友達同士でいても、いつも聞き役でうまくしゃべれない。
誰かといると会話が続かず、気まづい空気が流れる。
楽しそうに話している人がいると、羨ましさと劣等感を感じる。
「私って口下手だなぁ」
楽しく会話したいと思っても何て喋っていいかわからず、
自分といてもつまらないんじゃないかと想像することは苦しいことなのではないでしょうか?
しかし、難しそうに感じるコミュニケーションは、実はとても簡単なことなのです。
楽しい話題を用意しておくのでもなく、
相手が話やすいように相槌を打つのでもなく、
自分のテンションをあげて行くのでもありません。
そもそもそんなことをしても自分が楽しくありません。
より良いコミュニケーションを自分が楽しんでいけるように、
この記事では、コミュニケーションを難しくする心理的なブレーキを外していきます。
そのブレーキを外してしまえれば、会話ひいては人間関係がとても楽になっていきます。
ぜひ、小手先でちょろちょろするのではなく、
本質という道のど真ん中を歩いていってみてください。
1.無理にしなくていい
最初に、会話だけではなくどんなことについても同様なのですが、
「無理にしようとしなくていい」ということを押さえておいてください。
無理に会話をする必要はないし、無理に仕事をする必要も無理に家事・育児をする必要もないということです。
自分の感情を蔑ろにして優先するべきものなどこの世にはありません。
自分を誰よりも優先していいのです。
誰かの楽しさよりも誰かの評価よりも、自分の感情を優先していいのです。
この優先順位を間違えると、目的と手段が入れ替わってしまいます。
会話や仕事は手段であり、幸せや楽しさが目的のはずです。
しかし、優先順位を忘れると、簡単に会話をスムーズに行うことや仕事ができるようになることが目的になってしまいます。
そんなことより自分の幸せの方がずっと大事だし、
会話や仕事ができない状態でも当然に自分を大事にしていいのです。
2.自分のルールがコミュニケーションを難しくする
次に、コミュニケーションを難しくする理由を紹介します。
会話が難しい理由はたった二つです。
自分に当てはめながら、自分ごととして実際に考えてみてください。
2-1.「こうするべき」というルール
自分の中に「こうするべき」というルールが多ければ多いほど、コミュニケーションが難しくなっていきます。
それは、「こうするべき」という枠の中で会話をしなければならず、自分で制約を課し自分が萎縮する結果となるからです。
あなたは人と関わるとき、どんな「こうするべき」というルールを持っていますか?
- 会話を流暢にするべき
- わかりやすく話すべき
- 相手を楽しませるべき
- 相手の話を愛想良く興味深そうに聞くべき
- 空気を読むべき
- 相手を傷つけることは言うべきではない
一度、自分が人と話すときのことを想像して、自分は「どうするべき」だと思って人と会話をしているか思い出してみてください。
2-2.本来の自分を隠している
本当の自分を隠そうとすると、コミュニケーションが息苦しく大変なものになっていきます。
どんな自分を隠したいと思っているか考えて見てください。
- 頭が悪い自分、ものを知らない自分
- 自信がない自分
- 人のことに興味がない自分
- 冷たい自分
- 性格が悪い自分
- 口下手な自分
- 会話が続かない自分
そして、これは上記の「こうするべき」に通じるところがありますが、
その本来の自分を隠すために、「○○に振舞おう」「○○に見せよう」というルールを自分で作っていきます。
3.コミュニケーションを難しくする要因を解消する
「会話」「コミュニケーション」というと、テンポが速く流動的でとても難しいように感じるかもしれませんが、
実は、上記のたった二つの要因が会話を難しくしているだけなのです。
つまり、楽しく会話したいと思いながら、「こうしちゃダメ」「こう思われたくない」とブレーキを踏んでいるということです。
このブレーキをいの一番に解消してしまってください。
人と話すことが驚く程楽になります。
3-1.「こうするべき」というルール
まず、「こうするべき」とあなたが思っているのはなぜでしょうか?
もし、その「こうするべき」というルールを破るとどんな怖いことが起きそうですか?
- 愛想よくしていないと嫌われる
- 空気を読まないと距離を置かれる
- つまらない人だと思われる
- 相手を傷つけた自分を責めて辛くなる
この怖いことを回避するために、あなたは「こうするべき」というルールを作っています。
逆に、この怖さを受け入れたら、「こうするべき」というルールを守っている必要がなくなります。
怖さを受け入れるというのは、「そうなってもいい」とその現実が起こることを許可するということです。
- 嫌われてもいい
- 距離を置かれてもいい
- つまらない人だと思われてもいい
- 自分を責めて辛くなっていい
冒頭でも説明しましたが、他人にどう思われるかよりも自分の居心地の良さの方が大事です。
嫌われても距離を置かれてもつまらないと思われても、自分の居心地の良さや楽しさを優先してください。
嫌われる人には嫌われてもいいのです。
それでもいいと言ってくれる人がいます。
嫌われないようにしようということは、自分に合わない人を無理に自分のそばに置いているということです。
自分に合う人と合わない人が周りにいる状態です。
この状態から、「嫌われてもいい」を受け入れると、
自分と合わない人は自分の元を去り、自分の周りには自分と合う人だけが残ることになります。
つまり、何も気を使わなくても、自分の周りには自分をいいと言ってくれる人だけになるということです。
だから、「こうするべき」という息苦しいルールを守るのではなく、
嫌われることを受け入れて、自分のルールを手放してみてください。
また、「傷つけた自分を責めて苦しくなる」については少し毛色が違うので、
もし、自分を責める気持ちが強い場合は、自責の念にかられる人生をやめる3つの方法を参考にしてください。
3-2.本来の自分を隠している
次に、本来の自分を隠しているについて説明します。
まず、これも上記と同じように、怖いことの洗い出しと受け入れをしてみてください。
そして、隠そうと思っている「ものを知らない自分」「自信がない自分」「冷たい自分」はもうバレていると気づいてください。
あなたがどれだけ自分を隠しているつもりになっていても、大体のことは相手にバレています。
さらに言うと、その隠したい自分がいてあれこれ取り繕おうとしているところもバレています。
相手は本当のあなたの知ってて、あなたのそばにいてくれているのです。
あなたは口下手を改善してどうなりたいと思っていますか?
楽しい会話を続けられるようになって、どういう自分を見せようと思っていましたか?
そんな「会話」という表面ではなく、「あなた」という根本を認めてもらっているということです。
楽しい会話ができなくても話が続かなくても「そのままで素晴らしい」ということです。
自分を認めていないのは、もしかしたら自分だけかもしれません。
もしかしたら「自分はダメ」「会話が苦手で好かれていない」は自分の頭の中だけの話かもしれません。
ぜひ、相手と、そして自分を信じてみてください。
4.自分の価値と切り離す
そして、これは会話に限った話ではないのですが、
できないことやダメなところと自分の価値を切り離してください。
- 口下手だから自分には価値がない
- 仕事ができないから自分には価値がない
- 家事・育児ができないから自分には価値がない
文章にすると、「そんなことはない」とすぐにわかるのですが、
悩みの渦中にいると、できないことと自分の価値がすぐにくっついてしまいます。
あなたの価値はそんな小さなところにはありません。
クローズアップすればするほど大問題に思えるかもしれませんが、
地球サイズから見た小さな塵くらいのものです。
それをもって、自分には価値がないと思うのはもったいないことです。
「自分なんて」と感じた時は、できないことと自分の価値がくっついているのだと認識してください。
そして、その度に、できないことと自分の価値を切り離してみてください。
すると、次第に「できないこと」が原寸大に思えるようになっていきます。
5.それは楽しいのか?
最後に、自分に投げかける質問を変えるという話をします。
「口下手」「会話が続かない」を意識するときに、
- どうしたら流暢に喋れるのか?
- 相手は楽しんでいるのかな?
- ○○に思われないかな?
という質問を自分に投げかけていると思います。
そうではなく、自分に対する投げかけを、
「自分は何が楽しいのか?」「どうやったら今を楽しめるかな?」というものに変えてみてください。
どれだけうまくしゃべれても、相手を楽しませても、すごい人に思われていても、
自分が楽しくなかったら意味はありません。
逆に、自分が楽しくないことなら、そもそもしなくてもいいということです。
冒頭にも書きましたが、自分が楽しくなかったら無理に会話をする必要はないし、
その人といて楽しくなかったら付き合う必要もないのです。
自分が無理せずに楽しめる関係を築いていく。
そのために、「今楽しい?」「どうやったら楽しくなる?」という視点で周りを見ていってください。
6.まとめ
今回は、「口下手」「会話が続かない」をテーマに、コミュニケーションを楽にする根本的な話をしました。
ぜひ、自分のルールを解除して自由にのびのびと会話を楽しんでみてください。
ルールが外れて行くにつれ、人間関係で感じる息苦しさはなくなっていきます。
そして、気づいたら会話に夢中になっている自分がそこにいるかもしれません。
また、会話が苦手なら「会話が苦手なんだ」と告白してみてください。
会話が続かなくてコンプレックスを感じていると伝えてみてください。
相手がそんなことあなたに期待していないことがわかります。
できないことや欠点に降参し、それを相手に伝えることで、周りがどれほど優しいのかに気づいていきます。
ぜひ、肩の力を抜いて周りに甘えてみてくださいね。
「人付き合いが苦手」が明日から激変する方法は、人付き合いに関して本記事とは別の視点からまとめています。
ぜひ参考にしてみてください。