余裕がないのは心の持ちようではない!今を楽しむ余裕の持ち方

いつも仕事に追われて色々なことを忘れるし慌ててミスばかりする。
家事・育児が分刻みで息つく暇がない。
そんなに多くのことをやっているわけではないが、いつもせわしく落ち着かない。

今回のテーマは「余裕がない」についてです。

いつも何かに追われ焦っているのは、心が落ち着かず苦しいことだと思います。
私もずっと自分の成長を目指し、常に自分を駆り立てていました。
しかし、その行動や結果に満足感はなく、ただただ焦ってバタバタしていたように感じます。

同じことをしていても、心に余裕があるのとないのとでは、
人生における満足度が変わってきます。

目の前の何かを終わらせることや何かを達成していくことが人生なのではなく、
今、この瞬間こそが人生です。
ぜひ、この瞬間を楽しめる余裕を持ってもらえたらと思います。

1.余裕がないのは自分に課しているハードルが高いから

まず、なぜ余裕がなくなるのかについて説明します。
一言で言うと、自分に課している基準が高いと余裕がなくなっていきます。

本来そこまでしなくていいのに、高い完成度を求めたり、
やらなくていいことなのにより多くをやろうとしたりすると、
どんどん自分のやることが増えてきます。

高い完成度を求める、より多くのことしたい、
という気持ちは決して悪いことではないのですが、
それが自分のキャパや心地よい範囲を越えて、余裕のなさにつながっているということです。

逆に、自分に課している基準が高くない人は心に余裕を持っています。
やらなくていいか、このくらいやっておけば十分か、と。

もし、あなたが完璧を目指して今まで頑張ってきたとしたら、
やらなくていいか、これくらいで十分かという考えに嫌悪感を抱くかもしれません。
しかし、その嫌悪感の分だけ、自分に多くのものを課しているということです。

2.心に余裕を生むには

だから、心に余裕を生むには、
あなたが「あんなにダラダラした奴にはなりたくない」と否定したくなる人物になっていけばいいということです。
何をしたらいいかについて、以下で具体的に説明します。

2-1.今やっていることをやめる

余裕がない状態から余裕を作ろうとすると、
効率的に目の前のことを終わらせて、時間を作ろうと考えるのではないでしょうか?

しかし、やらなければいけないことややっておいた方がいいことは、決してなくなることはありません。
探そうと思えばいくらでも出てきます。

仕事もやればやるほど顧客満足につながるし、
家事も育児もやればやるほど家はきれいになるし、旦那さんのためや子どものためになります。

その無限の作業をいかに効率的にこなそうが、「やること」が終わることはないのです。
だから、考えて欲しいのは「何をやるか」「どうやるか」ということよりも、
「これから何を辞めていくか」ということです。

今やっている10個の作業を2,3個にしていく。
すると、当然余裕が生まれていきます。

2-2.基準値を下げる

次に、余裕を生む方法として基準値を下げるという話をしていきます。
余裕という話だけではなく悩みに共通しているのが、
悩みには真面目な考えや「こうするべき」という考えが張り付いています。

50点より80点、80点より100点がよいという考えや、
一度上げた基準を下げるわけにはいかないというルール、
期待されたら応えないといけないとという義務が存在しているのです。

そうして、自分の基準がどんどん上がっていきます。
そんなにやらなくていいということを自分に許可してみてください。

ご飯も卵かけご飯でいいし、掃除も適当に掃除機をかければいいし、
仕事も6割くらいの完成度でいい。
そうやって、自分の合格点をどんどん下げていってください。

そうじゃなきゃダメだと思っているのは実際自分だけであることがほとんどです。
基準点を60点に下げても誰も何も言いません。

仮に言ってきたとしても、言わせておけばそれでいい話だし、
自分の心地いい余裕を壊してまで、優先する他人の言葉なんてありません。

誰かの言葉やリアクションを自分の行動規範とする必要はないということです。
ぜひ、そうやって、自分の基準値をどんどん下げてみてください。
今までの合格ラインが自分だけのもので勝手に色々背負い込んできたことに気づいてもらえます。

2-3.やっている上でのコツ

上記が心に余裕を生んでいくための具体的なアクションです。
このアクションをやっていくことによって、体験を伴って以下のことを知っていくことができます。

  • これもあれもやらなくてよかったんだ
  • こんなに高い基準は誰も求めてなかったな
  • 自分を苦しめていたのは自分だったな

この体験を伴った新たな発見によって世界はどんどん変わっていきます。
一つ一つ肩の荷物を下ろすように、アクションしてもらえたらと思います。

そして、やってみる際に、周りのリアクションというのを、
今までのパターンに引き戻すためにつかなわないで欲しいなと思ってます。

あの人が嫌そうな顔したから、やっぱりやらなければいけないんだ、という風にしてしまうのではなく、
やらなくても嫌そうな顔をされるぐらいなんだな、と、
積極的に新しい行動を肯定する方に使ってみてください。

誰が喜んでも誰に褒められても、自分の生活に余裕がなく毎日が苦しいものだと、
自分の人生を楽しむことはできません。

だから、自分の人生を楽しむために、新しい習慣を作っていく作業をしていくということです。
その作業中に迷うことや今までの習慣の方が否定されないと感じるかもしれませんが、
そっちに戻ってしまうと今までのままです。

ぜひ、新しい習慣の方に持っていく、寄せていく意識を持ってもらうとスムーズに移行出来ると思います。
そして、しばらくやっていくと「そういう人」という認識で周りが見始めます。
こうなってくるとしめたものです笑
ぜひ、違和感がないと周りが認識するまで続けてもらえたらと思います。

3.余裕をなくすメリット

ここまで読んでいただき、よしやってみようという気持ちになってもらえたでしょうか?
もし、余裕がなく苦しい毎日から抜け出す方法がわかった、
よし今日からやってみようと感じてもらえたらのであれば、そのまま実践してみてください。

そうではなく、言わんとするところはわかったけど、
それができないんだよという方に向けてここからはお話をしていきます。

結局はどこかで決断して、やってもらうことで体感するしかないのですが、
やってみる上での自分のブレーキを明確化しておくことで、その一歩が踏み出しやすくなるのです。
ここでは、自分のブレーキを見つける方法を紹介していきます。

自分のブレーキを見つけるには、「○○で苦しい」という状況を「○○でいたい」と変換して、その理由を考えていきます。
今回のテーマで言うと、「余裕がない状態でいたい」と変換して、
なぜ自分は余裕がない状態でいたいと感じているのかを考えます。

物事はなんでも一長一短です。
苦しいだけだと感じるその状態も、デメリットだけではなくメリットもあります。
メリットとデメリットのバランスは大きく崩れているかもしれませんが、必ずどこかにメリットがあるのです。

自分は余裕がない今の状況のどこにメリットがあるか少し考えてみてください。

  • 余裕を持っていると頑張っていないように感じて頑張っている人に申し訳ない
  • 限界までやっていれば何かをミスしても限界まで責められるようなことはない
  • やれることを精一杯やることで自分に付加価値をつけようとしている

考えてみると、直接的ではないかもしれませんが、色々なメリットをそこから享受しています。
そして、そのメリットは色々な勘違いから成り立っています。
上記の例だと、以下のような勘違いとなります。

  • 頑張っていないことを罪だと感じている、頑張ることが良いこと、みんな我慢して頑張っていると思っている
  • 限界までやることで責められる度合いが軽減すると思っている
  • 自分には元々価値がない、価値が低いと思っている

頑張らないことは罪なんかではないし、頑張るかどうかは個人の自由であり、
何かを一生懸命やっている人はそれが好きでやっています(もし、好きでないならやめたらいい話です)。
また、限界までやろうがやるまいが責められる時は責められるし、
自分は元々価値がない人間や価値が低い人間ではありません。

こんな勘違いから始まり、自分に余裕をなくすことで何かのメリットを得ています。
逆に、「では、自分に余裕を作る上で感じるブレーキを外すにはどうすればいいか」について説明します。
アプローチは二つあります。

3-1.今まで得てきたメリットを手放す

一つ目は、この「今まで得てきたメリットを手放す」というものです。
頑張らないことで罪悪感を抱くことを引き受け、他人から責められることを覚悟し、
頑張らないことで感じる自分の無価値観を多いに味わうというものです。

何かを得たければ、得たいもののデメリットを先に享受する、
何かを捨てたければ、捨てたいもののメリットを放棄する。
すると、その望む状態が勝手に近づいてきます。

3-2.勘違いをしていることを知る

そして、余裕を作るブレーキを外す方法の二つ目は、勘違いを自覚するというものになります。
我々は思い込みの生き物です。
客観的に何かを把握できていることは何一つなく、自分のフィルターを通して勝手に思い込んで生きています。

その思い込みが生きやすい思い込みならいいのですが、
生きづらい思い込みをしていると、毎日の生活が生きづらくなってきます。

今回の「頑張ることが良い、頑張らないことは罪」や、
「頑張ったらその分、他人から責められない」「自分には元々価値がない、価値が低い」というのは大きな勘違いです。

頑張ることじゃなく何でもそうなのですが、やりたければやればいいしやりたくなければやらなかったらいい、
他人は責めるときは自分がどうしていようと勝手に責めてくる、
自分には価値がある(というか価値の概念すらなくていい。自己価値の詳細)。

苦しい勘違いの上に色々組み上げても、結果苦しくなるだけです。
自分の思考の元となっている苦しい勘違いがまず勘違いなのだと自覚して、
物事の捉え直しをしてみてください。

それが勘違いだと知り、そこから得ていると思い込んでいるメリットを手放すことによって、
アクションが格段に起こしやすくなります。

4.わかってほしい気持ちをわかってあげて

以上が、余裕を生む上でのブレーキを外していく方法です。
我々が当たり前だと思っていることも実は思い込みであり勘違いです。
そして、その勘違いをもとに組み上げられたロジックに苦しんでいるのです。

ぜひ、自分の勘違いを見つけて、そこで得ているメリットを放棄してみてください。
そして、どの悩みにも共通するメリットの一つとして、「わかってほしい」という気持ちがあります。

  • 頑張っていることをわかってほしい
  • いい子だ真面目だ、あなたのことを大事に思っているのだということをわかってほしい
  • 自分に価値があることをわかってほしい

余裕をなくすことで、そんな気持ちをわかってほしいと感じていることがあります。
これを口に出さず、余裕をなくすというアクションをすることでわかってオーラを出すわけですが、
得てして伝わらないんですよね。

そして、伝えたいことというのは、実は相手に伝える必要もありません。
まず、自分自身がわかってあげてください。

  • あぁ私頑張っているなぁ、よくやっているよ
  • いい子だよ、あの人のこと大事だもんね
  • あなた(自分)には価値があるよ

と、まず自分が受け止めてください。
そして、自分がわかってほしい気持ちをわかってあげると、
既に相手もその気持ちをわかってくれていたということに気づきます。

余裕を生む上でのブレーキを外すという目的以外でも、
ご自身のことをもっとわかってあげて、もっと労ってもらえたらと思います。

あなたは想像以上に色々なことを頑張っているし役に立とうとしている、
そのことを軽視して、「まだまだもっともっと」「自分なんて全然」としてしまうのは悲しいし、
「自分に優しい自分」を心の中で育ててもらえたらと個人的に思っています。

5.まとめ

今回は、「余裕がない」をテーマに、
余裕を生む方法と実践する上でのブレーキを外していく方法を紹介しました。

私はよく「幸せはカタチでは感じ方」と言うのですが、
余裕がない状態ではなかなか今を幸せだと感じることができません。

そして、今の状況が実は幸せなのです。
もっとテキパキできたら、もっとやることが減ったら余裕が出る、幸せになる、
という条件や環境に左右されるものではありません。

幸せを感じる余裕を生むために、
ただただやることを減らすし基準点を下げるだけなのです。
その余裕を生むこと、幸せを感じることを”誰か”や”環境”に任せてしまうというのは少し無責任です。

自分の幸せは何が何でも自分がキープしてください。
そのために、余裕を生むアクションを起こしてもらえたらと思います。

今の自分を労い、少しずつやることを減らしていってみてください。
周りにいる人もそこまで求めてないし、あなたの幸せを願っています。
ぜひ、本記事がそこに気づくきっかけとなれたら幸いです。

また、「頑張っている『のに』」や「やっている『のに』」という『のに』が考えに浮かぶ場合は、
報われない悪循環からはこうやって抜け出すを読んでみてください。
報われない状況から抜け出すヒントになると思います。