母親を嫌いになる仕組みと嫌いな気持ちを手放す方法

  • 2014年10月24日
  • 2020年5月17日
  • 人間関係
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母親が嫌い。
母親の想像をするだけで、嫌悪感を抱く。
母親の顔も見たくないけど、家にいるから毎日会わなければいけない。

こんなに嫌いな自分はおかしいのか不安になるし、できれば嫌悪感を抱かずに日々平穏に暮らしたい。

この記事では、なぜ母親が嫌いなのか、その理由を解説していきます。

そして、その理由を理解し自分を癒していくことで、
嫌な気持ちを感じることなく、気持ちのよい毎日が送れるようになっていきます。

1.母親を嫌ってもいい

母親が嫌いな理由を説明する前に、まず感情の扱い方を説明します。

自分の中に湧いた感情に良いも悪いもありません。
その感情を否定せずに、自分が感じていることを味わってください。

  • あぁ、母親が嫌いなんだなぁ
  • 憎たらしいわぁ
  • 顔も見たくない

湧いてくる感情をそのまま感じてみてください。
母親を嫌いになってはいけない、なんてことはないのです。

人を嫌う、うらやむ、妬むのも自然な感情です。

2.母親が嫌いな理由

次に母親が嫌いな理由を説明します。

母親がなぜ嫌いなのか、それは「母親が好きだから」です。
もう少し説明すると、「好きな母親に否定されていると感じるから」嫌いになるのです。

人を嫌いになる理由は大きく二つあります。

  1. 自分を大事に扱ってくれていないと感じるから
    自分を認めてくれない・否定する人を嫌いになります。
  2. 自分が守っているルールを破るから
    自分が守っているルールを破る人を見たときに、「怒られる怖さ」と「羨ましさ」を感じるため嫌いになります。

嫌われる人の特徴をチェックしているのに、なぜか嫌われてしまう理由に詳しく書いてあるので、参考にしてください。

②の自分が守っているルールというのは母親からもらったルールであり、今回は該当しないため、
母親が嫌いになる理由は、①の大事に扱ってくれていないからという理由になります。
※今回は、「大事にしてくれない」より「否定される」の方が感覚的にしっくりくるかもしれません。

そして、自分を否定する相手がそれほど好きでなかった場合はそれほど嫌いにもなりませんが、
愛して欲しい相手であればあるほど、その相手に対する嫌悪感は強くなります。

ここで、母親に愛して欲しくなんかないと思っている方がいるかもしれません。
その方は、酸っぱいぶどうの可能性を疑ってみてください。
もしかしたら、愛されることを諦めた瞬間に、あんなもの欲しくなかったのだと正当化したのかもしれません。

3.母親が嫌いな気持ちをどうしたらいいか

では、次に母親が嫌いな気持ちをどうしたらいいのか説明します。

3-1.小さい頃の自分を癒す

母親に言われて傷ついたときの自分や、されて落ち込んだときの自分を癒します。

小さな頃に傷ついた場面を思い出してください。
そして、そのとき何と言いたかったのか考えてみてください。

  • やめて
  • 寂しいよ
  • なんでそんなこと言うの?
  • 大事にしてよ
  • 私が嫌いなの?

小さな頃に言いたかった言葉をつぶやいてみてください。

また、辛い思いをした自分を可愛がってあげてください。
優しい言葉をかけてみたり、イメージの中で抱きしめてあげてみたり。

その時の気持ちを十分に感じたなと思えたら、次に進んでください。

3-2.実際に母親に言ってみる

次に、可能であれば、母親にその時の気持ちを伝えてみてください。
辛かった時の出来事やそのときに感じたことを言ってみるだけで、その時の傷が癒えていきます。

また、物理的・精神的に不可能な場合は、
母親をイメージして、そのイメージに向かって言ってみるだけでも効果があります。

3-3.認めてくれなかった・愛してくれなかったのは本当か?

そして、愛してくれなかったのは本当なのかと疑ってみてください。

「絶対に愛されていない」と思えば、愛されていない証拠が集まり、愛されていた事実は決して見ません。
もしかしたら愛されていたの「かも」と疑うことで、愛されている事実を受け入れるスペースができるのです。

以降で「愛されていない」とは言い切れない2つの事実を紹介します。

  1. 記憶は700%ウソ自分の記憶は正しい、あの出来事は事実だと思うかもしれませんが、人間は事実を記憶しているのではなく、その時の印象を記憶しています。さらに、時間が経てば経つほど、その時の印象は捻じ曲げられやすくなり、誇張されていくのです。
  2. 人それぞれ愛情表現が異なる人それぞれ愛情表現は異なります。
    自分は優しい言葉をかけることが愛情表現で、母親は毎日ご飯を作ることが愛情表現だと思っている場合、母親はどんなに愛情を注いでいたとしても、それが自分には伝わらないのです。

以上のように、あなたは絶対に愛されていなかったとは言い切れないのです。
しかし、だからといって、「愛されていた」と思い込む必要はありません。

もしかしたら愛されていたの「かも」!?
と、まずは疑ってみてください。

3-4.母親を許してあげる

さらに、可能であれば、母親を許してあげてください。

母親も必死だったのです。

子育てもわからず悩んでいたのかもしれない。
あなたと同じように辛い経験をしたのかもしれないし、苦しい思いをしていたのかもしれない。
母親も自分の母親から愛情が欲しかったのかもしれない。

ですので、可能であれば、そんな必死で余裕のない母親を許してあげてみてください。
あの憎い母親、あの母親にも「小さな頃の傷ついたあなた」と同じ存在がいるのかもしれないのです。

そして、許すのは母親のためではなく、自分のためです。

母親を許さないと、そんな母親のことをずっと見張り続けることになります。
母親のダメなところを探したり、嫌なところを見つけ出そうとします。

また、復讐をはじめることもあります。
自分が不幸になることで、「こんな自分にした母親が悪い」と責めるという復讐です。

ですので、自分のために、母親を許してあげてください。

上から目線で母親を許してあげる言葉をつぶやいてみてください。
「へっ、アイツも未熟だったのか」
「まぁ、許してやってもいいか」
「仕方ねーなー」

本当にそう思えなくても構いません。
まずは、言葉に出すことから始めてください。

3-5.許せない場合は、ちゃんと責めてみる

上記で、許してもいいかもなぁーと思えた場合はそれでいいのですが、もし、どうしても許せない場合は母親のことをちゃんと責めてください。

母親を責める言葉をつぶやいてみてください。
「私をこんな目にあわせやがって」
「ふざけんな、地獄に落ちろ」
「母親の責任も果たせないヤツが、ヘラヘラ笑ってんな」

母親が嫌いなときは、上記のステップで自分の中の小さな自分を癒してあげてください。

母親は大事だけど、それが全てではありません。
小さな自分と仲直りすることで目の前の問題は問題ではなくなっていくのです。
本当に言いたかったことを見つめることで、母親への執着を手放すことができます

3-6.母親の影響力は小さいことを知っておく

もしかしたら、あなたは母親の影響力は大きくて、今自分が辛いのは母親のせいだと思っているかもしれません。

確かに、母親の子供に与える影響力は大きいです。
母親が自分に接したように自分も自分に対して接します。
母親にひどい言葉をかけられてきた場合は、自分にひどい言葉をかけることを当たり前に思っています。

しかし、それは、自分で自分を育てることを知らない場合の話です。
昔の親は確かに両親だったのですが、今の親はあなた自身です。
物心ついた時から、自分の親は両親からあなたにバトンタッチしました。

だから、ずっと親がしてきたことを自分に対してする必要はありません。
親が変わり両親から自分になったことを知ったこの瞬間から、
自分が望む通りの声を自分にかけられるし、
自分はこれでいいという感覚を広げることや自分責めの習慣を辞めていくこともできます。

両親というのはあくまで自分が自分とどう関わるかの初期設定にすぎません。
この初期設定を変えるということを知らないと、
親の影響力は絶大で親によって自分の人生が台無しにされたと感じるかもしれませんが、
初期設定は変えられることがわかると親の影響力はとても小さなものです。

だから、自分への接し方を見直してみてください。
母親が嫌いだったら余計にその初期設定を引き継ぐ必要なんてないではありませんか。
自分に優しく温かい言葉をかけてください。
自分の何がダメなわけでもなく、ダメだと教えられた初期設定があるだけです。
ぜひ、意識的に自分への接し方を変えていってください。

4.まとめ

母親が嫌いな根本的な理由を解説し、その嫌いな気持ちをどうしていったらいいのかを説明しました。

母親の影響は大きなものですが、それがすべてではありません。
小さな頃の自分を癒すことで、母親と適度な距離を保てるようになるのです。

母親は母親だし、自分は自分です。
しかし、母親に愛されたかった気持ちを握っている小さな自分もまた自分なのです。
その小さな自分もかわいがりながら、自分の人生を生きていけばそれでいいのです。

そして、自分の人生を生き始めた瞬間に、愛されていたことに気づくのかもしれません。

また、周りに対する不満を詳しく知りたい場合は、「なんで私ばっかりなのよ!」とイライラしない方法を、
自分の気持ちや自分と向き合う場合は、「自分が嫌い」自分を嫌いになる12の理由と対応策を読んでみてください。