人に嘘を付かれたり騙されたりすると人を信じられなくなりますよね。
この記事では、人間不信に陥った時にそこからどう立ち上がっていくかについてまとめています。
人を信じることが怖くなった時、何を信じていいかわからなくなった時の指針してもらえたらと思います。
1.傷ついた心の傷を癒す
まず、人間不信に陥るということはとても辛いことがあって深く落ち込んでいると思います。
こういった心の傷が残っている状態では次に進もうにも進めないので心の傷を癒してください。
心の傷を癒す方法は2パターンあります。
1-1.わかってほしい気持ちをわかってあげる
一つ目は自分の気持ちをわかってあげるという方法になります。
私は仕事柄、さまざまな方の悩みを聞くのですが、話を聞いている時の何を考えているいるかというと一つの大きな柱として、「この人が分かってほしいことは何か」を考えながら聞いています。
悩みはその「わかってほしいこと」を分かってもらうために起きている側面があるからです。
自分が頑張っていることを分かってほしかったら、とても辛い環境に自分の身を置いたり頑張ることを強要する人の傍にあえて行ったりすることがあります。
そして、このわかってほしいことを自分が分かってもらうことで長年の悩みを手放せることがあります。
このパターンは長年同じパターンで悩んでいる場合の話ですが、わかってほしいことを自分が分かってあげるということはそれほど重要なことです。
では、人に裏切られたり騙されたりしたとき、何をわかってほしいのかというと、「悲しさ」「寂しさ」「不安」「恐怖」です。
そして、「何と言われている気がしたか」という解釈もわかってあげてください。
例えば、長年仲良かった友達が突然態度を変えて自分をおとしめるような行動をしてきた場合、意味が分からなくて相手を信じられなくなりますよね。
そんな時は動揺と混乱の下に、おとしめられた悲しさや友達が急に友達じゃなくなった寂しさがあるかもしれません。
そして、「お前なんか大事な存在じゃない」と言われたような気がするかもしれません。
そういった気持ちを自分が分かって寄り添ってあげてください。
1-2.イメージワーク
二つ目はイメージワークです。
目をつぶりながら以下の流れでイメージワークをしてみて下さい。
- その時の出来事を思い出す
- その時の感情を味わう
- その時に言いたかったことを言う
- その時に言って欲しかったことをイメージの中で相手に言ってもらう
このワークをゆっくり落ち着いてやります。
一日一回、3、4週間続けると過去のトラウマが段々癒えていきます。
3、4週間経つ前にもうワークしなくていいかなと感じたらそのタイミングで辞めてもらって大丈夫です。
2.人を信じることについて
この心の傷を癒すことで人間不信での悩みは解消していくことが多いです。
ただ、人を信じることについて、誤った認識をしていると何でもないことを人間不信だと感じたり、また人を信じることが過度に怖くなるので人を信じることについて覚えておいた方がよいことをここで話します。
2-1.相手に見返りを求めると良い人間関係は作られない
まず一つ目は、相手の行動を勝手に期待してそれが叶えられなかったから裏切られたと感じると良好な人間関係はあまり作られにくいです。
例えば、自分はこんなに尽くしているんだから絶対結婚してくれるはず、みたいな感じですね。
これは相手にそう言っているわけじゃなく、自分が勝手に頑張り勝手に相手に期待して期待通りにならなかったことを裏切られたと感じているだけです。
あなたが「これはそういうことでしょ」と思ってもみんながみんなあなたと同じ考えではないし、見返りを求めてしたことの見返りがなかったことで相手を恨むとなかなか良い人間関係を築く前に自分が相手を嫌になってしまいます。
「自分が相手にしたいからそうする」という見返りが無くても気持ち良くできる範囲で留めておいたらいいですね。
後、例えば、奥さんがいる人と不倫してその男性が「別れる」と言って別れる気がなかったというのも、何か人間不信とは違うような感じがします。
状況的に「別れる」と言ったって別れるわけはないので、そこに期待すること自体がナンセンスに思います。
せっかくなので、今回の人間不信について、「相手に勝手に期待する」「状況的にそれはナンセンス」というところを振り返ってもらえたらと思います。
人間不信に陥る必要のないところで人間不信になっていることに気づけるかもしれません。
2-2.一定数付き合えない人間がいる
そして、人間不信について覚えておいて欲しいことが一定数付き合うことができない人間もいるということです。
例えば、誰かをおとしいれて悦に入る人や相手を試して自分への好意を測る人、相手を騙そうとする人など。
この世界は優しいのですが、一定数付き合えない人というのは存在します。
しかし、そういった人達だけで世界が構成されているわけではなく、ごくごく少数です。
もし、今回初めてその少数に当たった場合は「そういう人もいるんだな」と切り分けて次に行ってもらえたらと思います。
そして、今回初めてではなく身の回りにそういう人が多い場合は、そういう人と付き合うメリットを自分が感じている場合があります(無意識かもしれません)。
困った人の役に立たないと価値がないと思っていて相手を救おうと思っていたり、自分にはそういう人たちがちょうどいいというセルフイメージを持ち心地よく感じていたり、自分が見捨てるのはかわいそうだ思っていたりするなどメリットがあります。
共依存なんて言ったりもしますね。
そのメリットを享受し続けようとすればするほど、周りの人はややこしくて困った人であなたを傷つける人ばかりになります。
そのメリットを放棄すれば周りの人間関係は一気に変わっていくので、自分がその人間関係から得ているメリットを見つけ放棄してみてください。
共依存について、自分の欲求を相手で満たす必要はない!共依存から抜け出す方法(リンク)にまとめてあるので参考にしてみてください。
3.それでも人を信じてみる
人間関係について少し厳しい見方に感じたかも知れませんが、頭の片隅に置いておかないと自分が関係を結ぶべき人と良好な関係を結べなくなるのでぜひ上記のことは覚えておいてください。
その上で、もう一回人を信じてみる上で重要になるポイントを話していこうと思います。
ただ、まだ人を信じるとか、そういう気持ちになれないという場合は、しっかりと沈んだ気持ちを味わってください。
ここを飛ばして気分を上げようとしても苦しくなっていきます。
3-1.人間関係は宝探し
先ほど、一定数付き合えない人がいると話をしましたが、自分が相手に合わせたりしないで100%に近い割合で自分が楽しい気持ちを感じながら一緒に居られる人は実はとても少ないです。
一生かかって数人くらいなのではないかと思います。
だからほとんどの人とは合わないし、そこまで頑張って関係を結ぶ必要もありません。
その前提で見ると、自分と合い深い関係を結べる人を探すことは宝探しや宝くじを当てるような感覚です。
なかなかすぐには見つからないし、見つかったと思っても今回のように裏切られることもあるでしょう。
でも、それこそが、自分が本当に付き合ったらいい人を探している状態なんですよね。
外側から見て、付き合ったらいいのかどうかはわからなくて、実際に関係が始まってみて、何か違うなと感じたり相手からの不義理によってこの人はないなと感じたり。
そうやって、人間関係を精査していくことこそが人間関係を作っていくことだと思っています。
だから、何度も何度も色んな人と関係を築いていってください。
その中にもしかしたら一生の友達が数人見つかるかもしれません。
それぐらい自分に合う人間関係を見つけていくことは大変だし、まれなことなんだと覚えておいてくださいね。
そして、もし、そういう人間関係を見つけられたら大事にしたらいいし、本当の人間関係を作っていくことが難しいと知っている分、あなたはその相手を大事に思えるのだと思います。
3-2.どうせ愛されないという思い
と言う話を聞いた時、「どうせそんな人間関係なんてできないし」「どうせ自分は愛されないし」という思いがあると、なかなか人間関係を作っていくのが難しいです。
また、今回の裏切りをきっかけに「どうせ人は裏切るもんだ」と捉えるのも人間関係を作りにくくなります。
「どうせ」という思いは自己防衛なのですが、拗ねている状態なんですよね。
この拗ねを辞めることでこじらせることなく、次の人間関係を築いていくトライを続けることができます。
余談ですが、「こじらせる」を漢字で書くと「拗らせる」と書くんですよね、「拗ね=こじらせ」なんでしょうね。
拗ねを辞める方法ですが「拗ねを辞める」を決めるだけです。
自分で始めたものなので、自分で辞めることができます。
そうやって自分が傷つかないように自分を守ってきたけど「もうやめる」と決めたら、それで拗ねはやめられます。
幼少期から続く心の傷を伴う拗ねについてはなかなか決め辛いところもあると思いますが、今目の前の出来事によって拗ねるか拗ねないかというタイミングであれば、決めるだけで十分拗ねを辞めることができます。
3-3.相手を信じられないのは自分を信じられないから
次のポイントは相手を信じられないと感じる時、実は自分が自分自身を信じられていないことが多いです。
心理学の言葉で投影と言いますが、自分の心の中や考え方を相手に反映しているということです。
つまり、「信じられない」という感覚は「自分が自分を信じられない」という思いから来ているのかもしれません。
相手の言っていることが本当か信じられない時、自分が本当のことを言っていないのかもしれない。
自分の利用価値がなくなったら相手から捨てられるかもしれないと感じる時、自分が相手の利用価値を考え打算的になっているのかもしれない。
相手の本心が分からない時、自分が自分の本心を分かっていないのかもしれない。
どういう相手ならあなたは信じられるのか、また、付き合っていきたいのか。
そういう人物に自分がなっていったらいいということです。
すると、自然と投影が起こり打算では無く明け透けな感じで相手が自分に接してくれているように感じるようになります。
人間関係に打算や過度に空気を読むこと、過度に相手の機嫌を考えることはいりません。
そんなことをすればするほど、相手のことがどんどんわからなくなるし、人はわからないことを基本的に怖いと感じるのでその相手のことがどんどん怖くなっていきます。
ぜひ、自分の気持ちに従ってちょっと出しすぎでちょっとおバカなぐらいのスタンスでいてもらえたらと思います。
それは相手のためでも何でもなく自分のためにです。
3-4.相手の言葉ではなく相手の行動を見る
人が信じられない時何をどう判断していったらいいかの判断軸として、人を見る時に言葉ではなく行動に注目してみるといいです。
その人が信じていることは必ず言葉ではなく行動に出るということです。
例えば、「何でも言ってくれる人が好き」と言いながらその人の友達に空気を読む人が多いのであれば、その人は空気を読む人の方が好きだということです。
「また飲もうね」と言いながら、飲みに誘っても来ないということはあまり飲みたくないということです。
君が一番だと言いながら奥さんと別れないのは奥さんの方が大事だということです。
例外はもちろんありますが、相手の行動を見ることで相手の本心が分かっていきます。
他の話と比べ、そこまで重要な話ではありませんが、人の何を信じていいのかわからないとものすごく混乱しているのであれば使ってみてください。
4.まとめ
今回は人間不信についてまとめました。
誰かに裏切られたとき人を信じられなくなることはありますよね。
しかし、それで人間関係を作るのを諦めてほしくはないなと思います。
(お休み期間は十二分にとってほしいですが)
そういう人が大多数ではないし、基本的に自分に合う人間関係を作れることの方が極めてまれなことだし。
それでも、お互いが気の置けない関係になってお互いの人生を応援しあえる人がいることはとても幸せなことです。
ぜひ、自分を表現しながら長い目でそういった関係を見つけてもらえたらと思います。
諦めずにやっていきましょう。
今、何か一人ぼっちだなぁって感じる場合は、一人ぼっちの寂しさを解消する方法も合わせて読んでみてくださいね。