嫌われる悩みがすぐに消える!嫌われた時の正しい原因分析法

誰かに嫌われた時、自分の何が悪いのかと原因を探すと一向に嫌われた原因は見つからないし、見つかったと思ってもそれは検討違いの原因です。

また、検討違いの原因を見つけそれに対処しようとすると、自分の言動を制限することにつながり苦しくなっていきます

この記事では、嫌われた原因を分析する方法を紹介します。
私は心理カウンセラーという仕事上、人間関係の悩みが聞くことも多いのですが、みんな嫌われる原因があると思い込んでいます
しかし、ここがそもそも間違いです。

今まで釈然としなかった自分が嫌われる理由がはっきり見え、とてもスッキリしてもらえます。
ぜひ何で自分が嫌われたのかを知り、これからどう行動していくのかを見つけてもらえたらと思います。

1.嫌われた原因を探す時の誤解

まず、嫌われた原因を探すときに絶対に正しい原因を導き出せない視点について話をします。
例えば、「自分勝手なところが嫌い」だと言われたとしましょう。

この時に、あなたは自分が嫌われた原因は何だと思いますか?
自分勝手なところが嫌われたと分析して落ち込んで自分勝手を治そうと思ったりしますか?
また、「なんか嫌い」と漠然と言われたときに「自分の何が悪いんだろう」と自分に問いかけることはありますか?

もし、嫌われた原因を見つける時に、上記のような視点や問いかけをしていたら絶対に嫌われた本当の原因にはたどり着かないし、その原因から嫌われないようにしようという行動は自分を息苦しくさせます

2.嫌われた本当の原因を見つける問いかけ

では、どうしたら自分が嫌われた本当の原因が見つかっていくのか。
この視点を持つことで初めて嫌われる本当の原因が分かるし、そこから自分が楽に満たされていく今後の方向性が見つかります。

その本当の原因を見つける視点とは、

  • 相手は自分の何が羨ましいのか?
  • 相手は何を怖がっているのか?

という問いかけであり視点です。
詳しく説明しますね。

2-1.相手は自分の何が羨ましいのか?

人は相手のことが羨ましい時、その相手を嫌います。
平たい言葉で言うと「嫉妬」というやつです。

しかし、「嫉妬」というのは少し恥ずかしい感情です。
それは、相手の方が上で自分の方が下ということを認めることだし、負けを認めることにもつながります。
だから、嫉妬しているんだけど、その嫉妬を隠して相手を攻撃しようとしたりまた本人自身も嫉妬と気づかず「何か嫌だ」という漠然とした感情を抱くことになります

嫉妬を隠したり嫉妬に気づいていなかったりする人が相手を攻撃しようとするとどういう言葉になるか。

  • 自分勝手なところが嫌いという羨ましいところを嫌いだと言うパターン
  • 何かムカつくという漠然とした嫌いを表すパターン
  • あいつの上から目線ムカつかない!?などの羨ましさとは全然違うもっともらしい理由を持ってくるパターン

になっていきます。
しかし、いずれのパターンにしても羨ましいことに変わりはありません。
だから、分析する際の視点としては、「相手は自分のどこが羨ましいのか?」という質問が相手の意図を正確に見つけることができる質問になります。

少しわかりずらいかもしれないので、例を出しておきますね。

  • 自己中でウザイ
    →自分を優先できてて羨ましい(羨ましいところを嫌いだというパターン)
  • 男にすぐ色目を使う
    →男にモテて羨ましい(羨ましいところを嫌いだというパターン)
  • 大したこと言ってる訳じゃない
    →売れてて羨ましい(全然違うもっともらしい理由を持ってくるパターン)

漠然と嫌うパターンについては何が羨ましいのか特定はできませんが、普段のその人の言動を見ることで何が羨ましいのかだんだんわかっていきます。
ただどこが羨ましいのかを見つけることよりも大事なことは「自分のどこが羨ましいのか」という視点を持つことです。

2-2.相手は何を怖がっているのか?

次に、相手は何を怖がっているのかという視点です。

例えば、死ぬという話はあまり人が触れたくない話ですよね。
それは、そこには怖さがあるからです。
自分や大事な人が死ぬ怖さや未知に対する怖さがあります。

そして、人は怖さというものをあまり感じたくないため、色々な方法で避けようとします
その避ける方法の一つとして相手を嫌うということがあります。

死ぬ例だと実際に嫌われる状況が想定できないので別の例を出すと、
例えば学歴を気にしている人に学歴の話をした場合、劣等感が刺激される可能性があるためその人は怖さを感じるし、すごく自分が悩んでることを言った場合相手が人を助けられない無価値観を感じるかもしれないという怖さがあるし、自分が相手にとってすごい人や魅力的な人だと映ると今までのその人の居場所がなくなるという怖さを感じるということです。
(この怖さは本人も無自覚なことは多いです)

人は本当に様々なことに怖さを感じます。
そして、それは羨ましさと同じように「怖さ」として表現されないんですよね。
その「怖さ」を感じたくないわけで「怖さ」を直視したくないからです。

だから、人は自分の怖さを掻き立てそうな目の前の相手を排除しようとします。
逆に言うと、自分が嫌われた時「その人は自分の何が怖いんだろう?」という切り口で相手を見ることによって自分が嫌われた本当の原因が分かってきます。

2-3.原因分析してみる

嫌われた本当の原因は相手の口から出るものではないので、今までずっと自分の中に原因を見つけてきたかもしれませんが、この二つの視点で嫌われる原因は見つかります。
せっかくなので、少し時間をとって最近嫌われた原因を上記2つの問いかけをしてみることによって見つけてみてください。

私の例でいうと、最近はYouTubeで心の話を配信しているのですが、心無いコメントも来たりするんですよね。
例えば、HSP(超敏感気質)について語った動画について。
動画の内容としては、 「HSPという繊細で感じやすく色んなことに落ち込みやすい人がいることを認めた上で、解釈によって必要以上に落ち込むことがHSPの人でもHSPじゃない人でも多いよ。
その解釈を整えていくことによってHSPか否かに関わらず今より少しは生きやすくなるよ」という配信をしました。

その動画のコメントに「この人はHSPを全く理解していない、こんな人がカウンセラーやってるなんて信じられない。この人がカウンセラーとして担当になったら最低だ」とありました。

このコメントを見たときに、「あぁ、ものすごく怖いんだろうな」と思いました。
「自分の息苦しさがやっとHSPというものだと分かり、自分が悪いわけじゃなかった、そういう性格として生まれてきたからだ、と。そして、きっとこのHSPが広く認知されていけば自分も生きやすくなる」と期待していた人が「HSPなんてない全部解釈の問題だ」と言われたような気がして自分の拠り所を奪われるように感じたのでしょう。
(私はそんなことは一切言っていません笑)

しかし、人の怖さとはそういうことなんですよね。
物事を冷静に見れなくさせ、人を過度に攻撃的にさせます。

あなたは最近どんなことで嫌われて否定されましたか?
そして、その相手にはどんな羨ましさや怖さがありましたか?
ここを捉えられると色んなことを冷静に判断していくことができます。
と言っても、嫌われたり否定されたりするのはいい気分じゃないですけどね。

3.嫌われた原因が分かったらどうするか

と、ここまでで自分が嫌われる原因を理解してもらえたと思います。
そして、嫌われた原因が分かってきたらどうするのかを考えていきましょう。

今後嫌われないように、羨ましくない自分になったり相手の劣等感や罪悪感を刺激しないように控えめに生きることもできると思います。
しかし、これだとずーっと本当の自分を出せず自分を抑圧しながら生きることになります
それは、息苦しいし満たされない感覚にもつながっていくし、本来の自分じゃない人として生きることになるため幸せもどんどん感じにくくなります。

そうではなく、嫌われながら生きていきましょう。
確かに、嫌われることは気持ちよくないし、みんなの輪に入れなくて寂しいかもしれません。
しかし、この世界は広いので自分が自分でいることを受け入れてくれる人もいるし、自分よりもっともっとすごい人であふれかえっているんですよね。
嫌われることを受け入れてそんな自分でいると、そんな人たちが自然と集まってきます。

また、逆に、自分が本心では羨ましかったり怖かったりする時、怒りや嫌悪感で排除するという行動を取る人はやっぱりその程度というか、自分が付き合っていくにふさわしい人ではないんですよね。
羨ましかったり怖かったりする時に素直に羨ましいと言える人や自分の怖さを探って自分の劣等感や罪悪感など、心の偏りに気づいて整えることができる人もいます。

そういう人間関係をしっかり構築できる人と関係を結んでいけたらそれでいいのではないでしょうか。
「こうするべき」という暗黙のルールを作り、それ以外を排除しようとする人と一緒にいなくてもいいです。

だから、「自分の何が羨ましいのか」「その人はどんな怖さを持っているのか」それが分かったら「そっか」と納得してそっと離れてもいいのではないではないでしょうか。
嫌う人には嫌われておきましょう。

4.まとめ

今回は嫌われた理由をどう見つけていくかについて説明しました。
この原因を自分に見つけようとして「自分のどこが悪いのか」と探している人がものすごく多く、それで悩むことがとても多いです。

しかし、「自分のどこが悪いのか」というところに答えはありません。
人を嫌うのは羨ましいからか怖いから

相手の中に自分への羨ましさや怖さを見つけるという視点で見てもらうことで、「嫌われる」という現象がとてもクリアに把握できるようになります。

ぜひ、嫌われることに執着せず、また永遠の悩みにするのではなく、嫌われることも引き受けた上で自由に楽しく生きていきましょう。
嫌われるとはあなたがとても魅力的だということです。
良かったですね。

嫌われることを吹っ切るためにもう少し後押しが欲しい方は、嫌われたくないなら嫌われる勇気を持つも読んでみて下さい。