なぜ、あの時、嬉しかったのに不満そうな顔をしてしまったのかな。
本当はありがとうと思っているけど、そんなこと口が裂けても言えない。
みんなと仲良くしたいけど、興味のないフリをしてしまう。
私はいつも素直になれないな。
今回は、「素直になれない」をテーマに心が楽になっていく話をしていきたいと思います。
確かに、素直に自分を表現していくことは、人間関係を圧倒的に楽に幸せなものにしていきます。
しかし、素直になれないことで自分を責めてしまってはよい人間関係を作る以前に自分が苦しい。
そこでまず、素直に人と接することを考えるより前に、
素直になれない自分をそれでもいいか、と許してみることからはじめてみてください。
自分のことを許し始めたら、素直な自分を出していくことはそれほど難しいことではありません。
今回の記事は、「素直じゃなくてもいい」「素直になれない自分も認めていく」という話と、
素直になれないのはなぜかという心理的な理由を探していきます。
逆に、今回はこうしたら素直になれるという話しはしません。
それは、何でもかんでも理想な状態にならなくてもいいと思っているからです。
素直に自分を表現していくことは素敵なことですが、
それよりも大事なことは、自分の気持ちをわかってあげることです。
対他人よりも対自分が圧倒的に大事なのです。
というより、自分を受け入れて自分を満たしていった結果、
伝えたくてしょうがなくなった気持ちやぽろっと口をつく言葉が”素直”なので、
素直はなろうとするものではないんですよね。
だから、「対他人向け」である「素直になる」ということより、
「対自分」である「自分を受け入れる」ということを軸として話をすすめていきます。
ぜひ、素直になれない自分でもいいか、というライトな気分で、
自分を受け止めてもらえたらと思います。
そして、そのスタンスに慣れてきたら、自然と自分の気持ちを伝えたいという時がきます。
その時に、自分の気持ちをそっと相手に伝え、見事なツンデレを完成してもらえたらと思います笑
1.「素直になれない」という思いは実は素直
「素直になれない」というテーマでこの記事を書こうと思ったときに、
まず、直感として思ったことは、「素直になれない」という気持ちはとても素直だなということです。
「素直になれない」ということを素直に認めていますからね。
本当に素直じゃない人は、自分の本当の気持ちに気づいていません。
本当は感じているでだろう嬉しい気持ちや有難さ、仲間に入りたい、そんな気持ちに蓋をして、
「こうしてくれない」「ここがおかしい」「どうせ私をバカにしているんでしょ」と、
本当の気持ちに気づかないようにして、自分を守ることがあります。
要は、高い木の上にあるぶどうを「あれ酸っぱいからいらない」とするのか、
「本当はぶどうが食べたいけど、気に登れなくて取れない」と感じるのか。
圧倒的に、後者のほうが素直なのです。
だから、「素直になれていない」と感じているということは、
実は素直なんだということを覚えておいてください。
2.自分を受け入れる
と言っても、自分の思っていることをストレートに表現できなかったり、
素直な人の姿を見たりして、落ち込むことや自分が嫌になることがあるかもしれません。
しかし、そんな自分も否定しなくていいのです。
「そんな自分だって自分だからそれでいい」としてしまった方が楽で幸せです。
というより、自分を責めることはこの世界で一番に辛いことだと思っています。
人から責められたとしても、距離を置いたり逃げたりと快適に生活できる選択肢はたくさんありますが、
自分が自分のことを責めているというのは、
一番近くにいていつも一緒にいる自分から否定の言葉を浴びせられているのでどこにも逃げ場がない。
だから、ぜひ自分を責めることを辞めて、自分を受け入れてもらえたらと思います。
この章では、「自分を受け入れる」という話をしていきます。
2-1.自分基準の考え方
まず、そもそも、なぜ自分を責めているのかというと、
自分を何かの基準で計っているからです。
- 昔親に言われた「こうあるべき」という基準
- 「他の人はこうなのに」という基準
- 常識や普通という基準
それらを基準として、今の自分はそれに沿っているのかを判断して、
その基準に合わなければ、自分を否定して責めているわけです。
しかし、自分という性格で生まれて、今に至る家庭環境や学校教育があり、色々な経験をして今の自分を形成している。
その自分が感じることや考えること、その自分ができることやできないことなのだから、
それはそれでいいのではないでしょうか?
もし、少しでもそうだな、そう思えたらいいなと感じてもらえたら、
ぜひ、「自分基準」を意識してみてください。
何か人やモノを見るときに、基準となるのは全て自分だということです。
「あの人は自分よりできるな、だからあの人はすごい」と捉えたとしても、
「あの人は自分よりできるな、だから自分はダメだ」と捉えないといういことです。
「自分はダメだ」というのは自分以外の何かの基準によって、自分を判断して裁いているということです。
あくまで基準は自分です。
その基準自体に、良いも悪いもダメもダメじゃないもないのです。
基準とはそういうことです。
比べる元ではあるけれど、比べられる対象ではない。
ぜひ、自分を基準として世の中を見回してみてください。
2-2.自分を許す
そして、また、自分を許すということも覚えておいてください。
上記の通り、自分を基準としたら良いも悪いもありません。
だから、どんな自分もそれでいいとあなた自身が許してあげたらいいのです。
誰もが今に至るまでに親や他人から様々なことを求められ色々なことを言われてきたと思います。
- なんでそんなことができないの
- もっと頑張りなさい
- 素直な子どもじゃないね
そんなことを言われ傷つくと、いつしか他人に言われて傷ついた一言を、
自分に対しても言うようになります。
親や他人に否定された自分を今度は自分が否定するようになるのです。
しかし、それは親や他人が勝手に「こうなって欲しい」「これがいいはずだ」と思って、あなたに言ってきただけです。
要は、価値観を押し付けをしようとしていただけなのです。
それを真に受けて、親や他人の言うことが正しく自分は誤っていると思い込んでしまった。
そう、ただただ真に受けてきただけなのです。
その親や他人と一緒になって、自分をいじめて否定する必要はありません。
他の人は正しくて自分は誤っているということではありませんから。
ですから、今、他人の言葉や自分に対する認識を変えて、
自分を許すことをしてみてください。
他人の言葉を真に受けて、自分のことを否定して責めてきたことを、自分に謝ってみてください。
何もできなくてもいいし、何を感じてもいいし、素直じゃなくてもいいのです。
そんな自分もそれでいいと、許して受け入れてみてくださいね。
3.楽に幸せになるためにさらに受け入れたらいいもの
ですので、「素直になれない」のであれば、そんな自分も受け入れてあげて、
自分基準で「私は、素直になれないなぁ」と認識しておくだけでいいのです。
それを否定したり変えようとしたりする必要はありません。
冒頭で少し話をしましたが「素直になる」ことより、
「自分のことをわかってあげて受け入れてあげる」ことのほうが大事とはそういうことです。
そして、この章では「素直になれない」という気持ちの深ぼりをして、
さらに受け入れていったら、楽に幸せになっていくだろうことを探していきます。
要は、自分のことをより深くわかってあげる作業をしていこうと思います。
何となく感じていることや言葉に表現できない想いが明確に分かっていくだけで、
癒されたり温かい気持ちになっていきます。
では、どうしたら自分の気持ちを深ぼれるのか、
自分でも気づいていない自分の気持ちが分かっていくのかという話をしていきます。
自分の気持ちの見つけ方は簡単で、
「○○できない」という言葉を「○○したくない」に変換していきます。
今回のテーマでいうと、「素直になれない」を「素直になりたくない」と変えてみるということです。
「自分は素直になりたくないんだな」という気持ちを一度味わって、
それは、なぜだろうか、と考えてみると新たに自分の気持ちを見つけていくことができます。
- 昔、素直に自分の気持ちを伝えたけど否定されて傷ついた
- 自分の気持ちを素直に話すとバカにされるなど攻撃されそう
- 弱い一面を出したくない、認めたくない
「できない」を「したくない」に変換することで、自分の気持ちの本質が見えてきます。
これは、今回のテーマに限った話ではなく、仕事ができない、結婚ができない等あらゆることに使えるので、
視点を変えることで、今、困っていることの本質を見つけていくことができます。
そして、素直になりたくない理由が見つかったら、
その理由を思い浮かべながら、「あぁ、そうだったな」と気持ちを少し味わってみてください。
- あぁ、そういえば昔傷ついたなぁ
- 確かに馬鹿にされそうで怖いなぁ
- 弱い自分は受け入れたくないなぁ
さらに、その気持ちを感じている自分を受け入れてみてください。
「まぁ、そんな自分でもいいか」という具合です。
ここも、「どうにかしなきゃ」とアクションしようとするのではなく、
そんな自分をただただ「それでもいい」と受け入れていくだけです。
怖いものは怖いでいい、悲しかった思いもなかったことにしなくていい、認めたくない自分は認めたくない。
それは、それで大事にしてもらえたらと思います。
すると、自分の本当の気持ちをわかってもらえたと自分の内側から嬉しくなるし、
自分を受け入れ認めることで心はどんどん軽く温かい気持ちになっていきます。
そんな気持ちを感じながら生活できることはとても幸せなことではないでしょうか。
4.素直かどうかなんてどうでもいい
また、そうやって自分の気持ちにマルを出し続けていると、
自分が感じたことをそのまま表現することにもマルを出しやすくなります。
- 自分が嬉しいのだから喜んだらいい
- ありがたいからありがとうと伝える
- 一緒に楽しみたいから、仲間に入れてと言う
どんな自分もオッケーで、どんな感じ方やどんな気持ちもオッケー。
そのオッケーな気持ちをただ口にするか口にしないかというだけの違いになります。
これが人から見たら素直だなと受け取られるだけの話です。
だから、冒頭でも少し話をしましたが、素直かどうかなんて本当にどうでもいいのです。
素直になろうとなんてしなくていいし、もちろん素直じゃない自分を否定しなくていい。
言いたくなってたまらなくなったら、つい口をついて出てきてしまいします。
素直とはそれだけの現象なのです。
だから、素直なんて目指さず、
自分の内側を受け入れてかわいがってあげてほしいと思います。
そうやって、満たされてあふれてきた言葉が、周りをとびっきり嬉しくするだけです。
5.まとめ
今回は、「素直になれない」をテーマに自分を受け入れていく話をしました。
素直とは、どんな自分も受け入れて満たされたときに出てくるおまけのようなものです。
おまけを狙ってお菓子を買いあさるのではなく、
お菓子自体を楽しみながら、たまたまおまけが当たったらラッキーという感覚でいてもらえたらと思います。
おまけである素直を目標にするのではなく、ただただ満たされて幸せになることを意識してみてください。
結果として、その方が圧倒的に幸せを感じますからね。
まずは、素直になれない自分を受け入れて、
素直になりたくない理由や気持ちをわかってあげてほしいと思います。
また、人間関係を楽にシンプルにしていく話を、
人間関係がうまくいかない理由と人間関係が楽になるシンプルな考え方にまとめてあるので参考にしてみてください。
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