自分に価値があると感じるためにはどんな苦しい事や辛いことでもするし、自己価値を感じない瞬間を何としても避けようとします。
逆に、この自己価値という概念から離れてしまうことで「死ぬこと以外かすり傷」のような感覚で、自分の思うまま楽に楽しく毎日を過ごすことができるのです。

そんな「自己価値から離れる」という話なのですが、まずここでも自分が何に自分の価値を感じているのか考えてみてください。

  • 人の役に立っている
  • 仕事ができる
  • お金を稼いでいる

色々あると思いますが、ここでは「人の役に立っている」を例にして説明していきます。
自己価値も先ほどの【ジャッジ】と同じように①語り掛けと②アクションによって解消していきます。

まず、①語り掛けについてですが、「人の役に立たなくても自分の価値は下がらない」「人の役に立っても自分の価値は上がらない」と自分に語り掛けます。
カウンセリングに来るクライアントの方の反応として、「人の役に立っても自分の価値は上がらないと語り掛けて」というと驚く方がいて個人的に楽しいのですが、「人の役に立たなくても自分の価値は下がらない」ということは逆に「人の役に立っても自分の価値は上がらない」ということなので、ここはセットで語り掛けを行っていってください。

そして、「人の役に立つためにやっていること」を辞めていきます。
人の役に立つために「困っている人に声をかける」や「できない人のフォローをする」「自分の生産性を上げる」などやっていると思いますが、そこを思い切って辞めていきます。

先ほども話した通り、人は命の次に自己価値を大事にしているので役に立つためにやっていることを辞めることはとても怖く感じるかもしれません。
しかし、勇気を出してひと思いにバッサリ辞めちゃってください。

すると「人の役に立たなくていいのか」という感覚になるし、「なんで人の役に立てるかどうかで自分の価値を計っていたんだろう?」と不思議に感じます。
こんな感覚になってきたら自己価値という概念を解消できています。

実際、自分の価値を人の役にどれだけ立ったか、どれだけ仕事ができているか、どれだけお金を稼いでいるか、なんかで決めることはできませんよね。
自分の価値はそんなモノサシで測れるほどチープなものではないということです。
そして、「自分の価値」や「人の価値」、「自己価値」なんて言葉も「ただの言葉」でしかなく、中身の伴わない言葉だということも覚えておいてください。

2-3.認められたい気持ち、愛されたい気持ち

最後に勝ち負けに執着することになる「認められたい気持ち」「愛されたい気持ち」を解消していきます。

そもそもなぜ認められたい気持ちや愛されたい気持ちが湧いてくるのかなのですが、結論から話すと自分が自分を認めていなくて自分が自分を愛していないからです。
逆に「自分が」自分を認めることで他人から認めてもらうことが不要になるし、「自分が」自分を愛することで他人から愛されることが不要になります。

ここも他人から認められたい愛されたいと、他人に承認や愛情を求めたり他人からの承認や愛情を得たりすることでは一生「認められたい気持ち」や「愛されたい気持ち」は無くならず、ずっと他人からの承認や愛情に執着することになり、他人と勝ち負けを競うことになってしまうので、「自分が」自分を認める、「自分が」自分を愛するという方向性を今一度確認してください。

そして、自分が自分を認めるとは、自分のできていることにフォーカスすることでも、今の自分でいいんだよと語り掛けることでもありません。
また、自分を愛するとは自分ためにアロマを炊くことでも、自分のために少し贅沢をしてあげることでもありません。

自分を認めることや自分を愛することとは①捨てた性格を取り戻すことと②自分の本当の気持ちに従うことです。
①捨てた性格を取り戻すことと②自分の本当の気持ちに従うことについては心にぽっかり空いた穴!満たされた気持ち包まれる心の穴の埋め方に詳しく書いてあるのでそちらをご覧いただけたらと思います。

3.勝ち負けから離れる具体例

勝ち負けから離れるやり方は以上になります。
そして、勝ち負けから離れてどんな感じになるのか、イメージが付くように私の講座に参加された方の感想を載せますね。

私にとって致命的なこと、「負ける」をやってみた
自分が無価値観を持ってることに気づけたから、
価値を上げようとしてやってることをやめるアクションをしようと思って、
真っ先に思いついたこたが、「負ける」ことだった。
これが1番怖い。

勝つと皆んなから認められて価値が上がる。
そんな価値がある私なら、ここにいてもいい、存在してもいい、生きててもいいって許可が貰えるような感じがしてた。
だから私にとって、負けるのは価値がなくなるから、ここにいちゃいけなくなる。
つまり、負け=死
私毎日こんなデスゲームやってたんだ…

そんな文字通り死ぬ程怖い「負ける」を、やってみた。
本っっっ気で怖かったーーー。
めまいして吐きそうだった
この私が負けるだと?!?!
あの私が?!(どの私だよ)
いつも成績トップレベルの私が?!
皆んなからすごいと言われアドバイスを求められるこの私が?!
ボスからも頼りにされているこの私が?!?!
今まで築いてきたものを全て捨てるっていうの?!?!
てか私どんだけプライド高いんだよ

周りにどんどん追い抜かされる中、超スローにマイペースに作業してたら、ふと、
「これこれ!私ってこれだったじゃん!!!!」ってなった。
私そもそもそんなガツガツバリバリゴリゴリ働くタイプの人間じゃなかった!!
すんごいマイペースな人間だった!!

そんな切磋琢磨に競い合ったりトップを目指すような意識高い系みたいな人間じゃない!!
超マイペースな人だったじゃん
思い出したー!!!

これが捨てた自分を取り戻すってやつ!?
子供の時にトロいマイペースな自分を捨てたけど、今帰ってきたー!!?
懐かしすぎて仕事中泣きそうになった。

そして負けてもいいって自分に許可出してもらえた感じがしてすごくホッとした。
おかえりマイペースな自分。
今まで隠して否定してごめん。

よくやった!!!
よく頑張った!!
自分を誇りに思うよ。
こっちが本物のプライドだねきっと!

4.勝ち負けを卒業するまとめ

以上のように勝ち負けを人生通してやっていると、周りは敵に見えるしいつも方に力が入った状態で気を抜けず、負けた時にはとことん落ち込む、こんな毎日を過ごすことになってしまいます。

逆に、勝ち負けに執着する心理である「劣等感」「自己価値」「認められたい気持ち、愛されたい気持ち」を解消することによって勝ち負けへの執着を終わらせることができます。
すると、戦いの舞台から降りられ肩の力も抜けることで、穏やかな毎日を過ごすことができます。
周りにいる人は敵じゃないし、負けたらすべてを失いなんてこともないんですよ。

ぜひ、そんな苦しい悪夢から目を覚ましてくださいね。