生まれてきてごめんなさい!生きていることへの罪悪感を解消する方法

人の期待に応えられなかったり、こうありたいという理想の自分でないと自覚したりする時に、「生まれてきてごめんなさい」と感じることがあります。
これを読んでいるあなたも「生まれてきてすみません」と日々落ち込んでいるかもしれません。

この記事では、「生まれてきてごめんなさい」と自分の存在を丸ごと否定することによる苦しさを解消する方法を紹介しています。
「生まれてきてごめんなさい」と感じて毎日を過ごすのと「生まれてきて良かった」と感じながら生きるのとでは、人生の豊かさがまるで変わってきます。
気休めでも無理なポジティブでもない、根本からその感覚を変える方法を説明しています。

1.生まれてきてごめんなさいと感じる理由

まず、生まれてきてごめんなさいとなぜ感じるのか、その理由から説明します。
我々はただ毎日の生活をしているだけで、「生まれてきてごめんなさい」と感じるようには作られていません。
生まれ持って、生まれてきたことに罪悪感を抱くようにはなっていないのです。

では、なぜ「生まれてきてごめんなさい」と感じるのかというと、「こうあらなければ」「こういう人でいなければ」という理想を持ち、その理想に反している自分に対して罪悪感を抱いたり自分を否定したりしているからです。

具体的には、
「親や他人の期待に応えなければいけない」というルールを持ち、その期待に応えられない自分を否定したり。
役に立たず生産的でない自分に対して罪悪感を感じたり。
頑張れない自分や理想の子どもや理想の親になれないことに人間失格なような感覚を抱いたり。

あらゆる角度から、自分という存在を否定し罪悪感を抱くことで、「生まれてきてごめんなさい」という感覚が広がっていきます。
いくつか具体例を挙げましたが、どの心理にも共通するのは、「こうあるべき」という理想に対して「理想通りでいない自分」を見つけて自分にダメ出しをしているということです。

2.生まれてきてごめんなさいを生み出す勘違い

そして、その「生まれてきてごめんなさい」という気持ちを生み出す「こうあるべき」「こうあらなければいけない」という思いは勘違いです。
確かに、小さな頃親にそう教えられたかもしれないし、社会はそれを求めるかもしれません。
しかし、それは親や社会の都合であって、その通りに生きなければいけないのか、というとそうではないのですよね。

生産的に生きていなくても、お利口な子どもでなくても、何ができなくても、そこにいちゃいけないということはなくどんな自分でもいいし、どんな自分でも楽しく幸せに生きていていいということです。

周りが言うことをちょっと真に受けてしまっただけで、これからも真に受け続け自分を否定し続ける必要はありません。
この「こうあらねばならない」は自分の思い込みだという考えを頭に置いてもらいながら、ここから「生まれてきてごめんなさい」という思いを捨てていく方法を紹介していきます。

3.生まれきてごめんなさいを捨てる4ステップ

ステップ1.自分を責め切る

まず、一つ目のステップは「自分を責め切る」というものになります。
このステップは人により不要な方もいるので、もし自分を責め切ることが不要だなと感じる方はステップ2から実践してください。

「生まれてきてごめんなさい」という自分責めを辞めて楽に幸せに生きていく方向性でここから話をしていくのですが、心のどこかで自分を責めたい気持ちが残っていると、自分責めを辞める方向に気持ち良く舵を切っていくことができません。

ですから、もし、「自分責めを辞めたいけど何か辞めたくない」みたいな気持ちになっている方は、「自分を責め切る」ということをやってみてください。
手加減せずに一度自分を責めて、なんか自分を責めてるのも馬鹿らしくなってきたなというところまで行ききってみてください。

ステップ2.本音を見つける

次のステップは自分の「本音を見つける」というものになります。
自分の本音を見つけて自分が分かってあげることで、ステップ3、4が圧倒的にやりやすくなっていきます。

自分が相手の期待に応えられないことや親を幸せにできなかったこと、何かができないことなど自分が自分を責めている事柄について本音を見つけてみましょう。
本音とは「相手への当てつけ」のようなものではなく、悲しさや不安、寂しさや怖さと言った少し気恥しい気持ちであり気恥しい言葉です。

例えば、親の期待に応えられなかったことで自分を責め、生まれてきてごめんなさいと感じている場合。

  • 親の期待に応えて親を喜ばせたかった
  • ただ笑って欲しかっただけなんだ
  • 親が好きだなぁ

と、自分の本音を分かってあげて、

  • 親を喜ばせられなくて悲しかった
  • 期待に応えないと見捨てられるんじゃなくて怖かったなぁ
  • 笑ってくれないといつも不安に感じていたなぁ

と、自分の感情も感じてあげます。
すると、自分が自分の気持ちを分かってくれたと未消化の感情は成仏し、自分を許していく方向に気持ちの切り替えやすくなります。

ステップ3.自分の中の子どもの自分を思い出す

本音を見つけてその本音に寄り添ってあげたら、今度は自分の中の子どもの自分がいることを想像してみてください。
その子どもの自分とは、小さかった頃の素直でお調子者でお母さんが好きで怒られるとすごく傷ついた小さな頃の無邪気な自分です。

小さな頃は無邪気なありのままの自分で生きていました。
そんな中、親に怒られたり否定されたりすることでとても悲しくなったしとても落ち込んだと思います。

そして、時間が経ち物心ついた時に両親は親というポジションから外れ、親のポジションに自分が就くことになります。
自分が親のポジションに就いたのだから、今度は子どもの自分を可愛がってあげたらいいのに、「自分だからいいや」と自分を否定したり自分を責めてしまったりするんですよね。
当時、親から怒られたことにあんなに悲しくなりあんなに落ち込んだりしたのにです。

ですので、一度自分の中に子どもの頃の自分がいることを想像して、今まで子どもの自分に対して「すごく否定してきたな」「ひどいことをしてきたな」「ひどいことを言ってきたな」と思いを巡らしてみてください。
「悪いことをしたなぁ、ごめんね」と謝ってみてもいいです。

自分の中に子どもの自分がいることを思い出し、今までの関わり方を見つめなおしてみてください。

ステップ4.自分の中の子どもの自分とともに生きていく

ステップ3の話はあくまでイメージの話ですが、自分の中にいる子どもにどう接するかで幸せ度は決まります。
身の回りで起きる出来事は一瞬の刺激で感情を動かすことはありますが、自分の幸せ度や満たされ度という観点ではあまり関係がありません。
もっと言うと、あなたは何かができないことや理想の自分ではないことに「生まれてきてごめんなさい」と思うほど苦しい思いをしていると思いますが、何かできないから不幸なのでも、理想の自分ではないから苦しいのでもありません。

この自分の中にいる子どもの自分に対して、否定して責めてひどい言葉を浴びせかけているから苦しいし、生きていることに罪悪感を持っているということなのです。
全てはこの自分の中にいる子どもの自分への接し方で決まります。

しかし、「自分の中にいる子どもの自分への接し方」は意識していないと、昔親からされた接し方になってしまいます。
つまり、両親からできないことを責められて育ってきたら、今親である自分は自分の中にいる子どもの自分に「責める」という方法で接することになります。

ただ、今の自分の親は自分自身であり、両親からの接し方を無意識に受け継いできたことを知ったこの瞬間から、子どもの自分への接し方は自分で選ぶことができます。
今までは両親と同じように自分を責めて否定してきた。
でも、これからは自分に対して優しい言葉をかける、と決めて実践していくだけでいいということです。

自分の中の子どもの自分を否定するのではなくて、許していく。
子どもの自分の気持ちを無視してネグレクトするのではなく、しっかり気持ちを聞いてあげて叶えていく。

周りからどう思われるかで幸せになったり心から満たされたりすることはありません。
子どもの自分とどう接するか、子どもの自分をいかに育んでいくかこそが自分の責任なのですよね。

その責任さえ全うしていけば、「生まれきてごめんなさい」という気持ちは自然になくなっていきます。
世の中の言うルールなんてどうでもよく、人からどう見られるかもどうでもいい。
心の底に穏やかさが広がり、「生まれてきて良かった」という気持ちを自然と感じることができます。
ぜひ、ステップ1~4を順に試してもらえたらと思います。

4.生まれてきてごめんなさいのまとめ

今回は「生まれてきてごめんなさい」という罪悪感を解消する方法を紹介しました。
生きる上で「こう生きなければいけない」というものはなく、実は何をする必要もなく圧倒的に自由にただただ楽しんだらいいだけなのです。

でも、周りの大人の都合によって、「勉強しなさい」「急ぎなさい」「働きなさい」「成長しなさい」「役に立ちなさい」と強要されてきました。
それをうっかり真に受けてしまうと、苦しい人生が始まります。

大切なことはそんな周りの意見に耳を傾けることではなく、自分の心の中にいる子どもの自分の声に耳を傾けることです。
子どもの自分の気持ちをいかに分かってあげるか、その気持ちを無視せずいかに叶えてあげるか、表現してあげるかが、幸せや満たされた気持ち、根拠のない自信に直接的に作用しています。

ぜひ、自分を苦しめる方向性から自分を幸せにする方向性に舵を切っていってくださいね。
それほど時間がかからずに、「生まれてきてごめんなさい」と感じていない自分に気づいてもらえます。

また、もし、過去の親からの接し方がトラウマになっている場合は、その傷を癒しておいた方が本記事の内容を実践しやすくしてもらえるので、心の傷の癒し方!隠れた本音をわかってあげるを参考に過去の傷を癒してみてくださいね。
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。