毒親からの子育てを一生恨む。
浮気した彼氏なんて死ねばいいと本気で思う。
働かせるだけ働かして体調崩した瞬間に捨てた会社なんて潰れてしまえ。
今回のテーマは「絶対に許さない」です。
ひどいことや理不尽なことをされて絶対に許せないと思う相手っていますよね。
私もいます。
そんなときは大いに怒り、恨み、許さないでください。
あなたを傷つけたそいつは許されないことをしました。
そんな相手を簡単に許してはいけません。
ただ、その一方で許さないでいると怒りが怒りのままだし、許さない相手を中心に自分の生活が回ることにもなってしまいます。
とんでもなく嫌いな相手なのにその相手のことを考えている状態が一番長いというのも悔しいものです。
だから、自分の精神衛生上や自分の幸せのために相手を許していったらいいので、この記事では相手を許す方法についても最後に触れていきます。
しかし、それは「絶対に許さない」ということがダメで許すことが良いというわけではありません。
大いに怒り大いに恨み、復讐し、そして、その先の自分の幸せのために相手を許すフェーズというのを持ってきてもらえたらと思います。
1.許したくない相手は無理に許さなくていい
冒頭でも少し書きましたが、許したくない相手を無理に許す必要はありません。
自分の心は怒りや恨みでいっぱいなのに、「いつまでも怒っているのはよくない」と無理にその気持ちに蓋をすると心の奥の方でいつまでも怒りが煮え続けて状態で何かをきっかけに爆発したり、いつまでも自分の人生を素直に楽しむことができません。
私が心理カウンセラーとして相談を聞くときに、相談に来られる方は「いい人」が多いです。
いい人だからこそ、自分の怒りや恨みをなかったことにして人に優しくしようとします。
しかし、実際は怒っているからこそいつまでも親に認められようと執着したり、自分が不幸になることで間接的に親に復讐しようと無意識で考えていることもあるのです。
この場合、怒りや恨みを放置したまま親の執着を捨てることや復讐をやめる方向性に向かおうとしても、心のどこかでそれを拒む状態が発生します。
だから、一度、怒りや恨みをちゃんと感じることが必要になるのです。
カウンセリングの現場では、自分はこんなに怒って恨んでいたんだと驚く方も多いです。
しっかりと見つめて自分がわかってあげることによって、水面下でグツグツ煮えていた怒りや恨みがだんだん収まってきます。
だから、許せない相手がいるときは遠慮せずに怒ってみてください。
相手の目の前に怒るのもいいですし、もし直接相手に怒りを表現するのがためらわれる場合は陰でちゃんと怒ってください。
2.怒ることとは
そして、ここで怒ることとはという話をしたいと思います。
怒ることが何なのかわかっている人にとってはそんな説明いるのかと感じるかもしれませんが、長い間怒ることを封印してきた方にとっては怒ることが何なのかわからない場合もあります。
ですので、怒るとはどういうことなのかについて少し話をしようと思います。
怒ることとは腹を立てるということです。
相手に言われたことやされたことで、自分が傷つきました。
その報復の気持ちであり、相手に敵意を向けるということです。
だから、思う存分相手を悪者にしてちゃんと相手をなじってください。
そもそも相手は自分に対してとんでもないことをしました。
もし、その相手がいなければ今頃自分は幸せでもっといい気分を感じていたかもしれないし、親の子育てがもっと違えばもっと生きやすく楽な考え方ができていたかもしれません。
それを踏みにじったのはアイツです。
それをなかったことにしなくていいのです。
汚い言葉で相手を責め、相手を恨んでみてください。
3.自分のために相手を許す
そして、きっとその怒りや恨みは今日しっかり感じたからと言って、今日すっきり解消できるものではないかもしれません。
毎日毎日、怒りを感じ相手を呪い悔しい気持ちになって疲れ。
その繰り返しをしばらくしてやっとすっきりするものです。
人によっては、ひと月くらいかかるかもしれません。
その怒りがだんだん落ち着いてくるまでしばらく怒ってみてください。
実際に、怒りを感じることをしばらくやってもらうとわかると思うのですが、怒っていることはとてもパワーを使うんですよね。
怒ることで疲労したりやりたかったことに気持ちが向かなかったりと、やはり怒っていると自分の人生が幸せではありません。
また、誰かに怒っていたり誰かに復讐したいと思っているとその誰かを中心に自分の人生が回ることになります。
「自分がこうしたい」と自分の気持ちによって行動が選択されるわけではなく、相手の言動がムカつくと自分の気分が振り回されたり相手に復讐することを中心に自分の言動が決まってしまうということです。
本来、自分の人生から一刻も早く排除したい相手が自分の人生の中心にいる。
なんとも悔しい結果となってしまいます。
だから、怒りをしばらく感じたら「許す」ことがおすすめです。
許さなくても全く構わないのですが、「自分のため」「自分の人生」を考えると許すことが得策だという感じです。
4.許せない相手の許し方
では、どうしたら許せない相手を許していくのかについてここから説明していきます。
4-1.怒りを感じる
まず、怒りをちゃんと感じ切ることが大切ですが、ここについては上記で説明しているので割愛します。
ですが、とても大事なところなのでしっかりと怒りを感じてくださいね。
4-2.本音を見つける
次に自分の本音を見つけます。
我々の怒りは二次感情とも言われ、本当の感情(一次感情や本音)は別のところにあります。
本当の感情とは悲しさや寂しさ、不安や恐怖です。
この本音の部分を直視することが我々は恥ずかしかったり怒りによって自分を守りたかったりするため、無意識に怒りというダミーの気持ちを感じるようになっています。
例えば、相手から「この役立たずが!」と言われたとして、その言葉に大きな憤りを感じると思います。
その時に、どんな本音があるかというと「役に立てていない」という悲しさや役立たずで捨てられてしまう怖さがあるかもしれません。
この本音を見つけることによって、「やっと自分が自分のことをわかってくれた」という安心感や満足感が心の中で広がっていきます。
本音を見つけることによって心の傷が癒えていくということです。
そして、自分の本音を見つけていくために怒りが湧いてきた出来事に対して、「自分は何が悲しいのか」「何が寂しいのか」「何が不安で何が怖いのか」と自分に質問を投げてみてください。
すぐにこれという答えが返ってこないかもしれませんが、質問を投げることによってふと「あ、お前なんていらないって言われているようで悲しかったのか」など、本音に気づくタイミングが来ます。
4-3.許す、水に流す
上記の本音が見つかってしまえば、相手を許すことは簡単です。
後は、自分が決めるだけの話です。
「自分でもういいか」と許す、「もうあの話はいいや」と水に流す。
そう決めるということです。
人の意思の力はすごくて、決めてしまえばやめてしまうことができます。
逆に考えると、許せない時は「相手を絶対許せない」と決めているということです。
我々は何か大きなものに支配され何かが怒りや感情を決定づけられているわけではなく、自分で選択しているのです。
「許せないから許せない」のではなく、「許したくないから許さない」「許したくないから許せない」なのです。
本心まで見つけ、柔らかい気持ちを体験した後なら、この「許したくない」を「許してもいいか」に変えることができます。
と言いながら、悔しさがゼロというわけでもなく、怒りをしっかり感じても本音を見つけたとしてもどこかに悔しさは残ります。
しかし、その悔しさをひっくるめて「もういいか」と相手を許してしまってください。
誰のためにでもなく、自分のためにです。
そして、「まだ許せない」と強く感じているのであれば、許さなくてもいいということです。
まだまだ怒りを感じたいし恨みに思っているので、そういう場合はまだまだ気が済むまで怒りましょう!恨みましょう!!
以上が許せない相手の許し方です。
自分の気持ちに蓋をするのではなく、しっかりと怒りの蓋を開け十分に怒りを感じ本音も見つけて自分の心を癒し、その上で相手を許そうかなと気持ちを向ける。
そうすることで、何の引っ掛かりも未練もなく次に進むことができます。
5.誰に怒っているのか
そして、少し余談になりますが最後に誰に怒っているのかという話をしようと思います。
相手に何かされて傷ついた時悔しかった時、それは相手に怒っているのですが、もう一人怒りを向けたい相手がいます。
それは自分自身にです。
相手からひどいことを言われたのに言い返さなかった。
相手から自分を傷つけられたのに自分を守れなかった。
そんな時、なぜ自分を守らなかったんだと自分に対して悔しくなります。
それは意識できているか無意識かは人によりますが、自分に対して「情けない!」と怒っているのです。
自分に対して自分が怒っていることも一つ覚えておいてほしいなと思います。
ひどいことを言ってきた相手は心無い奴であり嫌な奴です。
それに対して、自分は自分のことを守れているかという視点でも考えてみてください。
置かれている状況や環境、損得をかなぐり捨てて相手に対して言い返しているか自分を守れているか。
それをせず、「仕事だからしょうがない」「後で揉めそうだから」と片づけることによって自分に対して怒りが溜まっていることは多いです。
自分に対する怒りをなかったことにせず、言い返したり譲らなかったり怒ったりすることで自分を可愛がることができたら、比較的周りへの怒りはどうでも良かったりします。
ぜひ、自分との関係も意識して育んでみてくださいね。
6.まとめ
今回は「絶対に許せない」という気持ちについてまとめました。
絶対に許せない相手を許す必要はありません。
大いに怒り恨んでいきましょう!!
その一方で自分の人生のためにその相手に執着しない方が気持ちの良い毎日が送れます。
しっかり怒りしっかり恨んだら、今度は自分のために本音を見つけ過去の出来事を水に流してみてください。
悔しいですけどね笑
また、自分に対して怒っているという観点から、自分に怒られないというか自分を悲しませない言動をしていくと自分と深くつながり今までの感じ方が全く変わることで世界がとても広がっていきます。
ぜひ、絶対許せない気持ちや怒りをきっかけに自分の人生をさらに面白くしてもらえたらと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
また、心に平穏を広げる話を心の平穏とは何か!?自分自身にくつろぐ感覚の広げ方にまとめているのでこちらもぜひ読んでみてくださいね。