憎い!でも辛い!恨みを抱いていることが辛くなった時の恨み解消法

「私にあんなにひどいことをしたアイツが絶対に許せない」そう感じる時ありますよね。
ただ、誰かに対して恨みを持っていると気分よく生きられず、いつも心に黒いものを持っていなければなりません。
この記事では、恨みに思っていることが苦しくなってきた時、恨みをどうやって解消していったらいいのかについて話をしていきます。

と言って、恨みは解消すべきという前提では書いてないので、気軽に読んでみてください。
恨みはない方が気分の良い毎日を送れるけど、恨みを手放すことができないタイミングがあるのも事実。
ぜひ、自分の気持ちの状態を把握しながら、恨みを解消してしまうのかもう少し恨みを持ち続けるのか判断してくださいね。

1.恨みの中にある怒りをちゃんと感じる

まず、恨みを感じている場合はそこに必ず怒りがあります。
恨みを解消するにしても恨みを持ち続けるにしても、この怒りを感じることはとても大事なフェーズになりますので、まずしっかり感じてみてください。

相手に何と言ってやりたいのか、汚い言葉で構わないので自分の中で言葉にしてみてください。
そして、その言葉をつぶやいてみてください。
可能なら叫んでみてもいいかもしれません。

また、どんなひどいことをされたのか友達に聞いてもらうこともいいでしょう。
そうやって、恨みの中にある怒りをちゃんと感じる、ちゃんとアウトプットすることはとても大切なことです。

ここをしっかりやらずに恨みを無かったことにしようとしても、臭いものに蓋をするような感じになり、心の奥底では恨みや怒りが熟成されている状態なので、気持ちのよい毎日を過ごすことはできません。
そればかりか傷つけられた出来事を色んな人や物事に映し出し、自分でもびっくりするくらいの怒りが湧くようになってしまします。
ぜひ、しっかりと怒りの気持ちを感じてみてください。

2.恨みは”あること”を分かってあげると段々落ち着いてくる

恨みや怒りに限らず、不安や怖さなどの感情はその”正体”を自分が理解してあげるだけで段々落ち着いてきます。
その正体についてここから説明していきます。

2-1.恨みの下には本音がある

心理学では、怒りは二次感情と呼ばれ本心は別のところにあると言われています。
その本心とは何かと言うと、悲しさ、怖さ、寂しさ、不安などの気持ちです。

つまり、本当に感じているのは悲しさ、怖さ、寂しさ、不安などの本心であり、怒りはその代わりの感情として感じているということです。
これは落ち込む辛さを軽減させるなどの自己防衛から来ています。

そして、この本心を自分が分かってあげるだけで恨みや怒りという感情が段々と落ち着いてきます。
ですので、一度、今感じている恨みや怒りの下にどんな本音が隠れているか探してみて下さい。

「本音を探そう」と何のヒントもなく探すのは難しいですが、自分はどんな悲しさや怖さ、寂しさや不安を感じているのだろうという具体的な質問を自分に投げかけることによって、その答えが返ってきます。

2-2.恨みには奪われた感覚ある

また、恨みの正体として、ただただ悲しさや怖さを感じたのではなく、そこに奪われた感覚や何かを失った感覚があります。
例えば、自分が結婚していたとして旦那が浮気をしたとすると、当然怒りの感情や恨みに近い感情が生まれると思います。
そして、その中には自分の何かが奪われた感覚や損をした感覚があるのです。

それは、自尊心が奪われた感覚だったり自分の価値が低下した感覚だったり蔑ろにされてプライドが傷つけられたりということです。
その目の前の出来事自体に怒りが湧き、恨みに思っているというよりも、この奪われた感覚や失った感覚によって相手に対して怒りが湧いているということです。

上記の本音と奪われた感覚の話をまとめると、「ある出来事によって、自分の自尊心や価値が傷つけられた気がして悲しさや寂しさを感じたり、自分の価値が低下する怖さや不安を感じている。
その本音を隠すように、今、怒りを感じている」ということです。

ただ、これは一つの例であり、本心や奪われた感覚は多岐に渡るので、これを読んでいる方自身で自分の心の状態というのを客観的に把握してもらえたらと思います。
こうやって、自分の心の状態を把握するだけでも恨みという気持ちは落ち着いてきますが、さらに次の章で本音や奪われた感覚の扱い方について話をしていきます。

3.恨みから解放される根本へのアプローチ

では、恨みの中にどんな心理が隠れているのかを把握してもらった上で、その恨みの中にある本音や奪われた感覚をどう扱っていけばいいのかについて話をしていきます。

3-1.恨みの下には本音がある

まず、本音について。
本音は見つけて「これが自分の本音だったんだ」と自覚することができると、それだけで感情は少し落ち着いてくることが多いです。
逆に、本音を見つけても感情が収まっていかない場合は、本音が見つかっていないのかもしれません。

本音とは弱くて恥ずかしくて、そこを突かれると自分が壊れてしまいそうなそんなか弱いのものです。
決して、相手に対して言ってやりたいことがここで言う本音ではないので区別しながら、本音を見つけていってくださいね。

そして、その本音が見つかったらその本音を表現するとより自分への理解や信頼関係が深まります。
我々は外部から刺激を受け、その刺激によって嬉しくなったり悲しくなったり、時に恨みになったりしますが、大切なのはいかにその外部の刺激をコントロールするかではなく、いかに自分のことを理解し自分を大事に育むことで穏やかにいられるベースを作るかということです。

なかなか伝わりにくく人はすぐに外側のカタチを求めてしまうのですが、感情を感じるのは自分の内側です。
ですので、自分の内側を整えて平穏で幸せを感じられる心の状態を作ることが必要になります。
その心の状態を作るには、自分への理解や自分との信頼関係が鍵になります。

本音を分かってあげるだけで十分その効果はあるのですが、さらに一歩その本音を表現したり本音を採用して本音に従った行動をしてあげる。
それによって、より「(自分に)分かってもらえた」「自分が自分の味方になってくれた」という感覚が育ちます。

ですので、もし「お前なんて大事じゃないと言われた気がして悲しかった」などの本音が見つかった場合、直接本人に言える場合はそう言ってもいいし言えない場合は誰かに聞いてもらったらいいので、ぜひアウトプットしてみてください。
また、上記の例で言うと「大事じゃないと言われた気がした」ということは自分の心は大事にされることを望んでいるわけです。
その自分の望んでいることをそのまま自分にしてあげてください。

本音を表現していくことで、自分との関係が良くなり心が満たされた状態になっていくので、今恨みに感じていることへの熱量も自然と減少していきます。

3-2.恨みには奪われた感覚ある

次に、「奪われた」という心理についてアプローチしていきます。
人からひどく傷つけられた時、自分の価値が下がったり自尊心が傷つけられたりするような感覚になるかもしれませんが、自分の価値は下がることもないし、傷ついてなくなる自尊心は根拠のある自尊心で根拠がなくなったら崩れます。

自己価値についても自尊心についても根拠を求めて、「〇〇な自分だから自分はОK」という感覚を育もうとするとその根拠がなくなった時、自分に価値を感じられないし自分はОKだと感じていることもできません。
そういった根拠ある自己価値や自尊心を育むのではなく、根拠のない自己価値や自尊心を育んでいったらそこまで心がかき乱されることはありません。

ですので、根拠のない自己価値や自尊心を育んでいってもらえたらと思います。
この話に限ってはすぐにその感覚が育ち、相手のしたことが取るに足らない事と思えるようになるという話ではありませんが、あなたの人生をより豊かにしてくれるものなのでゆっくり取り組んでいってくださいね。
根拠のない自己価値の育み方は、自分の価値とは何かという悩みに終止符!自分の価値の捉え方にまとめてあるので参考にしてみてください。

4.相手を恨むことで相手中心になっていく

最後に相手を恨むことで相手中心になっていくという話をしようと思います。
今、あなたは相手からとてもひどいことをされて相手を許せないし恨みを抱いている状態だと思います。
そして、もしかしたらどうやって相手に仕返しするか、どうやって相手を見返すかと考えているかもしれません。

ただ、その状態は決して自分を中心に自分の幸せを考えている状態ではなく、相手を中心に物事を考えている状態です。
相手が憎いはずなのにその憎い相手を中心に自分の人生が回っているということですね。
これはとても悔しいのではないでしょうか!?

確かに相手が憎いし恨みも持っているし地獄に落ちたらいいと感じていると思います。
しかし、その気持ちに執着することで自分の中で相手の存在の占める割合がとても大きくなるんですよね。

それはとても悔しいことなので、水に流すのもいいのではないかと思います。
そうできたらそうしていると言われちゃいそうですが、「恨みに思うのを辞める」と決めてしまうことです。

恨みに取り込まれているといことは過去を生きているということになります。
これからの人生を過去の復讐のために使うのではなく、自分の人生をより豊かにするために悔しいけどもう水に流そうというタイミングを作ってもいいですよね。

ぜひ、自分の人生の時間を恨みに思っている相手のために使うのではなく、自分自身のために使ってもらえたらと思います。
ただ、それは、冒頭で触れた通り怒りの感情に蓋をすることではなく、怒りは怒りでちゃんと感じ、自分の本音や奪われたものを自分が分かって上で出来ることなので、上記で紹介した「怒りを感じる」「本音を自分が分かってあげる」「奪われたものを見つける」というところを十分にやってみてください。

5.まとめ

今回は恨みについてまとめました。
恨みや怒りの感情が強い段階では無理に恨みや怒りを何とかしようとしなくていいです。
その段階を経て、恨みに思っていることが苦しくなってきた場合に本文で紹介したアプローチをやってもらえたらと思います。
ぜひ、相手のために自分の貴重な時間を使うのではなく、自分を幸せにして自分を楽しませるために自分の時間を使っていってくださいね。

恨みに思っている人に全てを奪われた、傷つけられたと感じているかもしれませんが、あなたという存在はそんな相手のしたことぐらいで価値が減るようなものではなく、あなたという存在の素晴らしさを傷つくようなものでもありません。
自分の存在はもっと尊くもっと素晴らしいですからね。

目の前のしょうもない相手に振り回されて、自分の存在の素晴らしさを見失わないでもらえたらと思います。

許したくないという気持ちについて、絶対に許さない!許したくない相手を切り捨て心穏やかになる方法にもまとめてあるので参考にしてみてくださいね。